『俺の婚約者』と書いて『おれのてんし』と読む
初めて男性目線で書いてみました。
温かく見守ってくれると嬉しいです!
はぁ~、憂鬱だ。
行きたくない…。
けど、婚約者の義務だし行くしかないよなぁ。
俺の名前はウィル・スチュアーム(10)。
これでも公爵令息だ。
貴族の義務として婚約者がいるんだが、その婚約者がとにかく見た目はいいくせに性格が最悪である。
婚約者の名前はハンナ・ミレバム(8)。
俺の2つ下の公爵令嬢だ。
このハンナ、見た目は天使のように可愛い。
うっすら金色に光る髪の毛に、瞳は薄い紫。
最初見た時は本当天使かと思った。
なのに、一言でも喋ると残念すぎる…。
我儘とかではない。
言っていることも間違いではない。
ただ、ものすごーく口が悪い。
公爵夫妻はあんなにおっとりした性格なのに、なぜあの子はこんなにも口が悪いんだ?
彼女のせいで泣いた大人は数知れず…。
もちろん、俺は泣いてないけどな!
ただ、お茶会のたびにあの口の悪い婚約者に会うのは嫌だ…。
ということで、今日も嫌々婚約者の家に向かう俺…。
まさか、行った先であんなことが起こるとは夢にも思ってなかった。
『こんにちは、ウィル様。』
『え…あ、こんにちはハンナ…』
はぁ?
メノマエニイルヒトハダレダ…?
ハンナが礼儀正しく挨拶?
しかも天使のような笑顔で?
いつも、『あら、ウィル様』とか言ってニヤリと笑うハンナが?
『ウィル様?どうかしまして…?』
『ヴッ…な、なんでもないよ』
え、待って?
可愛いすぎない?
ここに天使がいるんですけど!!!
後から夫妻に聞いた話だと、昨日は普通に寝たが朝起きたらこんな性格になっていたと…。
医者にも見せたが異常無し!
変には思ったけど特別問題にするようなことでもないということで様子を見ることにしたらしいが…。
問題ありだ!
俺の心臓が持たない!!!
とりあえず、目の前でニコニコ笑っている可愛い婚約者とのお茶会を無事に終わらすことに専念しよう。
それ以外のことは後で考える!!!
いつ性格が戻るかわからないしな…。
…と思っていた時期もあった。
が、結局ハンナはあの性格のまま成長した。
すると、あの見た目にあの性格だ。
半端なくモテている!
俺という婚約者がいるというのに…!
幸い、ハンナは他の男は眼中になさそうだが、俺は不安で仕方がないっ…。
いっそすぐにでも結婚するべきじゃないか?
で最低でも卒業までは待たないといけないとか、何の決まりだよ!
ちくしょう…
あと、1年の辛抱だ。
そうすればハンナは学園を卒業するし結婚出来る!
先に卒業した俺は待つことしか出来ない。
頑張れ、俺!
数年後に俺達2人がどうなるかだって?
それは秘密だ!
だが、きっといい報告は出来ると思う。
それまで楽しみに待っててくれると嬉しい。
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