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【降臨81日目】 所持金3億5644万0533円 「いつの間に追い詰められた?」

俺の能力は【複利】。

所持金に対してレベルに比例した日利が支払われる。

利息はキャシュのみならず、貴金属や薬剤にも適用される。

それどころか経験値にも日利が適用されるので、【自動レベルアップ】能力も副産物として保有していると言っても差し支えない。

もはや反則などというチャチな次元ではない、問答無用のぶっ壊れスキルである。


…だが。

何故だ?


最強と言っても過言ではない、この【複利】を持っている俺が何故こうも追い詰められている?

理解不能…

理解不能…

まるでこの状況が理解出来ない。


だってそうだろう?

こんな超絶チートスキルを持っていたら、普通は寝ているだけで勝ててしまうぞ。


なのに俺は…

居場所を奪われ、カネを奪われ、仲間を奪われ、性別を奪われ、何度も激しい暴行を受け、賞金首として追い回されて…

そして今、最低最悪のモンスターに捕まってしまった。


何故だ?

何度考えても理解出来ない。

納得が出来ない。

どこで間違えた?

誰の所為だ?

いつの間に追い詰められた?

俺の無能を差し引いても、ここまでの窮地は納得が出来ない。


頭がガンガン痛む。

昨日、何度も激しく殴打されただけが原因ではないだろう。

冷や汗が、変な冷や汗が背中を覆っている。

暑いのか寒いのかすら分からなくなってきた。

胸の奥が不快な闇に押し潰されるかの様に痛い。

この正体不明の息苦しさを、人は絶望と呼ぶのだろう。



「ねえ、厘♪

まだ、起きてる?」



『…あ、はい。』



「うふふ、まるで新婚旅行みたいね❤」



『いえ、先生。

以前も申し上げた通り、私は妻帯者ですので。』



「もう、《先生》だなんて他人行儀な呼び方はやめてぇ♪

奈々って呼んで。」



『善処します、先生。』



「ねえ、厘♪」



『あ、はい。』



「私、夢が叶っちゃった❤」



『そうですか。』



「教壇に立ってた頃、秘める事を強いられていた夢。

本当に好きな人に想いを伝えること。

昔の私は何もかも我慢してたから。」



嘘やん。

オマエ、壮絶に無断欠勤しまくって海外バカンスに行ってたやん。

他の先生方に滅茶苦茶しわ寄せ行っとったやん。



「でも、やっと本当の私になれた!

厘。

世界で一番キミが好き!」



『…あ、はあ。』



「嘘じゃないよ。

ずっとキミだけを見てた!」



…いや、札束を凝視されながら言われても。



「私ね?

新しい夢が出来たの❤」



『そうですか。』



「私が厘を好きなくらい、厘が私を好きになること!

それでね、それでね♪

誰にも邪魔されずに永遠に2人っきりで過ごす事!」



『…え、永遠ですか。』



つ、辛い。

この女と永遠に?2人きり?

頼むから勘弁してくれ。

想像しただけで泣きそうになる。


荒木鉄男の意志に満ち溢れた表情がフラッシュバックする。

見事だ、荒木。

オマエは完全に魔王封印に成功したぞ。

もしも現在の地球秩序への最高貢献者を1人選出するなら間違いなくオマエだろう。

オマエが押し付けて来たこの糞の所為で、俺は完全に詰んでしまった。

将棋やチェスで言う所のチェックメイトとは、まさしく今のような状況を指すのだろう。

認めよう、荒木。

俺の負け、それも完敗だ。



「厘❤」



振り返ると松村がすしざんまいのポーズでキス顔待機していた。

俺は手錠の鎖が許す限りの距離を取り、寝入ったフリをする。

この絶望状況の中で眠れる訳がないのだが、抵抗の意志は見せておきたい。

胃液が喉まで上がってきて苦しい。


くっそ!

誰か助けてくれんかな?

ドナルド・キーンやカイン・グランツ辺りならスマートに助けてくれそうな気がするのだが。

後、エドワード王やフェルナンなんかも頼りになるよな。

地球人なら後藤や寺之庄が来てくれたらありがたいのだが…


いや、わかっている。

幾ら資本家と言えど、自力で何とかしなければならない場面は絶対にあるのだ。

男である以上、個の力量が問われずに済むほど人生は甘くない。

その場面で器量を示せなければ、大資本家と言えども簡単に破滅してしまうのだ。

俺は異世界最高の大富豪であるピット会長の、あまりに寂しい末路を見ている。

彼も俺同様に繊弱なタイプだった。

今でも鮮明に覚えている。

全ての側近達に見放されて絶望しながら崩れ落ちるピット会長の苦悶の表情を…

嫌でも自分と重なる。



「ねえ、リン❤

2人でどこか遠くに逃げましょう♪

ニューカレドニア辺りで3年くらい愛し合う為だけに暮らすの。」



ヒルダもニューカレドニアを挙げていたな。

何だ?

