【降臨100日目】 所持金50億0929万0283円 「お馬ぁ鹿さん♪」
「ボクの名前は光戦士。
世界の滅亡に加担したかも知れない、自己反省枝豆なのだ。
ボクのずん生、更に詰んだっぽいのだ。
…はい、現在時刻は深夜0時を過ぎました。
大恐慌を超える超恐慌が世界各国を襲っているようです。
ボクもね…
そこまで海外企業に詳しい訳ではないのですが、聞き覚えのある外資系金融機関の破綻ニュースが絶え間なく流れて来てますね。
全世界で株主訴訟の嵐が吹き荒れているのだ。
あー、何かアメリカのナショナルフラッグ的な金融機関が身売り先を探し始めたらしいっすね。
それと香港株式市場が臨時休業するらしいです。
後、ハイパーインフレへの対応策としてビットコインを本格導入していたベネズエラ。
見事に裏目に出ましたねー。
この映像って、やっぱり暴動ですかね?
群衆の火炎瓶と治安部隊の放水攻撃が空中で衝突してスタンドバトルみたいになってるんすけど。
もはや阿鼻叫喚ですねー。
って言うか、人類の総資産額が半分以下になっちゃったんすけど、誰が責任取るんすかね? (チラッ)」
『グスッ、グスッ (大袈裟に身体プルプル)』
「…。」
『ヒグッ、ヒグッ (ハンカチを強く握り締める)』
「…。」
『うわーーーーーーん!!! (同情を誘う為にわざと泣き顔を晒す)』
「…。」
『この度はッ!!
この度はぁ!!!
ワタクシの力過剰で世界を滅ぼしてしまいッ!
誠に申し訳御座いませんでしたぁぁッ!!(やけに手慣れた土下座)。』
「…。」
『…。(チラッ)』
「リン兄ちゃん…」
『あ、はい。(ケロッ)』
「魔王って言ったら普通は世界の半分をくれるのがお約束なのだ…」
『みたいですわね。』
「世界の時価総額を半分以下に目減りさせてどーする!!
オメーのせいで日経平均4桁に突入したのだ!!
一番被害の少ない日本でもこれだからな!!
世界一仮想通貨を愛するナイジェリア人なんて総発狂してるのだ!
どーしてくれるんだ、この偽札野郎 (バチン)!」
『ぶぇっ!』
「あー、ロンドン市場で17銘柄にサーキットブレイカー発動…
売買が一時停止されたのだ。」
『ほえー。』
「他人事みたいな顔すんな(バキッ)!」
『ぶえー。』
「まあまあ、光戦士君。
リン子様も反省してるみたいやし。
そこら辺で収めてーな。」
「…昴流兄ちゃん。
ボクはアンタを尊敬していたのだ。」
「あ、はい。
ありがとう。」
「でも今は心の底から軽蔑しているのだ。」
「あ、はい。
どう思われても仕方ないと思います。
なんかゴメンな。」
「…どうするんすか、この惨状。」
「うん、ちょっとヤバいかもな。」
「ちょっと?」
「あ、いや。
マジでヤバくはある。
ぶっちゃけ、世界経済はリカバリー不可能やろ。
…第三次世界大戦、起こってまうやろうなぁ。」
「責任取れなのだ、このホモ軍団!」
「いや、光戦士君!
俺はホモではないからな!
断じてホモではないぞ!」
「女装した男に色仕掛けで籠絡される奴はホモなのだ。」
「いや!ちゃうねん!
俺はリン子様の崇高な志に感銘を受けて味方しとるだけや!
まかり間違ってもキュアビューティの声真似に陥落した訳ではないからな!
あくまで社会正義の為!」
「…へー、じゃあ聞くけど。
この偽札野郎にはどんな御立派な志があるのだ?」
「り、リン子様は…
いやー、うん。
色々考えておられるんや!」
「昴流兄ちゃんも分かってると思うけど…
コイツ、昔はもうちょっとマシな奴だったのだ。
ところが再会したら女になってて、それも女の嫌なところを煮詰めたようなキャラになってるのだ。
知能も倫理も明らかに劣化してるし…
コイツが上達したのってプリキュアの声真似だけなのだ!」
「誤解!
それは誤解!
リン子様は人類1人あたりに10億円を配ろうとしてるんや!
リン子様なりに地球の未来を考えておられるんや!」
「ふーん。
そんなことしたら未曾有のハイパーインフレが起こって経済が停止するってお子様のボクでも分かるんすけど。
それって単に経済テロなのだ!」
「い、いや。
リン子様には何か深遠なお考えが!
この人は色々考えてはる人やねん!
台詞量の10倍くらいモノローグがある人なんや!」
「最初に会った時は、ボクもコイツにそういう印象持ってたのだ。
モノローグの多さは同感。
思考構造が陰キャ系のラノベ主人公そのものなのだ。
でも、今のコイツはどう見ても何にも考えてねーのだ!」
『えー、ワタクシ色々考えてますわよ。 (髪のキューティクルを気にしながら)』
「考えてる奴の顔付きじゃねーのだ。
テメーは!!!
…前は。
…もうちょっとマシな奴だったのに。
ボクはリン兄ちゃんのそういうところをっ!」
「まあまあ、光戦士君!
リン子様も反省しておられるから!」
「まだリン子様が原因と決まった訳では…」
「リン子様にだってきっと何かお考えが…」
「…恐るべしホモサーの姫効果なのだ。
いい歳したオッサン達が脳死で偽札野郎を弁護してて草も生えないのだ。
特に毛内さん!
アンタ還暦でしょ?
いい歳こいて何色ボケしてるの!!」
「い、いや。
私はリン子様の農林政策に共鳴して…」
「で、本音は?」
「…だって可憐ですから。
優しくしてくれましたし。」
「見下げ果てたジーサンだけど、正直なのは評価するのだ。
で?
リン兄ちゃん。
明日は中央線動かないと思うけど、どうやって責任取るのだ?」
『えっとえっと。
あ! ワタクシいい事を思いつきましたわ!』
「言ってみろなのだ。」
『ワタクシ、ビットコインというのを大量に持ってるんですわよね?
それを地球人類の皆さんに平等に配るというのは如何かしら?』
「まあ、それくらいの埋め合わせは当然なのだ。
ますます目減りして無価値化すると思うけどな。
じゃあ、大至急詫びコインを配布する方法を考えるから、オメーはウォレットを表示しろなのだ。」
『うぉれっと?』
「…え?」
『ん?』
「まさか、オメー。
ログイン出来ないとか言わないのだ?」
『ろぐいん?』
「ボクの想定の3000倍くらいヤバい事態なのだ!」
『私、仮想通貨は孝文に全て任せてますの。
難しいことは孝文に聞いて頂戴。』
「じゃあ今すぐ孝文さんと連絡取れなのだ!」
『ゴメンなさい、ワタクシ皆との連絡は全て江本に任せているから…
難しいことは江本に聞いて頂戴。』
「ウキー!!
この丸投げ野郎!
草も生えない上級国民仕草なのだ!
昴流兄ちゃん!
大至急孝文さんと連絡取って!」
「いや、実はあの人ロンドンの実家に帰ってはって。
この数日、携帯繋がらへんねん。」
「え?
帰省なのだ?」
「いや、俺の口から言うてええんか分からへんけど…
孝文さん、奥さんとの離婚協議で帰国しはってん。」
「え?
離婚?」
「…非常事態やから言うねんけど。
孝文さんは、前から真剣にリン子様を愛していて…
それで、離婚が成立しない限りはリン子様にプロポーズする資格がないからって…」
「お、おう。
全てが間違ってる気もするけど、コソコソ不倫する奴より好感は持てるっすね。」
『えー、やだー♥
ワタクシ、そんなつもりじゃありませんでしたのに♥
奥様が可哀想ぉっwww、きゃはっ♪』
「オメーはなんで勝ち誇った顔してるのだ。」
『うふふ♪
勝つとか負けるとかありませんわ♥
人様の家庭を壊すつもりなんて全然なかったのに♪
くすくすくす、盗っちゃった♪』
「コイツ、明らかに精神性が劣化してるのだ!
女の腐ったような奴に成り下がってるのだ!」
『えー、ワタクシ普通ですわよ? (キョトン)』
「そのキョトン顔!
心底ムカつくからやめろなのだ!」
「あ、光戦士君。
今、孝文さんに連絡取り直してんけど。」
「繋がったのだ?」
「いや、携帯が全然繋がらへんかった。
というかロンドン全域で大規模暴動が発生してて…
シティに群衆が乱入したみたいやわ。
ほら、この配信みてみ。」
「え?
