転生したら獲得量チートで好き放題!〜全年齢版〜(フリーシナリオRPG)
架空のゲームというのが大前提の紹介文風作品です。
紹介するゲームは実在しませんので、真に受けないようお願い申し上げます。
転生したら獲得量チートで好き放題!〜全年齢版〜
発売日∶20XX年XX月XX日
発売プラットフォーム∶家庭用ゲーム機
ジャンル∶貴方の望む物語が紡がれるRPG(実質フリーシナリオシステムのRPG)
概要∶
年齢制限有りのPCゲームをダウンロード配信する例のサイトにて、異例の売上で大好評を博した『転生したら獲得量チートで好き放題!』を家庭用ゲーム機へ移植した作品。
内容はプレイヤーが、プレイヤーにとても都合の良いファンタジー風の中世世界へ転生するところから始まる。
転生する新しい肉体として、性別コミで簡単なキャラクタークリエイトをして(項目にある前世の性別と今世の性別の設定が違うと、それもシナリオに影響する)異世界へ飛び込むが、その際に神から異常な力を授かる。
それが獲得量チート。
獲得した“大凡”全てのモノが10,000倍になる、俗に成長チートと呼ばれるモノ。
王道のコマンド選択式戦闘で得られる経験値、入手できるアイテム。
アイテムの売却で獲得できるカネ。
シナリオの最初で強制的に、複数ある内のどこか1つに入れられるギルドの依頼達成でもらえる報酬。
ギルドを通さない個人依頼の達成報酬。
行動によって得るスキル経験値。
そう言ったモノの獲得量が異常に増える。
なお、仕様上の問題で ※「買取額は100カネ(この世界の通貨の単位)だよ!」→はい→※「毎度あり!」 の流れになるが、メニュー画面で所持金を確認すると10,000倍の1,000,000カネ増えていて、この仕様に慣れるまでは脳がバグるので注意。
そしてそれによって無限売りしている店の品を買って売るだけで、無限に所持金が増える。
戦闘でも [○○の経験値を得た!] と出るが、実際はその10,000倍獲得しているので、脳がバグる。
戦闘で得るアイテムの獲得量は増えない。 代わりに獲得率が10,000倍になっていて、どんなレアドロップでも大体入手できる。
なので、敵のドロップ品を集めろと言うタイプの依頼を1つこなすだけで、異常にレベルアップしている。
ゲームのステータスはレベル上昇制だが、スキルは別。
スキルはレベルとは独立していて、行動によって経験値を獲得して入手・成長する。
この世界のレベル上限は10,000だが、そもそもこの世界の人間が生涯で得られる経験値では100レベルまで行けば御伽噺で出てくる大英雄的な強さになる。
そんな世界にプレイヤーが降り立ち、プレイヤーの意思で好きに動き、プレイヤーの望む生活をするゲーム。
これまでの紹介文を読むと、面白そうだと感じるだろう。
だがコレの移植元は抜き特化のエロゲーである。
これで察せると思う。
そう。
シナリオが恐ろしい程に薄いのだ。
何をもって全年齢版でもイケると思ったのか分からないほど、抜きゲーである。
なので基本、攻略対象NPCを攻略するのとシナリオの進行は連動していて、シナリオと連動しないサブキャラクターを合間に攻略する。
それが主になる。
が、いくらキャラクターを攻略しても肝心のシーンは削除されていて見られないのだ。
一応全年齢版へ移植するにあたって追加されたシナリオもある。
あるのだが、全年齢版で何を楽しむと言うのだろうか。
普通のRPGなら地道なレベル上げも苦行ながら楽しむ要素だが、それは10,000倍チートですぐ終了する。 楽しめない。
所持金無限増殖は裏技ではなく、公式チートであるので、所持金を増やす楽しみは無い。 楽しめない。
フリーシナリオだから周回して全シナリオを楽しむのも楽しみ方のひとつだが、シナリオは薄いと既に言っている。 楽しめない。
つまり周回しても他のシナリオをコピーして一部だけ書き換えたような、どのシナリオでも似たようなストーリーを見せられる。 楽しめない。
全年齢版で追加されたシナリオも、心をワクワクさせてくれる目新しいものは無かった。 楽しめない。
元が抜きゲーなので、泣きゲーみたいな濃厚なシナリオが無くて各キャラクターがあっさり陥落する。 楽しめない。
そしてそれぞれのシナリオで攻略できるキャラクターとのアレな行為は、全年齢版なので見られない。 楽しめない(血涙)
そう。 繰り返しプレイする楽しみが全く無いのだ。
なぜ抜きゲーを全年齢版にした。
そんなゲー厶がフルプライス販売&年齢制限版で人気のあったキャラクターのグッズ入りの限定版。
いったい誰が買うと言うのだ。
一応補足しておくが、これは作業ばかりで苦痛な虚無ゲーではない。
虚無要素は成長チートによって排除されているし、シナリオや攻略可能なキャラクターに影響しないお使いクエストはその旨がプレイヤーの予感として表示されるので、回避可能。
かなり親切なシステムがさり気なく入っていて、ダラケない工夫があったりするのだ。
それなりに遊べる。
が、なぜか全体的につまらないし、プレイしているとク○ゲーの文字が頭に浮かぶのだ。
そしてプレイヤー達の総評の多くが、
なぜ抜きゲーから家庭用ゲーム機に飛び出してきたんだ?
との強い疑問ばかりが溢れてくるオチがついた。
これについては、移植元のゲームの社長が後に語った。
年齢制限版が会社で過去一番に売れに売れまくった為に、調子に乗ってしまった。 と。
主要登場人物∶
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