女の間で流行ってるのか?



「好き♪ 好き❤ 好き! しゅき♪ ちゅーき❤」



一見、ふざけているように見えるが、それは違う。

松村は抱き締めるフリをして、俺の鼓動の変化を探っているのだ。

ヒルダにもやられた手口だが、この密着状態で用いれば、かなりの心理探査が可能なのだ。

ただでさえ松村は俺の高校1年度・2年度を担当している。

既にプロファイリングが完了した上での、この探査作業。

隠し事が出来るとは、まず思わないべきだろう。



松村が顔を俺の背に埋めたのを確認してから、眼球だけを懸命に左に動かして掛け時計を盗み見る。



午前0時15分!?

嘘だろ!?

この地獄のような1日がスタートしてまだ15分しか経過してない!?


いや、あり得ない!

あり得ない!!

体感で5時間くらいはあったぞ?

てっきりもうすぐ朝日が昇るものかと。



「厘もまだ眠れないの❤?」



時計を見終わった瞬間に声を掛けられて、心臓を掴まれるような恐怖に襲われる。

馬鹿な!?

背中越しに眼球運動を察知された!?



『…。』



「ねえ、厘。

厘は私のこと、好き?」



『…。』



「わたしはね。

厘のこと好きだよ❤

ずっと厘だけを見てた。

きっと、これからもそう♪


ねえ、今ここで誓うよ。

私は永遠に厘だけを見守ってあげるから❤

ずっと一緒❤

ずーーーーーーーーっと一緒よ❤」



『…。』



…考えろ、考えろ俺。

どうやってこの状況から脱出する?

まずは手錠だ。

この手錠を何とかしない限り話は始まらない。


確か、福田が舎弟を寄越すとか言っていたな。

その舎弟が来たら、恥も外聞もなく泣き喚いて救いを求めよう。

手錠だ。

手錠さえなんとかすれば…

まだどこかに逃げれる可能性がある。


…逃げる?

どこに?

ここは山形。

近辺の都市と言えば、県内なら山形市…

県外なら仙台市か。

いや、仙台は駄目だ。

あの街のヤクザには鷹見シンパが多いと聞いたばかりだ。

じゃあ、北上して岩手のどこかに潜伏するか…

あれ?

俺以外にも誰か岩手に逃げた賞金首が居たな…


…。

…。

…。


九郎判官じゃねーか!

縁起でもない!

却下!

岩手は却下だ!



「ねえ、厘❤

星が綺麗だよ❤

わぁ❤

シャンデリアみたい❤」



仕方ない。

物理的な逃走は現時点で不可能と判断。

心を閉ざす!



「厘❤

テラスに出てみない?

月が綺麗だよ。

まるで私達が結ばれることを祝福してくれてるみたい❤」



閉じろ、心よ!

死ね、俺の心!

氏ねじゃなくて死ね!

無! 無! 無!



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




当たり前だが、心は殺せなかった。

そりゃあそうだろう。

神聖教団の大主教を僭称しているが、俺は御開祖様達の様に真面目に修行した訳ではないからな。

寧ろ、ヒルダ達が起こした残忍なテロによって奪い取った肩書である。

そもそもが精神修養とは程遠いのだ。

無心になろうとすればするほど、銭勘定・損得勘定だけが頭の中でグルグル回った。


…そもそも、何が失敗だったのだろうか?

こんなチートスキルを持っていながら、無様に追い詰められている俺。

敗因は何だろう。


…いや、原因はわかっている。

誰よりも理解している。

口に出すまいと堪えてはいるが原因は明白なのだ。


スキルを得た当日に胡桃亭に泊った事である。

それしか考えられない。

そこからは、全てあの母娘の思うがままに事が進んだ気がする。

やっと帰り着いた地球では、ヒルダに先回りされて、外堀(西側秩序)を完全に埋められているし。


何だよアイツら。

俺なんかよりよっぽどチートじゃないか。


…一言だけ愚痴らせてくれ。

たまたま泊った宿屋さんがラスボスとか、想定しろと言う方が無茶だろう。

分かるか! あんな地雷!


