第7章 7話
このどこかに水晶のドクロはある。
一体何処に?
「あそこだ!」
え?
健一さんが指を指す。
一体どうして?
「おいおい。いくら急いでるからって、見取り図を見過ごすなよ」
あらら。
だいたい何処の公共施設にはある物ですが。
一番冷静ですわね。
「これによると水晶の展示があるみたいだ。そこへ行こう」
そっちの方向へと走る。
とにかく時間が無い!
あった!
水晶のドクロが。
それが1個では無い。
ここに展示されてるのは5個。
これは?
「これ、全部本物?」
「とにかく、全部林道さんに触らせるんだ」
躊躇無く、展示用のガラスを破壊する。
この辺りは現代と同じ仕組みなんですね。
っと、感心している暇は無いですわね。
何せ、もうすぐ水がここにもやって来る。
ドバッ!!
もの凄い音が鳴り響いた。
とうとう、水がここにやって来た!
あと数秒しか無い。
次々に触る。
これも違う!
違う!
違う!!
「あっ、これは本物ですわ!」
ようやく本物を見つけた。
「美喜子!!」
すでに私の手は山本さんが握っている。
そして、山本さんは美喜子さんの手も握っている。
さすがに手際が良い。
「よし!」
「待って!あと1個だけ」
念のため、もう1個も鑑定していた方が良い。
その判断は正しかった。
何故なら、その1個も本物だったからだ。
つまりここには2個もあった事になる。
はっ!
後ろには水が!
「はっ!!」
襲いかかる次の瞬間。
美喜子さんの部屋の所へ飛んでいた。
ふぅ。
ギリギリでしたわね。
「さて。これで8個って事ね?」
「ああ。まだこっちは5個足りない」
そうだわ。
13個集めないといけないはず。
そうだとすると、まだ足りない。
だが。
「ディルスの方はすでに動いちゃったわね」
そう。
私達の頭上を動いていた船。
あれこそが。
イザナギノミコト。
すでにディルスの手にあるという事は。
これからどうなっていく事か。