これリアルタイムなのだ?」
「うん、英国のバッドニュースを面白おかしく実況する事で有名なフランス人配信者がおるねんけど。
ほら、炎上するロンドン市街を爆笑しながら解説してるオッサン。」
「…世界にはとんでもない屑がいるものなのだ。」
「孝文さんってシティのど真ん中で働いてる人やから…
あっ!」
「ど、どうしたのだ!?」
「アプターホールディングスの本社ビルが暴徒に襲撃されとる!
ちょ! ヤバいヤバい、リムジンひっくり返されとる!」
「え?
それって。」
「孝文さんの勤め先。
離婚と並行して退職手続きするって言ってはったけど、流石にこのタイミングで出社はしとらへんよな。」
「あの人、間の悪い人だから…
酷い目に遭ってそうな気がするのだ。」
「不吉なこと言ったらアカンて。」
「孝文さんに万が一が生じたら…
事態が収拾出来なくなるのでは?」
「大丈夫。
無限にビットコインが増えるだけで済むから。」
「あー、人類は2度と仮想通貨を信用しなくなるのだ。」
「あ、ヤバい!
マジでヤバい!」
「何なのだ?」
「プーチン大統領がインターポールにサトシ・ナカモトの国際指名手配を要請しとる。
うわー、凄い剣幕で怒り狂っとるぞ。
日本国政府に対しても協力を迫っとるみたいやな。
あー、ウクライナもこれに関しては賛同しとるな。
まあ、この2国は仮想通貨の飛び交う渦中に居た訳やからな。」
「サトシ・ナカモトなんて実在しないのだ。」
「俺もそう思うけど、実在しないことは証明できへんやん。
日本政府は仮想通貨導入に1番消極的やったし、ハメ込みが疑われてもしゃーないかも。
少なくともプーチンは日本が国ぐるみで仮想通貨詐欺を行ったと疑っとる。
Swiftから弾き出されて、決済通貨をビットコインに切り替えた矢先やったみたいやし…
まあ、洒落にならん金額を飛ばしとるよ。
つい先日も巨大マイニング工場の完成を自慢しとったしな。
そらぁ、サトシ・ナカモトをとっ捕まえな気が済まんやろな。」
「…あの、もしかして。」
「うん、現時点でのサトシ・ナカモトはリン子様や。」
「ですよねー。
じゃあ、コイツを国際法廷に引き渡すのだ?」
「それをしたらリン子様は確実に殺されるで?」
「妥当な処分っすね。
武士の情けでギロチンか縛り首かを選ばせてやるのだ。」
「日本人がビットコイン騒動に加担した事を認めれば全ヘイトが日本に向くで?」
「それは避けなければならないっすね。
わー国をトリモロス。」
「なので、ここはすっとぼけよう。
俺らは何も知らなかった。
これしかない。」
「何か悪事の片棒をかつがされてる気分なのだ。」
「大丈夫!
リン子様ならリカバリーして下さる!
そうですよね、リン子様!」
『リン子頑張るー♪ (ぞいの構え)』
「コイツ絶対反省してないのだ。
おい偽札野郎!
頑張るのは当然として、何か具体案を出せなのだ!」
『分かりましたわ!
江本、大至急具体案を出しなさい!』
「あ、はい。」
「昴流兄ちゃんはいつまでこの屑を甘やかすつもりなんすかね?」
「よし、光戦士君!
具体案提示するで!」
「おお!
流石に仕事が早いのだ!」
『ふっふーん♪』
「どうしてテメーがドヤ顔してるのだ。」
『江本のワタクシの物なのだから、江本の手柄はワタクシの手柄ですわ♪』
「武蔵小杉のタワマンとかにこういう思考の主婦が大量棲息してそう…
まあいいや、こんな奴ほっといて昴流兄ちゃんの意見を聞くのだ!」
「これ以上の株価の低迷は国際社会の破綻を招きかねへん!
よって世界市場の買い支えを敢行するで!」
「え?
世界市場?」
「この世の株を買って買って買い支えるんや!」
「あ、いや。
当然誰かが買い支える場面だとは思うんすけど…
誰の名義で?」
「日銀とか、FRBとか、なんかそういう奴らに買わせる!」
「あ、いや…
それをする余裕があればとっくにしてる筈なのだ。
でもアベノミクスの官製相場で買える分は全部買ったような。
もうどこも余力がないのだ。」
「俺が資金を出す!」
「ええ!?」
「リン子様!
俺が日銀砲を代行しちゃっていいですね?」
『よくわからないけど、ワタクシ頑張ってる江本が好き♪
後でいっぱいご褒美をあげますわね。』
「…いや、分かる努力をしろなのだ。」
「光戦士君、実は君に謝罪しなければならない事が1つある。」
「え?
これだけやらかして、1つ分しか謝らないのだ?」
「実は、リン子様が世界中のビットコインを独占してるように、俺は金を独占している。」
「…色々言いたい事はあるけど続けろなのだ。」
「以前、リン子様に金地金を献上したんやが、それが無限に増えとる。
マンサ・ムーサやアタワルパよりも俺の方が持ってる可能性すらある。」
「お、おう。」
「最初は自宅に隠してたんやが増え過ぎて床が抜けて、親父にボコボコにされた。」
「ああ、ウチも同人誌脱税の為に大型印刷機を南米から密輸したら床が抜けたのだ。」
「それで、久我さんに手伝って貰って隠し場所変えてん。
重くて死ぬかと思ったわ。」
「なるほど、その金を中央銀行に送りつけて…」
「ああ、市場を買い支えさせる!」
「…かなり無理のあること言ってるのだ。
今回の騒動で実物の価値が再認識されたのか、貴金属相場は爆騰、送りつけたところで抱え込むに決まってるのだ。」
「まあな。
それでも賭けや。
買い支えてくれたら、追加で郵送キャンペーンとかどうやろ?」
「マテリアルの送付は絶対に足が付くと思うけど。
大体、突然マーケットに金が増殖したらその方がパニックになるのだ。
第一、今まで金保有を隠してたなら脱税を指摘されると思うんすよ…。」
「山伏に運ばせる…」
「は?」
「せやから宗教行為!
故に税制面はセーフ。」
「いやいやいや!
今度こそ修験道がガチ弾圧されてしまうのだ。」
「山伏に金を日銀まで運ばせる!
アイツら他に使い道ないし、別にええやん!」
「いやいや!
政府機関が受け取ってくれる訳ないのだ!」
「事前に関係者の家族を人質に取る。
受領するまで、1人ずつ殺していく。」
「いやいやいや、それなんて逆鼠小僧。
なんか妙に実現性が高そうで怖いのだ。」
「でも、放置してたら世界滅ぶやん?
滅ぶは大袈裟としても、リカバリーに半世紀要するレベルで壊滅すると思うで。
例えばポルトガルなんか地震で失った国力をまだリカバリー出来てない訳やん?」
「まあ、世界全体がそうなりかねない状況なのだ。
それで?
具体的にはどうするのだ?」
「メイン隠し場所である美作後山に向かう!」
「ああ、稚児淵の…
トラウマ蘇ったのだ。」
「後山や他数カ所で金が増え続けてる。
それを修験者総出で山から降ろし東京突入。
日銀に活用させる。
拒めば殺す。」
「日銀にそんな能力や機転があるのだ?」
「その為の人質戦術や。
目の前で家族を拷問されたら、どんなボンクラでも知恵回すやろ。」
「ふむ。
人道上の問題にさえ目を瞑れば、唯一現実的な役人の動かし方なのだ。」
「…まずは九州を脱出しよう。
関門海峡をバレずに渡る方法…
全員で変装するか…
それともバラけて鈍行で渡るか…
いずれにせよ、もう一回偵察に行くしかないな。」
「昴流兄ちゃんは偽プリキュア野郎さえ絡まなければ最高戦力なのだ。
まさしく治世の能吏。」
『ふふーん♪』
「テメーが威張るななのだ。」
『じゃあワタクシ、もう寝てもいいわよね?
お肌が荒れちゃうわ。』
「何かあるかも知れないから一応ここで寝とけなのだ。」
『ありがと。
それじゃあ、横にならせて頂くわ。』
「昴流兄ちゃん。
この先どうするのだ?
あちこちに検問やらトレイルカメラがあって、東京どころか駅にも近づけるとも思えないのだ。」
「…ヒルダさんに襲撃されるまでは戦力も資金も申し分なかったんやけどな。
正直、今は味方が少なすぎやわ。
一方、胡桃倶楽部は日教組の牙城北海道13区を引っ繰り返して9議席目獲得。
随分、差が付いたなあ。」
「あの頃は坊門のジジーみたいに社会的地位のある味方もいたっすしね。
やっぱり政治に絡もうと思ったら官界とのコネが欠かせないのだ。
あのジジー若い頃は議員をやった時期もあるらしいし、居てくれれば絶対に役に立ったのに。
せめて東京にコネとか無いのだ?」
「東京のコネなぁ。
俺ずっと【潜伏】とか【逃亡】とかで検索しとるぞ。
おかげでそういう動画ばっかりYouTubeのおすすめに上がるわ。」
「ボクは親への訴訟とか尊属殺の関連動画ばっかりっスね。」
「キミの場合、実家にバズーカ撃ち込んでも情状酌量されるんちゃう?
