表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
108/125

第8章 3話

かなり長い道を進む。

昇ってるのか下ってるのかも分からない。

こういう一本道をただ歩いてるというのも、周りの状況が分からない時は危険な状況。

もっとも、それは普通の人にとっては。

僕達にはいざとなれば美喜子の瞬間移動がある。

そういう意味では、美喜子は非常に頼れる存在だ。

「扉だわ」

扉?

目の前に大きな扉が見える。

この奥に何かがあるというのか。

とはいえ、この扉も無造作に開けていいかと言えば、そうではない。

ピラミッドの中にあるという事を考えて、なにがしらの罠があると思っていい。

だが、この中の3人とも罠を解除するなんてのは出来ない。

さっきの美喜子みたいに、わざと発動させて破壊するなり避けるなりをしなくてはいけない。

待てよ。

「ちょっとやってみたい事がある」

美喜子を下がらせる。

そうだ。

この扉は見た所、普通の銅の扉のように見える。

人間が加工したとはいえ、元は自然に存在する物質で出来ている。

と、いう事は。

「『土の精霊。ノームよ!』」

土の精霊が出る。

よし。

「は~い。なぁに?」

「この扉に、扉以外の物質が含まれてないか調べてくれないか?」

これでいいはずだ。

「は~い」

間延びした返事をすると、ノームは扉をじっと見る。

やがて。

「あのノブの辺りに、何かあるみたい。針のような」

「分かった。ありがとう」

よし!

思った通りだ。

扉は銅で出来ている。

それが、逆に調べやすくなった原因。

だいたい、罠をしかけようとしたら鉄とか土を固めてるとか。

そういう風に違うのを持ってくるはずだ。

もっとも、このピラミッドが出来た時は銅でさえも貴重な物質だったかもしれないが。

ならば罠も、そう貴重な物では作りたくないはずだ。

何せ消耗してしまう可能性が高いのだから。

あとは。

「まっかせなさい!」

結局は美喜子の出番か。

「いいか。もし飛んで来ても避けるんだ。何があるか分かったもんじゃない」

警戒はしておくに限る。

「分かってる」

そう言うと、美喜子はノブを回す。

もちろん、予め僕達は通路の壁の所に立っているが。

すると。

ノブから何かが飛び出した!

あれがなんだか分からないが。

これでもう大丈夫だ。

「よし、開けるわよ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