第3章 3話
さて。
次の目標が決まったのはいいとして。
問題はどうやって行くかだ。
今回は海のど真ん中。
ストーンヘンジの時のように、瞬間移動を使うって訳にはいかない。
普通に船でいかなくては。
ただ場所が場所だ。
いかだでのんびり行くって場所では無い。
第一、何が起こるか分からない。
ある程度の衝撃にも耐えられるような頑丈な船でないと。
けど困った事に、船なんて買うお金なんて無い。
しかも借りるにしても、何が起こるか分からない。
下手すりゃボロボロになっても不思議じゃない。
そうなると、結局大金を使う羽目になる。
困ったな。
「それなら、私に任せてもらえますか?」
林道さん?
「まさか、付いてくるつもり?」
「いいえ。さすがに私は船の操縦は出来ませんから」
それを聞いて、心なしか美喜子が安堵したような気がする。
ん?
「船を1艘お貸しします。きちんと船長もいますからご安心を」
「いいけど。生死には責任取れないわよ。何せ自分を守るので精一杯なんだから」
確かにそれはそうだ。
これまでも能力を使ってギリギリ。
普通の人が付いて来ても危険だ。
でも、かと言って僕達は運転出来ない。
だから死ぬのを承知で来るしか無い。
「仕方がありませんですわ。そうそう都合良く能力者の船長が出てくる訳無いですし」
それはそうだ。
ここに3人集まってるだけでも、かなりの奇跡だし。
それにしても。
こんなに簡単に船を貸してもらえるなんて。
「林道さんって、かなりのお金持ち?」
「あれ?健一、知らなかったの?」
知らないよ。
「ちょっとした財閥の一人娘よ。だから学校でも人気あるんじゃない。綺麗で優しくてしかもお金持ち。完璧じゃない」
確かに、そこまでそろっていたら人気はあるに決まってる。
「健一も、こういう子が好みなんじゃない?」
「別に?」
確かに、人としていい人であるのは認めるけど。
それと女性の好みとは別。
「ずいぶん、あっさりと否定しましたね」
「本人の目の前でちょっと言い過ぎたかもしれないけど、どうにも僕の好みとは違うから仕方無いしなぁ」
まぁ、別に林道さんはモテるらしいから、別にいいかな。