コリンズ母娘と3Pしたのはマズかったな。

同時にsexしたのだから当たり前なのだが、2人が同時期に妊娠したのが本当にヤバかった。

アレで歯車が完全に狂ったな。


いや、斎藤君に借りたハーレム系ラノベではさぁ…

ヒロインが増えても、トロフィとして陳列されるだけで、ヒロイン同士は仲良く後宮に侍ってくれるんだよ。

無論、そんなものはギークの妄想であって、現実はそんなに甘くない。

俺達男だって女の取り合いで喧嘩になったり、エスカレートして傷害事件や殺人事件に発展してしまうからな。

女にだけそれを自制させるのは、あまりに身勝手だろう。


ヒルダとコレットの様な仲の良い(そう見えていただけかも知れんが)母娘でも決裂するのだ。

女の自我より強い支配力を男の側が持たない限り、ハーレムは難しいよな。

(大半の中華皇帝でも思い通り後宮を運用出来てない位だからな。)



ああ、やめやめ。

ハーレムの話は一旦置いておこう。

ああいうのは富を築き終わって、立場を確保してから余力で建造するものだったのだ。

例え母娘であっても複数のヒロインを侍らせたのは、俺の慢心だった。



俺はどうすれば追い詰められずに済んだのか…

脳内で異世界生活を振り返る。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




「我が息子リンは商売上手だな。

こんなに払っちゃったら、明日には破産だよw」



『いやだなあ、お父さん。

何かあっても、僕が駆け付けますよww』



さて、ゴードンとの楽しい駆け引きも終えた。

将軍と大臣から借りたカネと合わせれば40万ウェン強か。

恐らくは「纏まったカネ」だな、これは。



よし!

次は宿だ。

日が暮れる前に今夜のねぐらを探さなきゃ。



…その前に、だ。

俺の能力【複利】は強力無比だが、強力であるが故に絶対に気を付けなればならないことがある。


《他人に能力を知られてはならない》


という事である。

言うまでもないだろう。

知られたら確実に軟禁されて打出小槌奴隷だ。

俺だってこんな能力を持ってる奴を発見したら如何に捕虜にするかを考えるもの。


だから【複利】を悟られないように細心の注意を払わなくてはならない。



「いらっしゃいませー♪

しゅくはくですかー♪」



何気なく覗き込んだ宿のカウンターには2人の女が座っていた。

雰囲気からして女将さんとその娘だろうか。

あ、娘が出て来た。


やや危険信号。

人の良さそうな表情を作ってはいるが、俺と目が合ってから飛び出すまでが異様に俊敏だった。


確か前を歩いてる連中もこの宿を覗き込んでたぞ。

じゃあ、どうして俺に対してだけ飛び出して来た?


言うまでもない、カネの気配を嗅ぎ取ったのだ。

見た所ローティーンだが、カウンターの中に居たということは商売人。

同年代に比べて金銭センスは高い筈だ。

中の女将さんらしき女性も柔和な笑顔だが、しっかり俺を観察している。


…間違いない。

異世界人は全般的に地球人より高知能だが、この母娘はその中でも出来る部類。

その優秀さは俺にとってのリスク!



『ご、ゴメンねー。

もう宿を決めちゃっててさ。』



「ああ、それは残念ですー♪」



この娘、かなり出来る。

俺が咄嗟についた嘘を瞬時に見破り、かつ見破った事をおくびにも出さない。

そして更に恐ろしいのは女将さん。

俺の警戒心に気付き、視線を外した。

外しつつも俺の気配からは目を切っていない。



『じゃあ、行くね。

お仕事頑張って。』



「はい♪

お仕事中お邪魔しました♪


ちなみに胡桃亭は一泊1500ウェンです。

2000ウェン払ってくれたら、朝晩に食事が付きまーす♪

王都では当店だけがラウンジ(売春機能の隠語)を併設してないので静かに泊まれますよー♪」



上手い。

明らかにこちらのニーズを看破している。

この娘、相当切れ者だな。

だからこそ、距離を置くべきだ。



俺は背中越しに娘に手を振ると、出来るだけ平静を装って通りを進んだ。

まだ背後に視線を感じる。

恐らくあの娘に観察され続けている。

きっと、俺の風体から何らかの旨味を感じ取ったのだろうな。


曲がり角を2度曲がってから背後の安全を確認する。

よし!

