【遠征日誌05】 手料理
イデハラの顔には酷い殴打痕。
他の女共に比べればややマシなのだが、ノーラ・ウェインも暴力性が激しい。
無論、絶大な権限を保有しているだけに、一番悪質ではあるのだが。
(独断で俺を逮捕・拷問・処刑することも可能。)
『イデハラさん、御無事でしたか…』
「いやあ、ははは。
暴力系ヒロインが廃れた理由が分かりました。」
今日はイデハラのスマートホンを用いて、地球人に対して声明を発表する日。
なので例外的にノーラ/カロッゾの将校室から出る事を許されたとのこと。
「イ〜デハラ♪ (抱きっ)」
「(ビクッ)
ウェ、ウェイン卿。
お疲れ様です!」
「あはは。
ボクのことはノーラって呼べって言ったろ。
まあ、この名前大嫌いなんだけどね♪」
『ウェ、ウェイン卿。
本日は宜しくお願いします。』
「うふふ。
やはりポールソンには軍服が似合うね。
最高の男っぷりだ。」
『あ、ありがとうございます。』
「イデハラ♥ ポールソン♥
さあボクの腕を取って
エスコートしてくれないか。」
「あ、はい。」
『あ、はい。』
「ははは、両手に花とはよく言ったものだね。」
上機嫌に見えるノーラ・ウェインだが、その内心は違う。
昨日まで地球人の処遇を巡って俺と激論を繰り広げていた。
俺は大魔王さえ保護出来れば、そのまま全軍撤退するべきだと考えている。
事実、出征前の御前会議でもそれは承認されている。
だが、ノーラやカロッゾの意見は真逆。
【小弟は後顧の憂いを断つべきであると考えます!!】
彼女達は内心で地球人を絶滅させる事を決めているらしく、俺に対して地球を放置する事の危険性を執拗にプレゼンし続けている。
実は正しい。
2つの世界が互いを認識してしまった以上、いずれは戦争に発展するだろう。
(1000年後かも知れないし明日かも知れない。)
いや、神聖教団が地球人を召喚してしまった以上、厳密に言えば既に始まっているとも解釈出来た。
御一新前の各国の慣習でも自国民の拉致は宣戦布告に準ずるとされていたし、イデハラから聞く限り地球も似たようなものだからだ。
消滅させるべきは地球人なのだ。
当然、俺もその点は理解している。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【ポール・ポールソン謝罪配信】
『地球の皆様、はじめまして。
私は魔王軍総司令官のポール・ポールソンと申します。
本日は皆様に謝罪の意をお伝えする為に電波をお借りしております。
まずは皆様の御生活をお騒がせしている事を深くお詫び致します。
誠に申し訳御座いません。
(深々と一礼)
我々の存在は、特に日本の皆様にとって大きな脅威であることでしょう。
その中でも。
【ロシア共和国との関連性】、【福島第二原発の真横への布陣】。
この2点は特に皆様にとっての懸念事項であると伺っております。
なので、この場を借りて順に説明を致します。
まず、我が軍とロシア共和国とは一切関係が御座いません。
存在は認識しておりますが連絡を取った事はありません。
日露両国の関係や歴史は一通り聞き及んでおりますが、これに干渉する意図がない事も宣誓しておきます。
次に福島第二原発の真横に布陣している理由について。
これは我が軍が着地したのが、この地であった為です。
軍をここから移動させていないのは、極力摩擦を避けたいという意思の表れです。
私としても海沿いの隘地に自軍を駐屯させるのは不本意でありますが、それで現地勢力との偶発戦闘を避けれるのなら止むを得ないと判断しました。
さて、私の目的についてですが…
上官の捜索です。
現在、私は祖国において上官の御令息に臣下として仕えている訳なのですが…
御令息はまだ政治的判断が困難な年齢です。
その為。
上官の手を煩わせるのは不本意ではあるのですが、公私に渡って指示を仰がざるを得ない状態となりました。
現に、幾つかの政務が滞っております。
