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灯火  作者: 暦海
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払拭

「…………っ!! エリス!! …………あれ?」



 パッと、目を覚ます。すると、朧な視界に映るは木組みの天井。……夢、か。うん、良かった。エリスがいなくなるなんて、考えるだけでも苦しくなるし。


 徐に、視線を移す。見ると、窓の外から柔らかな陽が差し込んでいる。どうやら、もう朝のようで。


 ゆっくりと身体を起こし、洗面所へと向かう。それからさっと顔を洗い、歯磨きを終え髪を梳く。さて、普段なら――とは言っても、エリスのいない日に関してだけど――普段なら、今か今かと部屋でエリスを待っているところなのだけれど……今日は、ちょっと外に出たい。何と言うか、さっきの夢の残像を払拭したくて。



 



 





 

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