お、また通知来たわ。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【秋だ一番通報祭り】 夜猫復活♪ 【まだニャ!まだ終わらんニャ!】
「いえーーーいッーーー♪
小池百合子見てるゥーー?
夜猫@の夜更かし担当!
相模の獅子ッ!!
ルナルナ@貫通済でーーす!!!」
「いやっふゥッーーー❤
ムカつくから人類滅ぼすことに決めたニャ!
夜猫@のニャンニャン担当!
令和のジャン・バルジャン!
東西南北中央不敗、スーパー奈々ちゃんでーーす!!!」
「「どんどんパフパフーーーwww」」
「はい、という訳で久しぶりの相方登場です。
配信前に急遽飛び込んで来やがってwww」
「腹が減ったからお姉様にタカりに来たニャ♪
いやー、このロケの雰囲気久し振りだニャ。」
「あれから一ヶ月?
もっとか?
いきなり居なくなったと思ったら指名手配されてたもんな。
最近のウ↑チ↓、ずっと謝りっ放しだったぞ。」
「ごめんニャ。
でも、お姉様が悪いニャ。
1億円くれニャいから!」
「えー、まだあの話続いてたの?
身内には払えないって言っただろ。」
「うー、カネチョーカネチョー!!」
「ウ↑チ↓もなあ。
組への謝礼金とか、オマエが殺した遺族への詫び金とかで相当バラまいたからなー。
殆どカネが残ってないんだよ。」
「でも選挙出てるニャ!!
本当はカネ持ってるはずニャ!」
「街頭演説とポスターだけだぞ?
ポスターはウ↑チ↓の支持者が勝手に貼ってくれてるだけだし。
駅前で演説するのにカネなんて掛からんしな。」
「選挙ってカネが掛かるイメージがあったニャ。」
「そりゃあ魅力も能力もない奴が議席を買うんだから高くつくんじゃね?
現にゴミしかいないだろ?」
「まあ、そうだけど。
なんか上手く丸め込まれたニャ。」
「そんなことよりさぁ。
ダーリン様は無事なのか?
勝手に船使いやがって。
あの後、組長と茨城中を謝罪行脚したぞ。」
「すまんニャー。
トイチの奴は生意気だったから軽くヤキ入れてやっただけニャ。」
「あのなぁ。
ウ↑チ↓のダーリン様をあまりイジメるなよ。」
「教員免許は合法的にガキをボコれる魔法の資格ニャ♪」
「剥奪されたじゃんww」
「ニャハハww
…文科省殺ス。」
「で、ダーリン様よ。
あの人、いまどこに居るの?」
「ヒント、糞田舎。」
「えー?
何で東北なんかに居るんだよ。」
「え!?
何でわかったニャ!?」
「あ、いや。
いつも奈々が東北差別してるから。」
「あれー?
奈々ちゃん、差別なんてしてたかニャー?」
「オマエ結構酷いぞ?
サントリーと双璧を為すレベルで酷いこと言ってるからな?」
「うーーーん。
…まあ、一応反省しとくニャ。
あれー?
奈々ちゃん、そこまで酷いこと言った記憶はニャいんだけど。」
「奈々って自覚なく敵作るからな。
まあ、ウ↑チ↓も人のこと言えないけど。」
「ニャハハ、聞いて聞いて奈々ちゃん東北でぇ。」
「そんなことよりダーリン様のことなんだけどさ。」
「ちょっと待つニャーーーー!!!」
「え?」
「え、じゃないニャ!!
さっきからトイチトイチトイチって!!!
折角久しぶりに会えたんだからもっと奈々ちゃんに構って!!!」
「えー。
着拒ブロックして来たのそっちじゃーん。」
「うるちゃいうるちゃいうるちゃーい!!!!
奈々ちゃん構われるのは嫌いだけど、構って欲しい時に構ってくれないのはもっと嫌ニャの!!!」
「完全に猫化しとるww」
「うるせーうるせーうるせー!!
ルナお姉様の所為でこの猫耳取れなくなったニャ!!!」
「あはははww
えー、原因ウ↑チ↓かー?」
「お姉様が可愛いって言ってくれたから外せなくなったニャ!!」
「まあ個人的な性癖もあるけどさ。
…可愛いよ、奈々。」
「あ、ありがとニャ///
そういうイケメンムーブは2人きりの時にしろニャ///」
「はいはい。
じゃあ、お楽しみは収録終わってからね。
で?
自首するの?」
「する訳ねーニャ。」
「だろうな。
でも全国指名手配だろ?
逃げ切れるとは思えないけど。」
「糞雑魚トイチでも逃げてるんだから余裕ニャ!!」
「違うって!
ダーリン様は保護!
あくまで保護!!!
犯罪者みたいに言うなよ。」
「アレ?
アイツって犯罪してないの?」
「してねーよ。
あの人は陰キャだからおとなしいの。
オマエと一緒にすんなって。」
「なーんだ、つまんねーニャ。
トイチの死刑判決を爆笑実況中継する予定だったのに。」
「判決ならオマエの方が先じゃね?
何かウ↑チ↓も捕まるらしいけど。」
「え?
何で?」
「ポリ公がやって来てさあ。
オマエの逃亡を手助けしたら、犯人隠避罪でウ↑チ↓も起訴されるんだってさ。」
「はええ、日本の警察は真面目ニャガねえ。」
「だな。
ウ↑チ↓には務まらん仕事だわ。
ほら、剥き出しで悪いけどこれ持ってけ。」
「??」
「200万だけだけどな。
電車賃くらいにはなるだろ。」
「うう、心の友よー(号泣)。」
「泣いてる癖にポッケにしまう速度には迷いがないな。」
「ニャハハww」
「まあ、逃亡生活大変だろうけど風邪ひかないようにな。」
「お姉様も一緒に逃げるニャ?」
「そうだな。
組関係で区切り付いたら、オマエとどこかに行こうか?
えっと、アメリカと韓国は引き渡し条約あるから…
それ以外だな。
オマエはパタヤ推しだったか?」
「大麻♪ 大麻♪
パタヤでお姉様と大麻ックス♡
奈々ちゃんは大麻さえくれれば素直なニャンコちゃん♥」
「それで捕まったんだろwww」
「ニャハハwww」
「あ、ダーリン様も拉致って連れてかない?
大BBAが発狂しそうだけどww」
「あははは、賛成賛成ww
金蔓は一本でも多い方がいいニャ♪
あ、金蔓で思い出した。
トイチの奴の近況ニャんだけどさ。」
「お、聞きたい聞きたい。
ウ↑チ↓全然ダーリン様に逢えてないからな。」
「夜色さん!!!!
刑事課の方が来られてます!!」
「うおっ、誰だよ通報した奴。」
「じゃ、またニャ相棒。 (chu♪)」
「おう、愛してるぜ。(chu♪)」
「松村容疑者を発見!!!
応援お願いします!!!」
「オマエラ全員動くなー!!」
「カメラ止めろぉ!!
公務執行妨害だ!!!」
「三橋、抵抗すんな。
ウチもゴネる気ないから。
カメラ止めさせろ。」
「確保ーーー!!!」
「鷹見ィ、この前警告したよなあ!」
「容疑者逃走ッ!!
車両南側に回して!!!」
「だから逃げねーつってんだろ、殺すぞ!!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「…うおお、エグいバズり方しとるな。
4日で600万再生か。
やっぱり犯罪関連は伸びよるなー。」
「世も末なのだ。」
「光戦士君。
これもコネにカウントしてええかな?
都知事選に出てるからパイプはあるかも知れんで?」
「…駄目に決まってるのだ。」
「それにしてもリン子様の周りは犯罪者多いなぁ。」
「他人事みたいに言うななのだ。」
「ちなみにレニーさんなんか異世界の犯罪者やで?」
「マジっすか?
わざわざ異世界人の犯罪者まで揃えるなんて…
この家、悪い人ばっかりなのだ。」
「ちょっと待ったぁ!!」
「うお、起きとったんですか。」
「今、アタシの悪口言ってたでしょー!
聞こえたっスよ。」
「知能と聴力は反比例するのだ。」
「いやいや、世の中犯罪者が多いな、という話をしてただけですよ。
レニーさんは懲役30年でしたっけ?」
「たったの25年だっつーの!!