上官の名は遠市厘。
日本人である事も、存命である事も確認しております。
また出演した動画配信も全て把握しております。
私の要求はただ1つ。
遠市厘氏の身柄引き渡しです。
地球の皆様、日本の皆様には是非とも協力して頂けますと幸いです。
無論、合意なしに領土内に侵入した軍隊に対して融和的な態度を取る事が困難である事も承知しております。
なので、公的機関に対しての協力を強いるつもりもありません。
遠市厘氏をお連れ下さるのであれば民間の方でも歓迎します。
無論、謝礼はお支払いします。
これは祖国から持参した金貨です。
地球でも価値があるとは伺っております。
繰り返します。
私の要求は遠市厘氏の身柄引き渡しです。
一方的な声明になってしまっている事を深くお詫び致します。
なるべく平和的に解決したいと願っております。
無理なお願いである事は重々承知しておりますが、どうか協力して頂けますと幸いです。
また、本日は天皇皇后両陛下の結婚記念日と伺っております。
この様な大切な日に皆様のお時間を割かせてしまった事をお詫びすると共に、両陛下の記念日を謹んで祝賀させて頂く次第です。
(深々と一礼)
以上を持ちまして、ポール・ポールソンの謝罪配信を終了致します。
御清聴ありがとうございました。
(カメラがパンしてズームアウト)』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
聞き及んでいる日本人の民族性を鑑みる限り彼らは理知的に耳を傾けてくれたと思う。
ただ、我が軍の野蛮人達は清聴してくれなかったので、怒声を【清掃】するのに忙しかった。
抹殺宣言なんて配信されちゃったら、大魔王の安全が脅かされるからね。
「おい、ポールソン!!
謝罪とは何事かッ!!
キサマ、魔王様の権威を傷つけるつもりか!!!」
特に軍監のノーラが怒り狂っている。
まあね、それが彼女の仕事だからね。
俺、近いうちに殺されるだろうなあ。
「ポールさん!!
宣戦布告するって聞いたから牢屋を破ってきたのに!!
どういうこと!!」
『エミリー・ポー受刑囚。
速やかに営巣に戻るように。』
「つまらないですぞ!
折角、大量殺戮用の風魔法を練習して来たのに!!!」
誰だよ、こんなキチガイ連れて来たのは。
いや俺だけどさ。
取り敢えず、ノーラが収まらないのでゲコに説得させる。
ぶっちゃけ軍事的に我が軍が優越しているからなあ。
(つーか俺1人で何とでもなる。)
地球人を威圧する意味がないんだよなあ。
「ウェイン卿!!
地球は魔王様にとっても故郷です!!
高圧的な姿勢は魔王様の威信を傷つけますぞ!」
ジミーが叫んだことで、ようやくノーラは黙り込む。
「…君達の考えはよく分かった。
イデハラ、行くぞ。」
去り際に俺を睨みつけながら、空間魔方陣を見せつけて来る。
単独でもオーラロードを開くという意思表示なのだろう。
あの女は絶対にやる。
地球人にとって不幸な事に、ノーラ・ウェインは史上最大の火力を本国に保有している。
本当は砂漠の向こうの東方文明圏が犠牲になる予定だったのだが、革命の伝播があまりに早かった為に標的が地球人に移ってしまったのだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
外の空気が吸いたくなったので、塹壕外を監視中のトルーパーに声を掛ける。
『ゲコ君、ゴメンな。』
「公王様の謝罪は軽いからなー。」
『機嫌直してくれよー。』
「いやあ、地球人抹殺宣言を聞かされて良くはならんでしょ。」
『だよねー。』
「しかも、こうやって銃口を日本に向けさせられとる。」
『すまないねえ。』
「ゴメンで済んだら憲兵要らんでしょ。」
『だよねー。』
「で、あっちの憲兵さん。
どうにかして下さいよ。
アンタの嫁でしょ?」
『イデハラさんが何とかしてくれないかな?』
「で、でたー!!