振り切った。

向こうも店舗商売。

客引きの為にそこまでカウンターを離れられないだろう。


焦ったぁ。

慎重に平静に、もっと貧しさを前面に出そう。

そうだ、俺は先祖代々の貧乏人だ。

このアドバンテージをちゃんと活かさなきゃ。



  「ねえ、ボクぅ。

  ウチの宿に来ない。

  安くしとくよお。」



  「おっ、ニイチャン宿探してるのかい?

  ウチは可愛い子揃ってるよ!」



  「らっしゃいらっしゃい!  

  ウチは1万ウェンポッキリ!

  若い嬢ばっかりだよー!」



  「あら坊や、宿を探してるの?

  ウチは可愛い子揃ってるわよ。」



客引きがうるさくなってきた。

少しでも歩みを鈍らせると、娼婦達に衣服を引っ張られる。


なるほど。

ここが王都の宿泊エリアか。

さっきの胡桃亭だけが街外れにあったのは、恐らくイレギュラーな理由からだろう。

今の俺が絶対に避けるべきはイレギュラー。

きっと立ち去ったのは正しい。



俺は横目で素早く周囲を眺めて、一番客引きが不熱心な宿屋に入った。



「1泊5000ウェン。

1発5000ウェン。

食堂はやってないけど、1000ウェンで軽食ケータリングあるよ。」



カウンターに座ってる老店主らしき人物も商売に不熱心だ。

やる気がない原因は分かっている。

丁度、この店舗が交差点の真ん中にあって向かいに流行っているカフェがあるからだ。

必然的に一見客に困らないのだろう。

適当にやっても売り上げが上がるから、他店ほどの熱心さがない。

なるほど、商売は立地だよな。



『じゃあ、とりあえず2泊出来ますか?』



「はーい、前金で1万ウェン貰うよー。」



俺は老店主にカネを払って、1階の奥にある小部屋に入った。

遠くから嬌声が聞こえる以外は、割と快適な部屋である。

間取りは6畳。

(トイレ・シャワーは共同。)

テーブルとベッド、クローゼットが大きめという事は旅人の宿泊を想定しているのだろうか?



俺はベッドに寝転ぶと、カネを数え直す。

理論上、ウェンが17時に噴き出す。


当然、1泊5000ウェンなのでマイナスウェンだ。

逆に言えば、種銭が50万ウェンを越えた時点で実質的に宿代が無料となる計算になる。



うーーん。

斎藤君から借りたラノベじゃあ、こういう時は冒険者ギルドで仕事を探すのが定番だよな。

微妙にイメージ沸かないな。

もう少し冊数読んでおくべきだったか…

くっそ、5分でいいから彼か金本君に相談したいのだが…

クラスメート達は1か月の王城内研修がどうのこうのって言ってたからな…

当面は会えないだろう。



まずは情報だな。

勝手知らぬ異世界で暮らして行くのだ、早めにこちらの世情・相場を把握しなければ。


よしリビングに行こう。

さっき見た時は行商人や冒険者達が談笑していた。

そこでボーっとしているフリをして、皆の会話を盗み聞きしよう。

会話の全てがヒントとなる筈だ!



カウンター横のリビング区画に移動。

かつては食堂区画だったが面倒がった店主が止めてしまったらしい。

食事が出せない埋め合わせなのか、宿泊者達は自由にソファを使用可能。

ふむ、悪くないサービスだな。



俺はリビングの端のボロいソファに身を沈めて、静かに耳を澄ます。

背後の一団はどうやら中堅の冒険者のようだった。



ふむ。

我ながらいい読みをしていたな。

ピンポイントで欲しい情報が聞こえて来る。


現在、冒険者ギルドは神聖教団の傘下に成り下がり、今ではエドワード王肝煎の農協がその機能を担っているのか。


よしよし、俺はこういう情報が欲しかったのだ。


他にも…

ホーンラビットの経験値が10でディアは20。

(ディアってなんだろう?)

ホーンラビットなら、斉藤君が見せてくれた異世界漫画で知ってるぞ。

転移直後に主人公が倒す雑魚キャラだよな。


よし、じゃあまずはホーンラビットを倒してみよう。

冒険者達の雑談が事実ならレベル2に上がる筈だ。

しかもキャンペーンで倍の討伐褒賞が貰えるのか?