30年級の極悪人と一緒にすんなっス!!」
「なるほどー。
あの、今は取り込み中なんでおとなしくして頂けませんかね?」
「何かあったんスか? (大麻スパー)」
「ちょっと地球がね。
経済破綻とか色々ね。」
「へー、大変っスね。
アタシには関係ないけど。 (大麻スパー)」
「まあね。
こっちも色々大変なんですわ。」
「ねえ江本クン。
大麻って聞こえたから起きたんスけど。
大麻パーティーすんの? (大麻スパー)」
「あはは、しないですよ。
リン子様の担任が大麻で捕まったんで、その配信を見とったんです。」
「へえ、何も捕まえることないのに。
これ中毒性ないでしょ? (大麻スパスパ)」
「いやいや、レニーさん中毒なっとりますがな。」
「アタシは誇り高き魔王軍の軍人だから。
中毒なんかにならないっス。(大麻スパー)」
「ええ、まあ。
レニーさんがそう仰るなら、俺は、はい。」
「で?
昴流兄ちゃん。
明日はどうするのだ?
いや、もう日付変わってるのだ。」
「そうやな。
仮眠取って、日が昇ったらもう一回関門海峡をチェックしてみる。
もしかしたら警戒の緩い時間帯があるかも知れんからな。」
「あちこちにトレイルカメラが仕掛けられてるって竹内さんが言ってたのだ。
昴流兄ちゃんは有名人なんだから気を付けるよーに。」
「ありがと。
光戦士君はちゃんと休憩とっとけよ。
君の年齢で夜更かしは良くない。」
「…こういう時、自分がお子様なのが腹立たしいのだ。
ボクは偉そうなことばっかり言って何も出来ない口だけ枝豆なのだ。」
「中坊の頃なんて無力で当たり前やで?
俺、君は頑張ってると思うけどな。」
「ありがとなのだ。」
「もう寝ろ。
リン子様の隣しか空いてないけど。」
「ははは、どうせなら綺麗なお姉さんの隣が良かったのだ。」
「えー、リン子様綺麗やん。」
「昴流兄ちゃんはいい加減目を覚ませなのだ!
そしてボクは寝ます、おやすみなさいのだ。」
「うん、おやすみ。
今日はゴメン。」
「世界に謝っとけなのだ。
おやすみなさい。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ふわぁ。
健全朝チュンなのだ。」
『あら光戦士君、おはよう。
今日もいい朝ね♪』
「画面の中では世界超恐慌の報道が流れてるのだけど、オメーは心が痛まねーのか?」
『石賀ー♪ 石賀―♪
今日の朝食はなぁにー?』
「玄界灘のアラ汁と唐墨大根で御座います。」
『あらー、あらあらあらー♪』
「お嬢様のお口に合えば幸いなのですが。」
『ワタクシの好きな匂いですわ♪
さあ、光戦士君、食べましょう❤』
「えっと、全世界で銃乱射事件が激増してるニュースが流れてるんすけど?」
『あらあらまあまあ。
怖いわねぇ。
銃弾って資本力で防げないからワタクシ大嫌い。』
「じゃあやっぱり合衆国憲法修正第2条って正しかったってことっすね。」
『ふわぁ。
キュウシュウは良い所なのだけど…
空が霞むのが癪よねえ。
黄砂だったかしら。
目障りですわ。
あーあ、ポールが居れば何とかしてくれるのに。』
「ポール?
確か異世界の同僚さんなのだ?」
『同僚なんかじゃなくてっよ。
ポールは呼べばいつでも駆けつけてくれるワタクシの騎士なの♪
ここだけの話ですけど、プテラノドンを退治したのがポールなんだからね。』
「え?
プテラ?
恐竜?」
『ええ、そうよ♪
あの人って本当は竜退治の英雄なの。
まだシニアスクールだったのに、解決の道筋を立ててアカデミーに乗り込んで政府を動かしたんだから!
それも腰の重いゾンボルト議長の頃の話よ?
王国がミレニアム条約を反故にしたからポールの活躍は記録抹消されてしまったけど。
でもプテラノドン事件の解決は本当はポールの手柄なの!
ワタクシ、みんなに教えて差し上げたのですけど、誰も信じてくれなくて!
とっても悔しい思いをしましたの!
カークランド学長も事情を知ってた癖に国際問題になるのを恐れて表彰状を出してくれませんでしたし!
王国が手柄を独り占めにしようと動いてたから!
それでワタクシますますあの国が大嫌いになりましたの。
それにね!!
テヴェレ川のクリスタルクラーケンを退治したのもポールなのよ!
1人でクレメンスタワーの頂上から、バーっと飛び掛かってやっつけちゃったの!!
本当に凄かったんだから!!
それでねそれでねポールがねポールがね!』
「…あ、あの。
リン兄ちゃん?」
『…。
うふふ、ゴメンなさいね。
懐かしかったからついはしゃいじゃった♪
さあ、朝食にしましょう♪』
「…いただきますなのだ。」
『あー、美味しい。
地球の料理は自由都市の味付けに近くて親しみやすいですわ。
ワタクシ、実は帝国風の食事は口に合いませんの。
あ、こんなこと言ったらヴェラがまた五月蠅いわw』
「…。
兄ちゃん。
異世界は楽しかったのだ?」
『ん?
ええ、まあ、別に。』
「ピカ兄ちゃんは喜んでた?」
『え?
ピカ?』
「ボクの兄ちゃんの話なのだ。
ピカチュウ兄ちゃん。」
『え?
ああ、ピカチュウ君ね。
分かってる分かってる。
そうね、彼も喜んでたわ。』
「どんな風に喜んでたのだ?」
『そ、そうね。
特別な力を獲得して誇らしいと言ってましたわ。』
「…ふーん。
まあ、ピカ兄ちゃんは仲間想いだし。
強い能力をクラスに認められるのは気分が良かった筈なのだ。」
『そう!
思い出したわ。
皆がピカチュウ君を頼りにしてたし、彼もその事を誇りに思ってましたの!』
「…ふーん。
それは何よりなのだ。
さあ、リン兄ちゃん。
朝ごはんを食べてしまおうなのだ。」
『はーい❤』
「…。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「リン子様、お時間宜しいでしょうか?」
『あら寒河江、どうしたの?』
「コミックス化される【本当は最強だったボク、無敵パワーで無尽蔵ハーレム!9999人のヒロインと共に綴るラブラブ建国日誌】の件なのですが、コミカライズを任せている太陽の牙どらぐなー氏が1箇所だけ改変したいと仰っておりまして…」
『ああ、あの気持ち悪い駄作。』
「キャラデザを幾つか変えさせて欲しいと仰ってるんです。
しかも編集を飛ばして私に接触して来てます。
丁度ZOOM会議してたのですけど…」
『はあ。』
「高嶺の花ヒロインの【エスメラルダ】なのですが、このキャラだけベッドシーンがないのに、金髪縦巻きロールを割り当てられるのは勿体ないと仰っておられまして。
キャラデザと扱いをモブ的な立ち位置に…」
『駄目駄目駄目駄目!
駄目に決まってましてよ!』
「え? あ、はい。」
『デザインの変更は不可!
他のキャラクターはどうでもいいですけど、エル…エスメラルダは聖域!
ポールと結ばれるキャラなの!』
「ポール?
クーリ・クーリソンじゃなくて?」
『ああ、それそれ。
クーリと結ばれると決まってますの。』
「あ、じゃあ。
その旨どらぐなー先生にお伝えしますね。」
『絶対に変えるなと命じておきなさい。』
「?
畏まりました。
あ、どらぐなー先生?
今、版権者に話したんですけど、エスメラルダだけはキャラデザ含めて変更不可とのことです。」
「えー、マジっすかー。
参ったなぁ。
作画カロリーww
ほら、僕って実写取り込みで作画してるでしょ?
だから現実にない髪型のキャラって鬼門。
金髪縦巻きとか(笑)
実在したら見てみたいっすよ(笑)」
「そこを何とかなりませんか?」
「いやー、僕もねー。
勿論、原作者さんの意向は1番ですよ?
極力沿いたいんすけど…
んー、たはは(笑)
AIに三面図読ませなきゃだし…
脱がないキャラにコスト掛けるのもねぇ。
ははは。
寒河江さんから説得して貰えませんか?」
「うーん。
版権者がかなり拘ってますので。」
「いや、拘りは素晴らしいと思うんですよ。
僕は版権者さんの理解者です。
陰キャ仲間っていうのかな?
スクールカースト低い者同士!
シンパシー感じてますもの(笑)
手を抜きたいからではないです!
逆、むしろ全力投球してますから!
ほら、送ったリンク見て貰えました?
僕のチア絵、Pixiv日間4位ですよ!
海外勢からの評価が滅茶苦茶高いです。
チアはグッズも伸びるんですよ!
