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第5章 2話

放課後に図書室に来て欲しい。

その美喜子さんの言葉通りに、私は来た。

私に一体何の用なのかしら?

図書室には、すでに先客が一人いました。

山本健一さん。

彼も普段通り、登校している模様。

「美喜子さんは?」

「荷物を取りに行ってるよ」

荷物?

もしかして。

「新たな水晶のドクロ?」

「そうだ」

また、私の知らない間に冒険をしているとは。

「よくそこまでやれますわね」

「そうかもね。まずは、美喜子が止めても無駄な性格しているし」

意志が強いってのは知ってましたけど。

凄い方です。

「それに、僕たちには子供の頃からの運命があるからね。どうやらあのピラミッドの時からその運命が再び動き始めたようだ」

運命?

「なんなのです?運命って。まだ私達のような年齢でそんな言葉が出るなんて」

まだ社会にも出た事も無いのに。

よほどの事があったのかしら。

「林道さんも知ってると思う。『茨城県原子力爆破事件』を」

「え!!」

まさか!!

あの陰惨な事件。

誰もが知っている。

確か、生存者が二人だけいたはずですが。

「まさか、あの唯一の生存者!?」

「思えば・・・あれが僕たちの運命の始まりだった気がする」

まだ子供だったゆえに警察がマスコミに伏せたから、普通の生活が出来ていたとは思っていましたが。

まさか、美喜子さんと山本さんがあの唯一の生存者だったとは。

「僕たちはあの事件から、特に大切に育てられて来た。その中でいくつかの出来事もあったけどね」

ふむ。

「大きくなるにつれ、あの事件も忘れて来たけれど、まさかまたそれを思い出す事になるとは」

そういえば。

確か、あの事件の首謀者は。

「あっ!」

思わず叫んでしまった。

慌てて口を手でふさぐ。

「?どうしたんだい?」

「確か、あの事件の首謀者って!!」

「ああ。ディルス・ダラスと氷室百合恵の二人だけど?」

そうだわ。

一時期マスコミで大騒ぎになっていたはず。

当時は私も子供でしたので、細かい所を忘れておりましたが。

そしてディルスと言えば。

私もその名前は他人事では無かったはず。

「もしかして、林道さんも知ってるのかい?ディルスと氷室を」

「知ってるなんてものではありません」

まさか。

この二人が出てくるなんて。

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