決まりだな。

まずは農協に行って、ホーンラビット討伐に参加させて貰おう。

よし、なんか異世界っぽくなって来た!

やれる! 俺でもやれるぞ!


そんな決意をしていると、ふと肩を叩かれる。



「やっほー。」



振り返ると女だった。

とても屈託の無い笑顔。

初対面の筈なのに不思議と懐かしい気がする。

服装は冒険者にも娼婦にも見える。

いや、違うな。

身元を分かりにくくする為に、敢えてそう装っているのだ。



『こんにちは。

貴女も旅人ですか?』



警戒しながら頭を下げる。

恐らくは悪人ではない。

本能がそう教えてくれた。



「兼業で冒険者をやってます。

1人で大鹿を狩って表彰された事もあります。

裁縫や料理も出来ます。」



…ん?

少し話が噛み合わないな。

あ、雇用者サイドと誤解されたかな?



『あ、誤解させたならゴメンナサイ。

俺は単なる旅人です。

別に誰かを雇う予定はないから。』



「そうだ!

情報! 

私、情報屋としてもお役に立てると思います!

酒が強いのもあるんですがっ!

話上手ってこともあって!

昔から話を聞き出すのが上手いんです!」



『へえ。

凄いですね。

情報は誰だって欲しがってるだろうけど。

そんなの売り物になるんですかね?』



そりゃあ、情報は欲しいさ。

何せ追放されたばかりだからな。

でも、手持ちが乏しいからな。

対価を払う自信がないぞ。



「私、仲間も友達もいないんです。」



女は言い終わってから、表情に不安を浮かべた。

最初は《誰ともツルんでないから情報漏洩のリスクが小さい。》というPRかと思ったが、違うな。

爽やかな笑顔を懸命に作っているが、この女は表情の通り不安なのだ。


何故、不安がっている。

いや、言葉のままじゃないか。

この女は仲間も友達も居ない環境に置かれてるからだ。


…そっか。

俺と同じか。



『俺もさぁ。

追放されたばっかりで、独りぼっちなんだ。

もし困ってるなら…』



「やだなあ、ちょっと話をしてただけッスよww」



『そっか。

そうだな。

もし情報が必要になったら君から買うよ。』



「いやいやいや

誤解ッスよww

何かお仕事紹介して貰えないかな、とw?」



『わかった。

狩りが得意なんだな?

じゃあ、そういうクエストを見つけたら君に報告する。

俺の名前はトイチ。

宜しくな。』



「へえ、コリンズさんですかぁ…

最近どこかがで聞いたような気がするなぁ…」



噛み合わない会話。

だが、何故だろう。

彼女の話にもっと真剣に耳を傾けるべきだと、心の奥底が叫んでいる。

少し奇矯な雰囲気はあるが、善良な人格である事は伝わって来る。

恐らく、あまり擦れていないのだろう。



「ねえ、お兄さん。

お兄さんはどうして泣いてるっスか?」



『…俺は。

何でだろう。

酷い事ばかりしてきたからかな。

君にも、もう少し気を遣えば良かった。』



「いやあ、ありがたいッスねえww

私の名前は!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




「トイチッ! トイチッ!」



鋭い怒鳴り声に目を覚ます。

あれ?

眠っていたのか?



『…割のいいクエストが見つかったら…

キミにも情報を回すよ。』



「オマエはさっきから何ば言いよる?」



軽く頬をはたかれる。



『きゃっ。』



「トイチ!

意識はあるか!?」



頬の痛みを確認しながら、目の焦点を合わせると…



『福田さん?』



「オマエ、心配ばっかり掛くるなたい!」



『あ、すみません。』



周囲には、福田とその舎弟らしき男達。

俺の手首には…

相変わらず手錠が嵌っており、その先には…



「厘♥

やっと目が覚めてくれたね♥

私の愛が通じたんだね♥」



『いや…

ちょっと何を言ってるのかわからないですね。』



「照れなくていいのよ。

さっきの厘、私に言ってくれたじゃない。


《…俺は。

何でだろう。

酷い事ばかりしてきたからかな。

君にも、もう少し気を遣えば良かった。》


↑ こんな風に♥」



『言ったかなぁ。』



「気にしなくていいの!

厘は年頃だもんね!

女の子に酷い事しちゃう時もあるよね!

でも安心して!