必ず売れる作品に仕上げますので!
デザイン面だけ譲歩して頂けませんか?」
「いやー、なんと申しましょうか。
えっ、リン子様!?
あ、はい変わります。」
「ん?
あ、寒河江さん?
どうしました?
もしもーし?」
『こんにちは。
お通話変わりました、エスメラルダです♪』
「あっ!?
えっ? えっ? えっ?」
『申し訳ありません。
ワタクシの髪、手間が掛かるでしょう。
専用のメイド達を割り当てていた程ですの♪』
「え?
ちょ、待?
ちょっ、待!?」
『うふふふふ。
殿方同士のお話し中に申し訳御座いません。
どらぐなー先生がお困りのようですので、少しでもお役に立ちたくてぇ♡』
「ァッ! ァッ! ァッ!」
『寒河江!
カメラをパンして全身表示!』
「畏まりましたお嬢様!」
「ンアーーーッ!!??」
『じゃーん♥
今日はチアガール衣装ですの♪』
「アバババババババッ!!??」
『センセ♥
参考になりましたか?』
「アウッ! アイッ!
ガッ!? 脳がッ!?
オゴッ!?」
『エスメラルダもちゃんと描いて下さいね?
先生の描いたワタクシを見てみたいなー♪
駄目ぇー?』
「あびばばぶぇりょがぁあああッ!」
『うふふ、良かった♥
じゃあ先生、お願いしますね?
頑張って下さったらぁ♥
2人きりの場所で先生をチアしたいな♪』
「あっびょっばぁぁあああーーッ!!!」
『…ふう、下郎が。
じゃあ、寒河江。
後はお願いね。』
「畏まりました。」
『オマエにはちゃんとチアするから安心なさい♪』
「あ! いや!」
『うふふふふふ♪』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「トイチ。」
『…。』
「トイチ?」
『…ええ、ワタクシはトイチです。
どうしたの久我。』
「いや…
英彦衆にテレグラムで連絡を取ったのだが…
昨日もコメが増えたらしくてな。」
『はあ。』
「…生活に困ってる者が多いんだ。
それで、事後承諾で恐縮なのだが。」
『ああ、そのこと。
ええ、あのお米は久我に任せますわ。
オマエは色々助けてくれたし感謝していますの。
売るなり配るなり好きになさい。』
「いや、朝の話なんだが。
私が大量に買い込んで在庫に足したんだ。
報告が遅れたことを謝罪する。
どうしても実験してみたくてな。
在家の修験者達も資金援助してくれた。
今は廃業したコメ農家の息子さんに手伝って貰ってる。」
『はあ。』
「…昨日も大量に増えたそうだ。
きっちり27%。」
『でしょうね。』
「いや、凄いことだぞ?
今回も正規のトレーサビリティ番号が全て割り振られていた。」
『はあ、先日もそんな話になりましたわね
それって良いことですの?』
「人様の口に入るものなんだから…
得体の知れないコメを配る訳にはいかんだろう。
…英彦衆からこの先も配り続けていいかと問い合わせが来ている。
年金暮らしの老人なんかは本当に毎日が…」
『久我に全部任せるわ。
元のコメをどれだけ増やして下さっても構いません。
売って利益が出たならオマエのものになさいな。』
「いや、それは筋が通らん。」
『はあ。』
「トイチは皆が平等に暮らせる社会を作りたいのだろう?」
『ええ、そうらしいですわね。』
「だったら、君の産んだ奇跡から私が利益が得るのは不正だよ。
生じたコメは全て困民に分配し、皆が飢えない社会作りに寄与すべきだ。」
『はあ。
まあ、久我がそうしたいなら。』
「無論!
民業圧迫にならないように細心の注意を払う!
データを纏め次第報告書を提出するから意見を聞かせてくれ。」
『あ、はあ。
難しいことは江本にでも…』
「駄目だ。
トップが数字を把握しない組織はすぐに腐敗してしまうぞ。
口煩いようだが、我々の報告には全て耳を傾けて欲しい。
それが結果として君の理想を叶える近道となるだろう。」
『はあ。
じゃあ、そうしますわ。』
「まずは九州の福祉施設への寄贈ルートを確立したい。
この不景気でどこも困っているからな。
君が東京や名古屋で行っていた善行、大いに共鳴する。」
『ナ、ゴヤ?』
「子供食堂だよ。
ああいう話をもっと前面に出してくれたら、私も皆により強く君を推せるのに。」
『コ、ドモ?
…ええ、わかりましたわ。
これからもそれらの活動を推進することを約束致します。
久我がフリーハンドでコメを使う事もこの場で許可しますので、オマエの正しいと思った道を進みなさい。』
「…恩に着る。
これで多くの困民が救われることだろう。
協力者達が君に感謝を述べたがっている。
タイミングを見て面会してやってくれ。」
『ええ、よきに計らいなさい。』
「それでは早速同志達に報告に行くよ。
ありがとうな。」
『ええ、皆によろしく。』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「リン子様。
お時間宜しいでしょうか?」
『あら毛内。
お疲れ様♪』
「南さん経由で靴磨きの少年に接触しました。
前金で500万渡したところ、かなり乗り気になってくれたようです。
早速2名を四国に向かわせてくれました。
本人達には海外の著名YouTuberのロケ資料集めと伝えてあります。」
『待って。
オマエは特に経費を使ってるようだから追加で支給させて。』
「いえ、日頃分不相応の大金を頂いております。」
『だーめ。
毛内は自己評価低いみたいだけど、ワタクシはオマエを大きな権限を与えるに相応しい偉材と思ってますからね。』
「そのお言葉だけで救われます。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【所持金】
41億9319万0283円
↓
40億9319万0283円
※毛内敏文に追加経費として1億円を支給
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「こんなにも!?
…いや、私如きに。
何と言いましょうか…」
『オマエの人の使い方はワタクシの戦略構想と合致しています。
そのペースで広く薄く人材を集めなさい。
但し、こちらの素性は伏せた上でね。』
「畏まりました!
引き続き九州からの脱出ルートを探ります。」
『頼りにしてるわ。』
「あ、それと!」
『?』
「警固勢の中に上京する者が居たのでjet君への接触を依頼しました。
あくまで本人には自覚させない方法で、こちらの存在を認識させます。」
『うふふ、何から何まで気が効くわね。
毛内にはHなご褒美を特にいっぱいあげなきゃ♪』
「///きょ、恐縮です。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「リン子さん!
私からも真面目な話をさせて下さい!(2倍速早口)」
『あらフウカさん。
ワタクシ忙しいのだけれど?
用事があるなら来年以降にして下さる?』
「ええ、確かにご多忙そうですね。
ってオイイイイッ!
爪の甘皮触ってるだけじゃないですか!」
『毎日お金を出し過ぎて指に刺さるのよ。
傷が絶えなくて困ってるの。』
「斬新な困り方ですね。」
『物乞いには物乞いの悩みがあるように、帝王には帝王の悩みがあるものなのよ。
それで何の用?』
「結構ガチな相談なんですけど…
変な話、光戦士君とセックスしたら犯罪になりますかね?」
『キッモ…。
この時点で叩き出してやりたいくらい犯罪なのですけど。』
「いやいや!
私なりに真剣にロストバージンについて思い悩んでいたんです!
セックスはしてみたいけど、ちゃんとした男の人は怖いんですよ!
リン子さんとか光戦士君みたいな成り損ないの半端者の方が精神的に楽なんですよ。」
『光戦士君も戸籍上は男の子でしょ?』
「ずんだもんには性別が無いって本人も言ってるじゃないですか!
つまり無性ですよ!
性別が存在しない以上、未成年淫行も成立しないのではないかと!」
『いや、するでしょ。
貴女って本当に気持ち悪いわねぇ。
同じ女として恥ずかしいわ。
だから彼氏が出来ないのではなくて?』
「いやいや!
私がキモいのは漫画ばっかり見てるからなんです!
友達がいない奴が漫画に没頭すると、社会よりフィクションから影響受けちゃうんですよ!
漫画の作者なんて基本的にキモヲタですから、私も不可抗力的にキモヲタ要素が備わってしまったのです!
言っときますけど素材は普通ですからね!」
『普通?』
「…いや、普通以下だとは自覚してますけど。
多分、ルックス偏差値47くらいだとは思います。」
『あら、貴女の素材なら52くらいはあるんじゃない?』
「いやいやいや!
私如きの早口眼鏡が52とか畏れ多いっ!
そこらはちゃんと弁えてますよ!
…どうやったらモテるんですかね?」
『漫画やめたらいいんじゃない?』
「ちょ!
ちょちょちょちよ!
漫画は日本が生んだ世界に誇るヤックデカルチャですよ!
それを捨てるなんてとんでもない!」
『あのね?
