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第4章 10話

通路を進む。

ここは明らかに人の手が加わっているわね。

もの凄く綺麗な壁で、まっすぐ続いている。

今の所何も無いようだけど。

何が待ってるのかしら。

ん?

やがて歩くと開けた場所へとたどり着く。

かなり広い。

その中央に、大きな木が立っている。

ある意味、違和感を感じるわね。

「ここが中央?」

「そうだろうね。土の精霊が感じたからにはこれは自然の物なのは間違いない」

なるほどね。

「待って!誰かいる」

健一が止める。

あら。

木に注目が行きすぎて、見落としていたわ。

誰?

「あっ!あいつは!!」

「気づいた?そう、あいつだ」

あいつは、忘れもしない!!

「ん?なんだお前らは!どこから入って来た!?」

くっ私達を覚えて無いっていうの!?

「落ち着け。あの時は小さな子供だ。分からないのも無理は無い。なぁ!ディルス!!」

健一が叫ぶ。

落ち着けって言った本人が興奮してるじゃない。

でも、無理は無い。

あいつは、忘れもしない。

あの事件の首謀者。

思えばその事件がきっかけで、私は空手を習う事にし、さらに健一は科学を始めとして勉強に励むようになった。

その時に、あいつに会ってる。

まさか、ここで会うとは!!

「何故、俺の名前を?」

「あんたは日本にも来た事あるだろう?その時のどれかだとは言っておく」

あの時、悔しい思いをしたものだけど。

まさか、まさか!!

ここで会うなんて!!

「ともかく、ここで会えたのは運命なんだろう。あの時のリベンジをするチャンスをくれるなんて」

確かに。

健一の言う通りだわ。

あの時の悔しい思い。

絶対忘れはしない。

「ともかく、俺の計画の邪魔をすると言うならば、お前らには死んでもらうだけだ」

何をする気?

すると。

手から小さなビー玉みたいのを出す。

あれは?

床に落ちると。

みるみる大きくなる!!

あれは、さっき見たのと同じ物だわ!!

「まずい!さっきは地面があったから出来たけど、今は人工の床だ。同じ手は使えない」

そっか。

しかもまずい!

複数出して来る!

あれが、あいつの能力なのかしら?

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