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第8章 7話

この広い空の中で、一つの船を見つけるのは一見困難に見えた。

何せ何の手がかりも無い。

水晶のドクロはこの船を見つけた事で、役目は終えた。

この船の探索機能もそれほど広い訳でも無い。

だが。

意外な盲点があった。

それは僕の能力。

精霊を操る事。

そして、その精霊の力は自然の力が発生してる所で無いと発揮出来ない。

これは以前、空中都市の時に美喜子にも言った事だが。

でも逆を言えば。

力が及ばない所は、自然の力が無いという事になる。

そう。

あの船はどう見ても自然に発生した物じゃない。

つまり。

風の精霊を使い、精霊の力が発揮出来ない場所。

そこに奴がいる。

まさか、こういう使い方もあるとは思わなかったが。

こうなると、僕の能力が遠距離でも使えるというのは大きい。

かなり広い範囲で調べられる。

この船の索敵能力よりも広く。

ディルスの居場所は。

あった。

そこはアメリカ。

ニューヨーク辺りだ。

何故あそこに?

いや。

考えても仕方ない。

会って聞く以外に正解などありはしない。

そして、僕達はあそこに行くしか無い。

奴を止める為に。

過去に決着を付けるために。

「よし!行くわよ!!」

美喜子の言葉が聞こえる。

今の僕達は世界を救うとか。

正義の為だとか。

そんな高尚な気持ちは無い。

僕も。

美喜子も。

そして林道さんも。

過去に起きた原子力発電所での事故。

あそこに縛られている。

それぐらい、あの事故は日本を。

そして世界を揺れ動かした。

あれから数十年が経ち。

当事者の僕達も、やっと傷が癒されそうになったその時。

奴が再び立ちふさがった。

そう。

あの事故が終わりでは無かった。

始まり。

あの事故よりも、もっと大きな混乱を呼ぶための。

そして。

奴の野望を達成する為の。

その始まりにすぎなかった。


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