これはワタクシの仮説なのだけど。』
「あ、はい!
仮説を論じるのは大好きです!
相手いないけど!」
『漫画やなろう小説に没頭してるのって、人類の中でも下位1割に属するキモい人達じゃないかしら?』
「チョーーーーーーーッ!!!」
『ごめんなさいね。
これは誹謗や中傷ではないのよ。』
「チョッ! チョッ! チョッ! アチョーッ!!」
『普通に暮らしている人達はお友達や恋人と過ごすのに忙しくて、漫画を読む暇がないと思うの。』
「ちょっオマッ!
チョッおまッ!
それを言ったら戦争だろうが!
それを言ったら戦争だろうが!
精神攻撃やめろやあああッ!!」
『結局、お友達の居ない寂しい人達が代償行為として漫画やなろう小説を読んでるのではないかしら?』
「アババババババッ!!
ってオイイイイイイイ!!!
人格攻撃やめろおおおおッ!!
もう後戻りは出来んぞッ!!
邪王炎殺黒龍波ぁあああッ!!」
『そこで貴女が素敵な彼氏を獲得する具体的な方法なのだけど。』
「あ、メモ取っていいですか?」
『ええ、ご自由に。』
「あざす、あざす。」
『まず最初に理想の彼を細かく絞り込むのよ。
未来の旦那様のプロフィール作りね。』
「ふむふむ。
私は高望みはしませんが…
身長190センチ以上、アメフト部のキャプテンで、家柄は五摂家以上、心身共に健康でかつ義母死亡済。
学歴は最低でも一橋。
あ、私労働者階級とは話が合わないんで、実家に資産がなければ話にならないんですけど、数年の勤め人経験は欲しいですね。
日本がこの先どうなるか分からないので、語学は英語+2か国語を習得していて欲しいです。
性格はフェミニンな人じゃなきゃ一緒に暮らせないですね。
ほら、私って九州男児の嫌な面ばっかり見て育ったので、政治にマッチョイズムを求める反面、パートナーにはエコでロハスでナチュラルである事を望んでしまうんです。
私だけを見て私以外に興味を持たないタイプじゃないと続きませんね。
自我とかいらないんで、ひたすら私を最優先してお姫様として溺愛してくれる男性となら結婚してあげてもいいです (所要時間38秒)」
『貴女、空想の世界でだけは優秀よね。』
「ぐぬぬ!」
『まあいいわ。
まずはその条件に近い実在人物をリストアップしなさい。
そういう良物件は殆どが妻帯者だから、その奥様をベンチマークすればいいわ。』
「ふーーーむ。
確かに、アタリを引いてる女には興味ありますね。
ちなみに私が挙げた男の人とか存在するんですかね?」
『ワタクシの主人は一番背も高いしフェンシング部のキャプテンよ。
評議会にも最年少で入ったし、エリートの中のエリート。
オマケに顔立ちは芸術的に整ってて、セックスも凄く強いの。
負け牝共の嫉妬が心地良かったわぁ♪』
「?
リン子さんカマホモの分際で結婚してんすか?」
『ソドムタウンでの話よ。』
「ああ、脳味噌異世界でしたね。
あ!
そんなことより私の将来ですよ!
私もハイスぺオスを捕まえたいんです!
話の続き、話の続き!」
『だからよ。
そういう旦那を捕まえてる女を調べて、行動をトレースしなさい。
ファッションから揃えるのが手っ取り早いわね。』
「いやー、私は先祖代々貧乏人の家系で。
まともな服って買ったことがないんです。」
『男に買って貰えば?』
「ですから、服を買ってくれる男を引っ掛ける服がなくて苦労してるんですよ!」
『もうすぐ給料時間だから、そのおカネで買いなさいな。』
「え?
あれって今日も貰えるんですか?
てか、あれって偽札ですよね?
てっきり誇大妄想集団の子供銀行ごっこかと思ってたんですけど。」
『あら?
説明しなかったかしら?
我が軍は日給制。
限りなく本物に近い紙幣だから安心なさい。
17時に以降に支給するから。』
「えーーーーー!?
ちょ待! ちょ待!
あの偽札は限りなく本物に近いんですかー!!」
『ATMも通るらしいわよ。』
「えーーーーー!?
ATMを騙せる偽札刷れるなんて無敵じゃないですか!!
いやぁ、人生設計変わるかも。
あー、そんなにカネが貰えるなら心置き無く九州捨てれますわ。
グッバイ自称大都会、南風賈は果てしない夢を追い続け、いつの日か大空駆け巡ります!」
『何?
貴方も上洛作戦に参加したいの?』
「します!
処女は都会で捨てます!
私、九州の男って大嫌い!」
『貴女みたいなタイプって、いざ引っ越したら九州の男を持ち上げて転居先の男の人を叩くわよ絶対。』
「ぐぬぬぬ、見てきたように言いおってからに。」
『まあいいわ。
関門海峡を一緒に越えましょう。』
「検問激しいみたいですけど、どうするんですか?」
『さあ、それを考えるのは男の人の仕事よ。
ワタクシは信じて待つだけ。』
「あー!
その台詞言ってみてーなー。
かーっ、かーっ、言ってみたいわー。」
『言えば宜しいんじゃなくて?』
「(悪意に満ちたモノマネ)さあ、それを考えるのは男の人の仕事よ。
ワタクシは信じて待つだけ。
オーホッホッ♪」
『やっぱりワタクシこの子きらーい。
貴女薩摩にでも嫁ぎなさいな。』
「ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!
猛省しました!
薩摩は勘弁薩摩は勘弁!!」
『あー、もう鬱陶しい。
抱きついて来ないで、気持ち悪いわね!』
「うー! うー!
いや? ワンチャンこの人アリじゃね?」
『離れなさい! 47!』
「はぁ!? 私52ですけどー!」
『「キーキーキー!!」』
【1時間後】
「いやあ、まさかこんな形でのロストバージンは想定外でした。
終わってみると、大したことないですね。」
『早く離れなさい、穢らわしい。』
「まあまあ、減るもんじゃあるまいし。」
『減ったわよ!!』
「ふわあ、はいはい。
じゃあ上洛作戦で頑張りますんで、ご活躍に期待下さい。
あ、大麻貰いますね。
(スパースパー)
今まで敬遠してたけど、私って性行為に抵抗感少ない方かも。
夜職やってみようかなー。
リン子さん一緒にやりません?」
『貴女ねー。
夜職を甘く見るんじゃないわよ!
あれも大変なんですのよ!』
「リン子さん男に過剰に媚びるから疲れるんじゃないですか?」
『媚びてないわよ!!!』
「えーーーwww
媚びまくってるじゃないですかwww」
『媚びてない媚びてない媚びてない!!!』
「あはははww
無自覚肉便器じゃないですかww」
『キーキーキー!!!』
「あっはっはっはwww
私、この人好きーwww」
『ワタクシは貴女なんか大嫌いよ!』
「まあまあww
あれだけ愛し合った仲じゃないですか。
貰った偽札の分は忠義しますんでw
逮捕されたらリン子さんに脅されたことにしときますね。」
『貴女って別の容疑で捕まりそうだわ。』
「そうですねー。
光戦士君に手を出しても捕まらない方法ってないですか?」
『あ、この子ヤルつもりだわ。
七感さんに通報しておかなきゃ!』
「えー、七感さんですかー。
私、妙にあの人に警戒されてるんですよねー。」
『貴女が卑猥な目で光戦士君をジロジロ見るからでしょ。』
「見てますかねー。」
『貴女、欲が露骨に表情に出るタイプなのよ。』
「うーーーん。
自覚はないんですけどねー。」
『だから彼氏出来ないのよ。』
「キーキーキー!!!」
『あっはっはww』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「リン兄ちゃん。
そろそろ17時だけど、今日もやるのだ?」
『あら光戦士君。
おかえりなさい。
ワタクシは手加減してあげたいのだけれど、勝手にお金が増えるのよ。』
「コイツ人類の夢をさらっと叶えてるのだ。」
『さあ、そろそろ準備しなきゃ。
光戦士君、危ないから下がってなさい。』
「りんこりーん、そろそろ17時っスね、えへへ。」
「大魔王様♪ いやー、絶好の複利日和ですなあ。」
「猊下! 貴女の明ちゃんが助太刀に来ましたよ!」
「おうトイチ君。 オバチャンも手伝うでー。」
「限りなく本物に近い偽札を出すんですね!」
「兄ちゃんもすっかりハーレムマスターっスね。
どの子が本命なのだ?」
『えー、あの中から選ぶの?
じゃあ光戦士君で。』
「はあ? キッショ。
ボクまでホモ軍団に入れようとするななのだ。」
『じゃあ光戦士君はあの中で誰を選ぶの?』
「えー、あの中から選ぶのだ?