私は気にしてないから!」



『いやあ、むしろ…

貴女から一方的に酷い事されてますけどね。』



「うふふ奈々知ってるよ♥

厘は本当は素直ないい子♥

奈々は初めて会った時から厘のいい所、全部知ってるから♥」



『いえいえ知恵遅れアデノイドの分際でお手間を取らせてしまって恐縮です。』



「厘♥

私達は赤い糸で結ばれてる♪

運命の赤い糸♥」



『いやいや、これ鎖でしょ?』



福田が無言で俺と松村の間に割って入り、説明を始める。

いつもなら騒ぎ出す松村だが、まるで聖母のような微笑を浮かべて静かに膝を正している。

この女、本当にヤベーよな。



「朝に舎弟から連絡があったったい。

オマエん様子がおかしかって。」



『あ、すみません。』



「呼吸くらいせー馬鹿。

俺も焦ったったい!」



どうやら俺の瞑想は深すぎたらしい。

で、朝に様子を見に来た福田の舎弟がパニックになり、福田を呼びつけたと。

俺に加えて松村の様子も異常(ニャガニャガ言ってない)だったので、頭を抱えていたらしい。



現在時刻は23時。

とっくに日利は発動している。

当然、発動の瞬間は福田組全員が目撃していた。



「まあ、キサンなら何ばやらかしたっちゃ不思議じゃなかが…

せめて時と場所は選べ。」



言いながら福田魁は松村を横目で睨みつける。

松村は菩薩の微笑を一切崩さない。



「あらあら、うふふ♥」



反社の福田をここまで警戒させるって異常だよな…

いや、当然俺も警戒してるよ。

だってあの表情、ヒルダが悪い事を企んでる時に酷似しているもの。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



【所持金】


3億0036万0533円

  ↓

3億6644万0533円

  ↓

3億5644万0533円


※配当6608万円を取得

※福田組に臨時ボーナス1000万を支給

(1億円の支払いを提案するも押し戻された)



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



何が拙いかって、丁度今日レベルアップの日だったことである。

何度も頭の中で計算したから間違いない。

昨日は21%、今日は22%の配当が支払われた。

よりにもよって、この2日間の変化を松村に目撃されてしまったのだ。


…カネに対する執着の強い松村ならスキル法則に辿り着いてしまう可能性がある。

いや、あの何かを押し殺したような人工的な笑顔。

把握された前提で居るべきだろう。


福田の連れて来た舎弟は2人。

2人共特殊警棒を固く握り締めて手放さない。

合図があり次第、俺か松村のどちらかを撲殺する段取りなのだろう。

天下静謐の為にも当然両方を始末するべきなのだが…

その場合は福田組も報復で絶滅させられるだろう。

誰の得にもならない展開だよな、全く。



「トイチ。

まずは手錠の切断を考えよう。

この手錠、ドイツ製のかなりガチな製品だ。

日曜工具程度ではどうにもならん。

俺の工場なら、すぐに処理出来るんだけどな。

…ああ、スマン。

慌てて駆け付けて来たんで、切断工具を持って来るの忘れたわ。」



福田は言い終えてから松村を振り返る。

返事は無い。

この女はただ、目を細めて俺を見つめているだけだ。



『地元の工場か何かで鎖を切れる工具を借りませんか?』



「それ、滅茶苦茶目立つぞ?

キサン、自分に賞金掛かっとる事ば忘れなすなや。」



松村が聖女が祈るが如く沈痛な表情で声を挙げた。



「そんな!

私の厘が怖い人達に捕まるなんて想像もしたくない!

どんな目に遭わされるか!」



『いや、こういう目に遭わされてるんですけどね?』



そもそもとして、《トイチを捕まえてキミも大金持ちキャンペーン》の発案者がコイツっぽいんだよな。

嬉しそうに配信してたもんな。


っていうか、一番怖いのがこの女なんだよな。

担任がヤクザ引き連れて強襲して来るとか、クラス転移の範疇から逸脱し過ぎだろ。

もはや異世界関係なく害悪じゃん。

誰かこの女を始末してくれないかなぁ。

いや、分かってるんだよ。

こういうゴミに限って無駄に長生きしちゃうんだよな。

ダグラスや平原みたいに良い奴は死んだのにおかしいよな。

俺が神様だったら、こんな不公平な人事は絶対にしないよ。



「福田さん!

私は厘の為ならいつまでだって我慢出来ます!

だから!