公王名物他人任せ!!」
『だって、ウェインさん怖いもん。』
「まあ、本国にあんなモン保有してますしね。
アレ、オーラロードを通れるんですか?」
『うん、あの質量だと逆に通り易いらしい。』
「…地球オワター。」
『俺は穏便に済ませたいんだけどねえ。』
「まあ公王様のスキルは痕跡が残らんから、ある意味穏便ではあるんですけどね。
結局、軍用機は何機くらい消しはったんですか?」
『さあ。
数えてないからねえ。
ちな、今朝も日章旗の付いた機体を2機消した。』
「パイロットはどうなったんですか?」
『さあ。
俺も消した物がどこに行くのか分からないからねえ。
子供の頃、結構真面目にスキル検証したんだけど…
結局分からなかったねえ。』
これは割とマジ。
標的に紐と結んだり色々工夫したのだが、未だに分からず仕舞い。
『多分、消滅してるんじゃないかな?』
「…。」
『何やってるの?』
「殉職者に黙祷を捧げてるんですわ。」
『あ、じゃあ私も付き合うよ。』
「気持ちは嬉しいんですけど、そんな暇あったらウェイン卿を何とかして貰えませんかね。
後、営巣に居るキチガイ共。
アイツら参陣する気満々ですよ。」
『困ったものだねえ。』
「アンタの嫁やろがい!」
『…ゲコ君、どれか引き取ってくれない?』
「いやあ…
ボク如きでは、アレは止められんですわ。
死刑制度さえちゃんと機能しとったら良かったんですけどね。」
『まあなあ。
アレだけやらかして縛り首になってないのは、おかしいよなあ。』
「元々、死刑反対派やったんですけどねえ。
公王様の奥さん達を見たら180度価値観変わりましたわ。」
『済まないねえ。』
「いや、まずは世間様に謝罪しましょうよ。」
『うん。
生きて帰れたら謝っとくわ。』
「この人の謝罪は軽いから信用出来へんわ。」
『歳を取るとねー。
ふてぶてしくなっちゃうんだよ。
感性も鈍って来るしね。
もうねー、寿命なんですよ。』
「ああ、若作りしてはるけと公王様もええ歳ですもんね。
寿命と言えば同い年のエルデフリダ卿も危篤なんでしょ?
殺しても死ななそうなオバハンやったけど。」
『エルは更年期障害激しかったからねえ。
きっと脳味噌にキチガイが回ったんだろうねぇ。
ポーラと同じで子供の頃からヒステリー持ちだし。』
「そのヒステリー、絶対に公王様の責任ですよ。」
『えー、俺ぇ?
参ったなぁ、何でもかんでも私の所為にする風潮やめようよー。
キチガイを治す薬が発明されないのが悪いんだよ。
誰か狂人向けポーション発明しろよなぁ。
あ、弔辞考えておかなきゃ。
やれやれ歳は取りたくないものだねぇ。』
「公王様は幼馴染ですしね。
弔電くらいは送らな駄目ですね。」
『俺が死んだら代わりにエルの葬式に出席しておいて。
ついでに弔辞も読んどいて。』
「えー、困りますよぉ。
エルデフリダ卿には縁も義理もないのに。」
『一応、初恋の相手なんだよー。』
「趣味悪いでんなー。」
『昔は可愛気…
いや、可愛気はなかったか。
結構美人だったんだよ。』
「あのオバハンにも若い時分はあったんでしょうねぇ。
せめて健常にしてくれれば見れんでも無いんですけどね。」
『ん?
アレがエルの正気だよ?』
「…ホンマでっかー。
蓼食う虫も好き好きでんなー。」
本人は頑なに否定していたが、エルデフリダも老けたよなー。
30代半ばくらいまでは、結構粘ってたんだけどなー。
いや、老けたのはお互い様か…
あー、やだやだ。
歳は取りたくないもんだねぇ。
『まあまあ、約束は両方とも守るからさ。』
「まずは1つ目。
日本人に危害を加えない事に専念して下さい。」
『善処してるよー。』
「空自の精鋭を何人も殺しといてよー言うわ。」
『殺してないよー、消しただけだよー。』
「ボクに言わしたら、この人が一番ヤバいねんけどな。」
『ゴメンってー。』
「この軽さが戦慄モノよ。」
『でもさあ。
着陣してからは部隊を動かしてない訳じゃない?