じゃあリン兄ちゃんで。」
『ありがと♪』
「まあ、ボクとしては兄ちゃんには男に戻って欲しいんすけどね。」
『うふふ、そろそろね。』
「後、5分なのだ。」
『石賀!
今日はあのスーツケースに射出すればいいのね?』
「はい、両方とも空にしております。」
『みんな、念のため下がりなさい。』
《11億4610万円の配当が支払われました。》
『ふう。
石賀、集計と分配を任せます。』
「はっ!
畏まりましたリン子お嬢様。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【所持金】
40億9319万0283円
↓
52億3929万0283円
↓
51億3929万0283円
↓
50億0929万0283円
※配当11億4610万円を取得
※苫小牧市に義援金として1億円を匿名寄付
※臣下に日当として計1億3000万円を支給
☆保有大麻41キロ→53キロ (12キロ増加)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
『みんな。
今日の報告、何かある?』
「あの、俺なんかが発言しちゃっていいですか?」
『あら、竹内。
オマエの報告なら是非聞きたいわ。』
「はい。
今日、生きてる先物口座を掘り起こしました。」
『????』
「あ、いえ。
江本君に預けた金地金や英彦山に預けたコメが増えてるじゃないですか?」
『らしいわね。』
「じゃあ、俺の先物口座をリン子様に献上すれば…
ひょっとすると色々増えるんじゃないかと思って。」
『ええ、多分増えるわよ。
米国債を増やしてる馬鹿もいるし。』
「…あー、それはアメリカ滅びましたね。
まあいいや。
先物口座は現受けと言って商品の現物を受け取れるんですよ。
それで大豆とか小麦とか…
人類の生存に必要そうな物資を買ってしまえばと思って。
とりあえず2000万先物口座に入れました。
受取住所さえあれば、そこに現受けして物資を取得出来ます。」
『へー。
何でも買えるのね。
よくってよ、久我に相談すれば住所は何とかしてくれるわ。
オマエが良いと思う物を買いなさい。
追加資金が必要ならワタクシが出します。』
「俺、まずは小麦で実験してみたいです。
その、日本では自給出来ない作物なので。
それに世界的にも最もポピュラーな作物で、状況によっては通貨的に使われてますので。」
『なら入手は全てオマエに任せるわ。
纏まった数の小麦を献上してくれれば、ワタクシが増やしてあげる。
増えた分はオマエの裁量で分配なさい。』
「ありがとうございます!」
『他、何か報告はある?』
「では、次は私からいいですか?
少し深刻な報告にはなってしまいますが。」
『あら小牧。
何か面白い物は見つかった?』
「山陽本線なのですが、とうとう全駅にトレイルカメラが設置されたようです。
SNSの反応を見ているのですが、どうやら日本全国で同じことが起こっていますね。」
『あらあ。
じゃあ、鉄道移動は完全に諦めた方がいいわね。』
「今、超恐慌の最中なので、世界中がかなりドタバタしているのです。
なので、こういう尖った政策を実践するには絶好のタイミングなのですよ。
中国とかロシアもこれまで抑制していた少数民族の弾圧などを進めてますしね。
諸外国はしたたかですよ。
混乱しているように見えても、その混乱をちゃんと利用しています。」
『あらあら。
ワタクシ、自分が起こした恐慌が原因で追い詰められているのね。
あっはっはww』
「笑い事ではありません。
さっき江本君とも情報交換したのですが、警察車両の上部に巨大カメラが設置されてます。
まだ全車に設置されている訳ではなさそうですが、多分これは恒常的な装備になるでしょう。」
『あらぁ、あらあらあら。
車で移動するのも難しそうねぇ。
どうしましょう?』
「まだ何とか打開策を見いだせると考えていたのですが…
空港、港湾、駅舎、高速道路の出入り口…
どこも完全にチェックされてますね。
もう日本国内で極秘移動は難しいかもです。
劇的に状況が変わりました。
特に首都圏への突入は実質的に不可能かと。」
『ふーーーむ。
そうですか。
いつまでも引き籠っている訳には行きませんし…
ワタクシも戦略を変える必要がありそうですわね。』
「戦略… ですか?」
『ワタクシ、これ以上オマエ達を危険に晒したくないの。
こんな不自由な思いをさせるくらいなら、一度捕まった方がいいのかもね。』
「え?
じ、自首されると?」
『だって、こっちの世界も大変なのでしょう?
身動き取れないようですし。』
「まあ、九州から出る方法すら封じられておりますからね。」
『安心なさい。
ワタクシが生きている限り、コメもムギも金も増え続けるでしょうから。
オマエ達も去りたければ去っていいのよ。
分配金も好きなだけ持っていきなさい。』
「…あ、いえ。
自分は最後まで猊下のお側に居たいです。」
『小牧は律儀ねえ。
他に去りたい者は居る?』
「リン子様!! 出来ればお側に!!」
「どうか最後までお供させて下さい!!」
「何とか独立を保つ道はないのですか!!」
「無給でもいいのでお仕えさせて下さい!!」
『あらあら、みんな酔狂ねえ。』
「りんこりん!
親衛隊、解散しちゃうんスか!?」
『しばらく誰かに拘束されると思うから。
もう護衛はいらないのではなくて?』
「そんな!?
軍人としての本分をまっとうしたかったっス!!」
『ありがと。
それで本音は?』
「こんな怠惰な生活を捨てられる訳ないっスよ。」
『じゃあオマエ達が引き続き享楽に耽れるように工夫してあげるわね♪』
「やったぜ!
いやあ、ゴネてみるもんスね♪」
「ちょっと待つのだ。」
『あら、光戦士君。
貴方は残っては駄目よ?
子供の長旅は好ましくないわ。』
「…自首って、ヒルダ・コリンズさんや夜色姉ちゃんに捕まるってことなのだ?」
『取り敢えずあの2人に連絡を取るわ。
色々事務手続きもあるでしょうし。
オマエ達の身分保障も考えなきゃだから。』
「…前に兄ちゃん言ってたのだ。
ヒルダさんに捕まったら世界が滅茶苦茶になるから嫌だって。
もう諦めたのだ?」
『確かにあの人は乱暴者だけど。
政権に食い込んでる訳ですし。
山伏を使って日銀を襲撃するよりも金地金を活用してくれると思いますわ。
何せ、この完全な封鎖状況。
ヒルダさんに合流せざるを得ないでしょう。』
「ねえ。
兄ちゃんの旅はこれで終わるの?」
『うふふ、旅なんかじゃありませんわ。
逃げ回っていただけよ。』
「…そっか。
そこまで思っているなら、ボクはもう止めないのだ。」
『色々とゴメンナサイね。』
「最後に一つ聞かせて欲しいのだ。」
『ん?』
「もしも旅が終わって落ち着いたら。
兄ちゃんは何をするのだ?」
『そうねー。
当然、分配は続けるしオマエ達の面倒も見るとして。
まずは生活の質をちゃんとしたものにするわ。
何より子供の顔が見たいわね。』
「…ッ!?」
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
「…そうっすね。
兄ちゃんみたいな人でも子供は気になるのだ?」
『それは当然よ。
我が子を愛さない親なんていないわ。
世界と同じくらい子供は大事よ。』
「…。」
『?』
「…確かにそうなのだ!!
兄ちゃんは子供の顔も見ずに地球に帰って来たって言ってたのだ。
一目見たいと思うのは人として自然な感情なのだ。」
『うふふ。
そうね、わかってくれて嬉しいわ。
普通は誰だってそう思うわよね。』
「じゃあボクがヒルダさんに連絡を取ってあげるのだ。
以前、ママ上とヒルダさんがメールしてたから、アドレスも分かるのだ。」
『あらあら、それじゃあ連絡は光戦士君に任せるわね。』
「うん!
