第4章 15話
ん?
なんか、変な感覚ね。
これは?
「ねぇ、健一。なんかおかしくない?」
「これは。そうか!この空中都市が落下してんだ!!」
え!?
「らっ落下ぁ!?」
落ちてるって事ぉ!?
「まずい!早く逃げなきゃ!!」
こういう時に瞬間移動があって助かったわ。
「逃げる?」
「そうよ!落ちちゃうんでしょう?このままじゃやばいわ!!」
「確かに危険な状況だが。まだ僕たちは逃げる訳にはいかない」
へ?
「忘れたのか?まだ僕たちは水晶のドクロを手に入れてない」
健一・・・
「もし逃げたいというなら。僕は置いて行け。僕はまだやる事がある」
なんというか。
健一はだいぶ変わった。
こんなに男らしかったっけ?
やばい。
もっと健一の事を好きになりそうだわ。
「おそらく、この近くにあるはずなんだ」
「なんで?」
「ここには、この空中都市を浮かしていた物があったはずだ。つまりここが一番中心であり、一番重要な所だ。ならここに大切な物を置いたほうがいい」
そういや、ここは私が勘で見つけたんだわ。
って事は。
「よし!ここから先は私の役目ね。任せて!!」
よーし。
健一の役に立たなきゃ。
何かを見つけなきゃ。
そこに水晶のドクロがあるはず。
「分かった。それじゃあ、あいつの相手は僕がしよう」
へ?
あいつ?
「ほう。私の気配を感じるとは、さすがだな」
なっ!?
誰かいる!?
突然姿が出てきた。
そいつは。
ディルスの相棒!!
「氷室百合恵!!」
そう。
私は、彼女に対抗する為に空手を習った。
健一がディルスに対抗する為に科学を習ったように。