その平和的姿勢は評価して欲しいなぁ。』
「でも日本政府がトイチ君の引き渡しを拒否したら進軍するんでしょ?」
『まぁねえ。
利根川あたりまで部隊を進めて気が変わるのを待つかな。』
「あのキチガイも連れて行くんですか?」
『どのキチガイを指しているのかは分からないけど、当然全軍で動くよ?』
「キチガイオールスターが関東入りか…
悪夢やな。」
『悪いけどゲコ君も。』
「分かってますよ。
このトルーパーは、どう見ても強行偵察型ですからね。
先陣切らされる事も覚悟してます。」
『まあ、君なら上手く地球人を説得してくれるでしょ。』
「うーん。
今、ゴブリンの格好ですからね。
ボクが何言うても逆効果やとは思いますよ。」
…いや、逆だろう。
この数日、日本人を観察して来た結論だが、人間種の俺から呼び掛けるよりもゴブリン種のゲコから打診した方が良い結果が出る。
彼らは未知のテイストに飢えているし、何よりゲコの愛国心は自然に伝わるだろう。
「トイチ君、今頃何をしとるんですかねぇ?」
『意識が朦朧としてたからあまり覚えてないんだけど、女にカネを取られたとか言ってたな。』
「相変わらず情けないやっちゃなー。」
『それ、半分は私に言ってるでしょー。』
「ははは、どうでっしゃろ(笑)」
『まあ、カネと女には困ってないんじゃない?
ソドムタウンの時みたいに、首都の1等地に暮らしてると思うよ。』
「東京に進撃しはるんですか?」
『日本政府には、そうならないように取り計らって欲しいものだね。』
「でもアイツ。
賞金掛けられてますやん。」
『掛けたの君達の担任でしょ?』
「松村と鷹見。
アイツらが異世界に来んで良かったですわ。」
『動画を見た限り、かなり面白い人達のようだね。』
「まあクラスメートに鷹見が居るとか悪夢ですけどね。
担任もあんなカスやし。」
『分かる。
学校って付き合う相手を選べないのが辛いよねぇ。
私がハイスクールの頃なんか…』
「あ、オッサンの陰キャトークは勘弁して下さい。」
『…はい。』
「兎に角、トイチ君を回収したら、さっさと帰って下さいね。」
『うん。
カロッゾ卿は残ると思うけど…』
「何とか連れ帰って頂けませんか。」
『大魔王から摂政に帰還命令を出すように働き掛けて貰うしかないねぇ。』
「地球を守るのにハードルが多過ぎるわ…」
『すまないねぇ。』
「…どのみちトイチ君を摂政殿下に送り返すしかないですからね。
後は末永く御夫婦で幸せに暮らして貰いましょ。」
『リン君は結局摂政に殺されそう。』
「そんなんアイツの自己責任ですやん。
アイツが心配なんやったら公王様が守ってやったら済むだけの話ですやん。」
『えっと私もいつ粛清されてもおかしくない状況なんだけど、それは…』
「いや、それも自己責任ということで。」
『えー!?