必ずボクがリン兄ちゃんを救ってあげるのだ!」
『あらぁ、頼もしいわあ。
じゃあ、オマエ達。
そういうことだから、今までご苦労だったわね。
身の振り方なら心配しなくてもいいわよ。
ワタクシ、おカネなら幾らでも持っているから、オマエ達には好きなだけ贅沢をさせてあげる♪
こんなに苦労したのだから、しばらくは遊んで暮らしたいわよね。
官職が欲しい者が居れば、私からヒルダさんに頼んであげるね♪
ワタクシ、オマエ達を心から信頼して愛しているのよ♪』
「…。
いやあ、そこまでボクらの事を考えてくれていたなんて感激なのだ。
これでみんなメデタシメデタシなのだ。」
『うふふふふ。』
「あはははは。」
『「あーっはっはっはっは。」』
「それじゃあ、昨日殆ど寝れなかったんで今日は早めに寝るのだ。
もう旅も終わったことだし、皆さんも今夜くらいはのんびりするのだ♪」
『ええ、ワタクシも今日は疲れたし1人になって休むとしますわ♪
皆も枕を高くして休みなさい。』
「では、おやすみなさいなのだ♪
さあ、皆さんもこの人を休ませてあげるのだ♪ (キー、バタン)」
『…。』
『ああ、みんな…』
『ワタクシにここまで尽くしてくれるなんて。』
『苦しい目にも辛い目にも遭ったのに…』
『ワタクシ…
いつだってそんなオマエ達を…』
『嗚呼、皆の者…
オマエは、オマエ達は…』
『誰よりも! 誰よりも!』
『本当にッ 本当にッ!』
『お馬ぁ鹿さん♪』
【名前】
大魔王りんこりん
(俗名) 遠市・コリンズ・リン子・厘
【職業】
お嬢様
サトシ・ナカモト
便所紙
ホステス
パチンコ台
神聖教団 大主教
東横キッズ
詐欺師
【称号】
淫売
賞金首
【ステータス】 (地球上にステータス閲覧手段無し)
《LV》 28
《HP》 元気ですわ♪
《MP》 充実ですわ♪
《力》 深窓の令嬢
《速度》 神出鬼没
《器用》 変幻自在(♀限定)
《魔力》 悪の王器
《知性》 脳味噌エルデフリダ
《精神》 絶対悪
《幸運》 天佑
《経験》 15億5285万0293
本日取得 0
本日利息 3億3013万3527
次のレベルまでの必要経験値11億3150万4257
※レベル29到達まで合計ポイント必要26億8435万4550
※キョンの経験値を1と断定
※イノシシの経験値を40と断定
※うり坊(イノシシの幼獣)の経験値を成獣並みと断定
※クジラの経験値を13000と断定
※経験値計算は全て仮説
【スキル】
「複利」
※日利28%
下4桁切り上げ
【所持金】
50億0929万0283円
3108万BTC (下4桁切り上げ)
↓
3979万BTC
1325万XRP (下4桁切り上げ)
↓
1696万XRP
1325万SOL (下4桁切り上げ)
↓
1696万SOL
※ユーロ・ポンド・ルーブル・バーツ・ペソ・ドルも保有。
※ユーロ・ポンド・ルーブル・ドルの保管権を孝文・j・Gに付与。
※仮想通貨の運用権を孝文・j・Gに付与。
※米国債・タイバーツ・フィリピンペソの保管権を児玉繭子に付与。
☆保有大麻53キロ
【残り寿命】
2200万8500日 (下4桁切り上げ)
↓
2817万8500日
【所持品】
Maison Margiela ショルダーバッグ 白
Archi Diorリング ホワイトゴールド×ダイヤモンド
ティファニー ビクトリア グラジュエイテッド ネックレス
カルティエ Juste un Clou ブレスレット
【約束】
〇古屋正興 「異世界に飛ばして欲しい。」
飯田清麿 「結婚式へ出席して欲しい。」
〇 「同年代の友達を作って欲しい。」
『100倍デーの開催!』
× 「一般回線で異世界の話をするな。」
『世襲政権の誕生阻止。』
〇後藤響 「今度居酒屋に付き合って下さい(但しワリカン)」
「大阪を滅ぼさないで下さい!!!」
「空飛ぶ車を運転します!」
江本昴流 「後藤響を護って下さい。」
『遠市王朝の建国阻止。』
×弓長真姫 「二度と女性を殴らないこと!」
× 「女性を大切にして!」
〇寺之庄煕規 「今度都内でメシでも行きましょう。」
×森芙美香 「我ら三人、生まれ(拒否)」
×中矢遼介 「ホストになったら遼介派に加入してよ。」
「今度、焼肉でも行こうぜ!」
〇藤田勇作 『日当3万円。』
〇堀田源 「トイレコインの使い方を皆に教えておいて。」
〇山田典弘 「一緒にイケてる動画を撮ろう。」
〇 「お土産を郵送してくれ。」
「月刊東京の編集長に就任する。」
楢崎龍虎 「いつかまた、上で会おう!」
×警視庁有志一同 「オマエだけは絶対に逃さん!」
「オマエだけは絶対に守る!」
×国連人権委員会 「全ての女性が安全で健(以下略)」
〇安宅一冬 「浅草寺周辺を一緒に散策しましょう。」
水岡一郎 「タックスヘイブンの利用・移住をしないこと。」
×平原猛人 「殺す。」
「鹿児島旅行に一緒に行く。」
「一緒にかすうどんを食べる」
車坂聖夜Mk-II 「世界中の皆が笑顔で暮らせる、優しい世界を築く」
×今井透 「原油価格の引き下げたのんます。」
「小麦価格の引き下げをお願いします」
〇荒木鉄男 「伊藤教諭の墓参りに行く。」
鈴木翔 「配信に出演して。」
×遠藤恭平 「ハーレム製造装置を下さい。」
〇 『子ども食堂を起ち上げます。』
「紙幣焼却によりインフレを阻止する。」
〇田名部淳 「全財産を預けさせて下さい!」
「共に地獄に堕ちましょう。」
三橋真也 「実は配信者になりたいので相談に乗って下さい。」
〇DJ斬馬 『音楽を絡めたイベントを開催する際、日当10万で雇用します。』
金本宇宙 「異世界に飛ばして欲しい。」
金本聖衣 「同上。」
金本七感 「17歳メインヒロインなので旦那との復縁を手伝って。」
〇天空院翔真 「ポンジ勝負で再戦しろ!」
「再戦するまで勝手に死ぬな。」
〇小牧晃 「我が国の防諜機関への予算配分をお願いします。」
「日本を滅ぼさないで下さい。」
阿閉圭祐 「日本国の赤化防止を希望します。」
〇坊門万太郎 「天空院写真集を献納します!」
宋鳳国 「全人類救済計画に協力します!」
堀内信彦 『和牛盗難事件を解決します。』
〇内閣国際連絡局 『予算1000億円の確保します』
〇毛内敏文 『青森に行きます!』
神聖LB血盟団 「我々の意志を尊重する者が必ずや遠市厘を抹殺するだろう。」
Top Girls 「招待ホモ枠の仲間として色々便宜を図ってあげマース♥」
〇大西竜志 「知り得る限り全ての犯罪者情報の提供。」
『貴方の遺族に篤く報います。』
坂東信弘 「四国内でのイベント協力」
国重辰馬 「四国内でのイベント協力」
涌嶋武彦 「畜産業界の総力を挙げて遠市派議員を衆議院に最低10名押し込みます!」
斑鳩太郎 『処刑免除を保証します。』
志倉しぃ 「カッコいいホモの人を紹介して下さい。」
〇孝文・j・G 「英国大使館パーティーにて利息支払い」
「永遠の忠誠と信仰を(以下略)」
〇グランツ(英) 「perape-ra!!!!!!!!」
E・ギャロ 「農政助言」
「王都で星を見る。」
福永史奈 「出産すれば1億円支給」
野上絵麻 「以下同文」
桂川風香 「以下同文」
久能木瀬里奈 「ジャンジャンバリバリ!!」
児玉繭子 「ウチの旦那に色目を使うな。」
「アメリカ経済を破綻させないように努力する。」
カミーラ・B 「perape-ra♪」
故バーゼル卿 「perape-ra!」
〇有村拓我 「福田魁との連絡を取る。」
×福田魁 「男らしゅうせー!」
竹内遊馬 『異世界に飛ばしてあげますわ♪』
ポーラ・P 「いつか一緒にお茶しましょう。」
×アネモネ・I・G 「元帥で我慢してあげます♪」
「上級大将で勘弁してあげます♪」
安久津明 「愛人枠に入れて下さい。」
〇南風賈 「ロストバージンを(以下略)」
〇金本光戦士 『どんな危機からも必ず救い絶対に守る。』
「必ずボクがリン兄ちゃんを救ってあげるのだ!」
古河槐 「シンママで産む」
「jetの救済をお願い。」
◎木下樹理奈 「一緒に住ませて」
×松村奈々 「二度と靴は舐めないにゃ♥」
〇 「仲間を売るから私は許して♥」
× 「ウンコは便器の中にするニャ♪」
「未来永劫ずっと一緒♥
ずっとずっとずっとずーーと×∞
厘を守ってあげるね♥」
◎鷹見夜色 「ウ↑チ↓を護って。」
〇 「カノジョさんに挨拶させて。」
〇 「責任をもって養ってくれるんスよね?」
×ヒルダ・コリンズ 「芋羊羹…。」
「王国の酒…。」
「表参道のスイーツ…。」
× 「ポン酢で寿司を喰いに行く。」
土佐の局 「生まれた子が男子であればリイチ。
女子であればリコと命名する。」