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第5章 モヘンジョ・ダロ

私は、正直恐かったです。

あの大きな生き物。

恐竜と呼ばれる太古の生き物と遭遇したあの戦い。

水晶のドクロを集める事が、妹でもある葛葉を救う道だと思って必死になりましたが。

それでも。

私の覚悟は美喜子さん達に比べると、足らない物でした。

彼女は凄い。

そう、山本さんも。

美喜子さんは、普段も恐い物知らずな所もありましたけれど。

山本さんは、失礼ながら気弱な面があると勝手に思ってました。

しかし。

勇敢にも、あの恐竜に立ち向かい。

そして、次の冒険にも行く事が出来ている。

すでに3つの冒険をくぐり抜けて来た事で、度胸がついたかのように。

それに比べて、私は自分の能力を知ってるくせに。

それを十分に使う事も無く暮らしている。

元の平和で暖かな生活を取り戻す為には、少々の危険をもくぐり抜けないといけないというのに。

私はどうすればいいんでしょう。

ただ、美喜子さん達が危険な冒険を乗り越えて。

見つけた水晶のドクロを鑑定すればいいだけ?

はたして、それであの子の姉と言えるというの?

未だに帰らない葛葉。

それは、美喜子さんの妹でもある葉子さんも同じだと聞いています。

しかし、美喜子さんは妹の事をそれほど心配はしていない模様。

どうも、同じような危険な冒険をしていると考えているようです。

となると。

妹の葛葉も同じ境遇と考えてもいいでしょう。

そうでなければ、何日も帰らないなんてありえない。

しかも、何の連絡も無しに。

あの子まで危険な冒険をしているなんて。

そう思うと、私は一体何をしているんだろうという気にもなる。

私はあの子の姉じゃないの?

あの子が危険な冒険をしているというのに。

私は平和に学校に登校していいのか。

美喜子さん達と共に冒険に行くべきだと思うのに。

私には決定的に覚悟が足らない。

恐いと思う気持ちの方が上回っている。

どうすれば。

「理恵子?」

「あっ!美喜子さん」

彼女は、普段通り登校して来た。

冒険を優先すると思っていたのに。

「放課後ちょっといい?」

「はい?何でしょう?」

私に用?

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