手錠の切断は後回しにしましょう!」



『…あの、私が我慢出来ないのですが。』



「それでいいよね、厘。」



『駄目です。』



「うん、わかった! 

私、頑張る! (ぞいの構え)

福田さん!

私達、永遠に添い遂げる事に決めました!」



『異議あーり。』



「厘、ずっとずっとずーーーーっと一緒だよ♥」



無言で帰ろうとした福田の裾を掴んで引き止める。



「トイチ。

俺も暇やなかだぞ…」



『そこを何とか!』



「…まあよか。

キサンは平チャンの身元引受人にもなってくれたしな…」



『すみません。

この状況を何とかしてくれるだけでいいんです。』



「表と裏で全国指名手配されとる奴ば何とかする方法なぁ。

そもそも、賞金ば懸けた張本人に捕まっとる時点で、キサンの人生詰んどるぞ?」



『同感です。』



「…今こん場で交渉して、そん女ば味方に付けろ。」



『いやあ、この人何をどうしても敵だと思うのですが。

というより、存在が社会にとっての脅威ですよね。』



「そぎゃんこつは分かっとる。

ばってん、何とかせー。

キサン、まだ自分が死なんて思うとっとか?」



『…交渉してみます。』



「健闘ば祈る。」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



『先生。

貴女とは色々あった気がしますが…

今だけでも水に流して歩み寄って頂けませんか?』



「奈々は最初から厘の味方だよ(キョトン)。」



『…ええ、はい。

取り敢えず、恩師料を納めますので手錠を何とかさせてくれませんか?』



「奈々、おカネなんていらないよ♪

厘と一緒なら、それだけで幸せだから♥」



『…いや、私には私の幸福哲学がありますので。』



「私の幸せは厘の幸せ!

厘の幸せは私と一緒に居る事!」



『…うーーーん。

そこは見解の相違かな。』



「好きィ!

好きィ!

私の目を見て!!」



松村と改めて目が合う。

巧妙に人間に擬態した狡猾な目線。

…昔から思っていたが、我欲と我執を凝縮したような邪悪極まりない眼だ。



「もっと私の心を見て!」



…これまでの生活で散々見せられたよ。

大麻栽培しながら、無断欠勤しまくって、異世界転移事件が起こった途端に職場をバックれて、生徒と肉体関係×2を持って、小銭欲しさにAV出演して、ヤクザを連れて民間施設を襲撃して、俺の頭部を鉄パイプでフルスイングして来た邪悪極まりない心をな…



『とりあえず自由が欲しいのですが…』



「うん、わかった!

奈々がずっと守ってあげる!

未来永劫ずっと一緒♥

ずっとずっとずっとずーーと×∞厘を守ってあげるね♥」



『いやあ、貴女から身を守りたいって話をしてるんですけどね。』



「厘♥」



『あ、はい。』



「私はキミの味方よ♪」



『いやあ、むしろその逆なんじゃないッスかね?』



「今から証拠を見せてあげる♥」



『は?

証拠?』



言うと松村は俺の手を無理矢理に自身の腹の上に重ねさせた。

手錠をされているので抵抗出来ない。



『え?』



「厘♥

これが私達の愛の結晶♥」



『え?え?え?』



「貴方の赤ちゃんよ♥ (にぱー☆)」




…わからない。


いつの間に追い詰められた?

【名前】


遠市・コリンズ・リン子・厘



【職業】


ホステス

パチンコ台


神聖教団 大主教

東横キッズ

詐欺師



【称号】


淫売

賞金首



【ステータス】 (地球上にステータス閲覧手段無し)


《LV》 22

《HP》 誰かさんに受けた暴行で瀕死。

《MP》 精も根も尽き果てた。

《力》  メスガキ

《速度》 神出鬼没

《器用》 ライジング・カード!

《魔力》 悪の王器

《知性》 奸佞邪智

《精神》 絶対悪

《幸運》 的盧


《経験》 2449万0435


本日取得  0

本日利息 425万0406


次のレベルまでの必要経験値2170万3001


※レベル23到達まで合計4194万3030ポイント必要

※キョンの経験値を1と断定

※イノシシの経験値を40と断定

※うり坊(イノシシの幼獣)の経験値を成獣並みと断定

※クジラの経験値を13000と断定

※経験値計算は全て仮説




【スキル】


「複利」 


※日利22%

下4桁切り上げ 




【所持金】


3億5644万0533円



49万BTC  (下4桁切り上げ)

