第3章 16話
T-レックスは倒れ。
そこから水晶のドクロが出てきた。
これでようやく、ここでの目的が果たせた。
「ん?」
美喜子が何かに気づく。
なんだ?
「あれ?この街を覆ってる空気が、減ってない?」
なに!?
僕は上空を見る。
確かに。
上に見える海水の位置がだいぶ低くなっている。
どういう事だ?
「何にしても、船へと戻りましょう!」
林道さんの言う通りだ。
考えるのは後。
どうも、一刻を争う自体になってきている。
まずは教会へ立ち寄る。
当然、船長がいなくては帰れないからだ。
そのまま船へと走る。
まずい!
どんどん海水が降りて来ている。
このままでは、僕達も海の藻屑になってしまう。
やっと船へとたどり着いた。
だけど。
どうやって上がればいいんだ?
「どうすれば!!」
このままでは。
まてよ。
「美喜子、行けるか?」
「あっ!そういう事ね。了解!」
話が早い。
そう。
この船ごと、瞬間移動すればいい。
美喜子は片手で船の縁をつかむ。
そして、もう片手に僕の手を握る。
「船長!僕の手を握って!林道さんはさらに船長の手を握るんだ!!」
「え?」
「早く!!」
美喜子の能力は触れている対象しか瞬間移動出来ない。
逆に言えば、こうやって繋がっていれば何人でも連れて行けれる。
ん?
林道さんが、僕の手を握る。
それを見て、船長が林道さんの手を握る。
「よーし!!行くわよ!!」