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第5章 7話

「はっ!」

美喜子さんの攻撃でも破壊出来ない。

かなり頑丈に出来ているみたいですね。

普通の鉄では無いみたい。

それにしても、ここに牛なんて。

無言でこちらをにらみつける。

これに負けてはいられない。

こんな程度で負けてては、先が思いやられる。

ほうきを持つ手にも力が入る。

「えいっ!」

ほうきが体に当たる!

ガキィン!

え?

弾かれた!?

このほうきが弾かれるなんて。

これは相当固い材質で出来てますね。

さて、どうすれば。

「どうする?私のパワーでも効かないなんて」

美喜子さんも困ってますわね。

機械の牛はゆっくりとこちらに近づいて来ます。

「よし。効くかどうか分からないがやってみたい事がある」

山本さん?

彼は普段とても頼りなく見えるのに。

こういう時は、とても格好良く見える。

「『火の精霊よ!』」

精霊を呼び出す。

そういえば、これが彼の能力でしたね。

でも、それほど力は無かったはず。

どうするつもりなのかしら。

「いくぞ!!『ファイヤー・レーザー』!!」

機械の牛を火で攻撃する。

一体何を?

美喜子さんや私の攻撃でも利かないのに、山本さんの精霊の力で効くとは思えないのですが。

それでも構わずに何発も攻撃している。

「どういうつもりなんでしょうか?」

ふと思った疑問を美喜子さんに投げかける。

「さあ?でもあいつに任せておけばいいのよ」

自信ありげに答える。

つまり、美喜子さんはそれほど山本さんを信頼しているという証拠。

これまでの冒険で、いざという時に山本さんが活躍しているのいうのが分かる。

という事は、この攻撃も何らかの計算の上でやっている事になる。

「そろそろ頃合いかな?よし次は『水の精霊よ!」』

水?

「あっ!!」

そういう事ね。

「?どうしたの?」

「物質というのは、熱く熱した状態で急激に冷やされると脆くなるんですよ。特に金属なんかはその傾向が強いんです」

なるほど。

これを狙っていたのね。

「いけ!『ウォーター・レーザー!』」

水が襲いかかる。

その瞬間。

ビキ!

何やら、ひびが入ったような音がする。

やはり。

温度差で耐久性が脆くなったんですわ。

「今だ!今なら簡単にやっつけられる」

「よーし!」

美喜子さんが走る!

まさに待っていましたと言わんばかりに。

「てぇい!!」

その美喜子さんの一撃で。

牛は粉々に砕け散った。


次回更新は9月12日(月)予定です。

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