第8章 5話
たくさんのドクロの山。
その中を美喜子はかき分ける。
こんな大量の数をいちいち調べるには時間がかかる。
僕達には時間が惜しい。
ここは美喜子に賭けるしかない。
「これ!?」
もう1つを見つけたのか?
「ほい!」
ドクロを僕達に投げつける。
それを林道さんが触る。
「凄い!これは本物ですよ」
さすが美喜子だ。
もう一個を見つけた。
そして、次々と投げつける。
やはりここに残りがあったのか?
「さすが美喜子さんですね。これ、全部本物ですよ」
美喜子の勘に賭けて正解だったようだ。
「はい!これが最後の一個」
「うん。これも本物です」
これで全部か。
あとは。
「イザナミノミコトね。それは何処に?」
「待って。これで全部そろったのだから、何かが分かるかも」
そうだ。
ここに13個の水晶のドクロがそろっている。
これでイザナミノミコトの場所が分からなければ。
僕達が待つ未来は死だ。
ん?
何か。
地図みたいのが浮かび上がってくる。
頭の中に。
これは。
「まるで、私の能力みたいですね」
なるほど。
林道さんはいつも、こんな映像を見ていたのか。
これは?
大西洋の真ん中辺りだ。
「これはもしかして、アトランティス大陸ですか?」
アトランティス大陸?
「何それ?」
美喜子も聞く。
「ムー大陸と並ぶ古代にあったとされる場所です」
そうか。
ムー大陸がイザナギノミコトだとすると、アトランティス大陸にイザナミノミコトって事か。
「まいったわね。また探すって訳?」
「仕方無い。そこにしか無いというなら、そこに行くしか無い」