私を守ってくれないのー!?』
「すんません。
ボクは魔王軍の魔の手から日本を守るのにいっぱいいっぱいなんで。」
『カロッゾ卿とのマッチアップは大変だと思うけど頑張ってね。』
「あー、ボクが一番最初に死ぬなぁ…」
『常盤自動車道を制圧して一気に首都まで攻め込むんだってさ。』
「まあ、日本の高速ってトルーパー運用にジャストフィットしてますからね。」
そうなのだ。
彼らが作った高速道路って、丁度トルーパーが最高速度でローラーダッシュ可能な幅と強度なんだよな。
まるでこちらの進軍を助けているようなものではないか。
『あの人、満面の笑みで喜んでた。』
「…胃が痛いです。」
『私はその時死ぬか帰還してると思うけど。
…何とか頑張って。』
「戦闘でどうこう出来る相手じゃないんで、庵主様経由で上手く交渉しますわ。」
『君は前向きだねぇ。』
「後がないだけです。」
そりゃあね。
地球人の彼にとっては他人事ではないからね。
多分、カロッゾ・ノーラ組を相手にする事になるかと思うけど…
(親衛隊からも相当数の援軍が派遣されるだろう。)
何とか頑張って欲しい。
これ以上血が流れるのは俺も哀しい
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ポールソン様♪」
『あ、カロッゾ卿。
どうも。』
「差し入れをお持ちしました。」
『あ、恐縮です。
将校区画に滞在して頂けると助かるのですが。』
「…マッシュルームとティラピアのバケットです。」
『あ、ども。』
陣営内生産がここまで機能してくれたのは嬉しい誤算だ。
到着早々食料生産の道筋を立ててくれた。
菌類栽培が得意なオーク衆、地下養魚に長けたゴブリン衆、そして我が義父リチャード・ムーア。
実に長期戦に向いた陣容である。
「…。 (ジー)」
『え?
今、食べなきゃ駄目ですか?
あまり食欲がないのですがね。』
「御安心下さい。
ポールソン様の憂いは、このカロッゾが全て排除して差し上げます。」
…うーん、この女を越える憂いなど…
(高速フラッシュバックヒロインズスマイル)
まあ、いっぱい居るんだけどな。
『じゃあ、まあ折角ですし。
【清掃】』
「え?」
『え?』
うむ、結構イケるな。
さて、腹ごしらえは済んだ。
このスキルって毒殺回避に向いてるから便利なんだよな。
『カロッゾ卿。』
「はい!」
『地球人をあまり傷つけないでやって欲しい。』
「…。」
『私は流血を好まない。
魔王様の故郷に対して穏便に取り計らってくれまいか?』
「…。」
『どうか御一考頂きたい。』
「…ポールソン様も本当は分かっておられるのでしょう?」
『…。』
「今日殺さなかった地球人は明日必ず攻めて来ますよ。」
実はカロッゾが正しい。
イデハラのスマートホンで知った地球情勢は極めて剣呑であり、特に国際会議の議決権を持つ主要国は良好な関係を築くのが困難そうな連中ではあった。
『では、こうしましょう…』
「断る。」
『…。』
「小弟の矛を止めたいのならば、戦果でお語り下さい。」
『カロッゾ卿。
私は誰も傷つける気はない。』
「ええ、ですから小弟がポールソン様の分まで成果を上げて御覧に入れると申しているのです。」
『分かった。
何とかするから、少し猶予をくれないか?
せめて私が指揮権を持っている間は全面的に協力して欲しい。』
「小弟はいつでも協力的です。」
カロッゾは俺の口元をナフキンで拭うと、空を見ながらゆっくりと本営に戻って行った。
【魔王軍遠征部隊】
『ポール・ポールソン』
大魔王救出作戦総責任者/魔王軍総司令官・公王。
ポールソン大公国の元首として永劫砂漠0万石を支配している。
万物を消滅させる異能に加えて、アイテムボックス∞を隠し持っている。
『ノーラ・ウェイン』
軍監/四天王・憲兵総監。
ポールソン及び後任者のカロッゾの監視が主任務。
レジスタンス掃討の功績が認められ、旧連邦首都フライハイト66万石が所領として与えられた。
『カロッゾ・コリンズ』
地球クリーン作戦総責任者/四天王・前軍務長官。
本領は自らが大虐殺の上に征服した南ジェリコ81万石。
旧名カロリーヌ。
『レ・ガン』
元四天王・ポールソン大公国相談役。
市井のゴブリン女性であったが、親族が魔王職に就任したことを切っ掛けに駐ソドムタウン全権に任命された。
魔界の権益保護の為、統一政府に様々な協力を行っている。
『出原信之』
地球人。
捕虜兼現地徴用兵。
塹壕内ではノーラ・ウェイン、カロッゾ・コリンズの2名の将校部屋にて生活する事を強いられている。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
魔王軍創設譚については別巻にて。
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