  ↓

60万BTC



  



20万XRP (下4桁切り上げ)

 ↓

25万XRP



20万SOL (下4桁切り上げ)

 ↓

25万SOL



※ユーロ・ポンド・ルーブル・バーツ・ペソ・ドルも保有。

※ユーロ・ポンド・ルーブル・ドルの保管権を孝文・j・Gに付与。

※仮想通貨の運用権を孝文・j・Gに付与。

※米国債・タイバーツ・フィリピンペソの保管権を児玉繭子に付与。




【残り寿命】


33万6500日 (下4桁切り上げ)

  ↓

41万6500日




【所持品】


Maison Margiela ショルダーバッグ 白

Archi Diorリング ホワイトゴールド×ダイヤモンド

ティファニー ビクトリア  グラジュエイテッド ネックレス




【約束】


 古屋正興     「異世界に飛ばして欲しい。」

 飯田清麿     「結婚式へ出席して欲しい。」

〇         「同年代の友達を作って欲しい。」

          『100倍デーの開催!』

×         「一般回線で異世界の話をするな。」

          『世襲政権の誕生阻止。』

〇後藤響      「今度居酒屋に付き合って下さい(但しワリカン)」

          「大阪を滅ぼさないで下さい!!!」

          「空飛ぶ車を運転します!」

 江本昴流     「後藤響を護って下さい。」

          『遠市王朝の建国阻止。』

×弓長真姫     「二度と女性を殴らないこと!」

×         「女性を大切にして!」   

〇寺之庄煕規    「今度都内でメシでも行きましょう。」

×森芙美香     「我ら三人、生まれ(拒否)」

×中矢遼介     「ホストになったら遼介派に加入してよ。」

          「今度、焼肉でも行こうぜ!」

〇藤田勇作     『日当3万円。』

〇堀田源      「トイレコインの使い方を皆に教えておいて。」

〇山田典弘     「一緒にイケてる動画を撮ろう。」

〇         「お土産を郵送してくれ。」

          「月刊東京の編集長に就任する。」

 楢崎龍虎     「いつかまた、上で会おう!」

×警視庁有志一同  「オマエだけは絶対に逃さん!」

          「オマエだけは絶対に守る!」

×国連人権委員会  「全ての女性が安全で健(以下略)」

〇安宅一冬     「浅草寺周辺を一緒に散策しましょう。」

 水岡一郎     「タックスヘイブンの利用・移住をしないこと。」

×平原猛人     「殺す。」

          「鹿児島旅行に一緒に行く。」

          「一緒にかすうどんを食べる」

 車坂聖夜Mk-II   「世界中の皆が笑顔で暮らせる、優しい世界を築く」

×今井透      「原油価格の引き下げたのんます。」

          「小麦価格の引き下げをお願いします」

〇荒木鉄男     「伊藤教諭の墓参りに行く。」

 鈴木翔      「配信に出演して。」 

×遠藤恭平     「ハーレム製造装置を下さい。」

〇         『子ども食堂を起ち上げます。』

          「紙幣焼却によりインフレを阻止する。」

〇田名部淳     「全財産を預けさせて下さい!」

          「共に地獄に堕ちましょう。」

 三橋真也     「実は配信者になりたいので相談に乗って下さい。」 

〇DJ斬馬      『音楽を絡めたイベントを開催する際、日当10万で雇用します。』

 金本宇宙     「異世界に飛ばして欲しい。」

 金本聖衣     「同上。」

 金本七感     「17歳メインヒロインなので旦那との復縁を手伝って。」

〇天空院翔真    「ポンジ勝負で再戦しろ!」

          「再戦するまで勝手に死ぬな。」

〇小牧某      「我が国の防諜機関への予算配分をお願いします。」

 阿閉圭祐     「日本国の赤化防止を希望します。」

〇坊門万太郎    「天空院写真集を献納します!」

 宋鳳国      「全人類救済計画に協力します!」

 堀内信彦     『和牛盗難事件を解決します。』

〇内閣国際連絡局  『予算1000億円の確保します』

 毛内敏文     『青森に行きます!』

 神聖LB血盟団   「我々の意志を尊重する者が必ずや遠市厘を抹殺するだろう。」

〇大西竜志     「知り得る限り全ての犯罪者情報の提供。」

          『貴方の遺族に篤く報います。』

 坂東信弘     「四国内でのイベント協力」

 国重辰馬     「四国内でのイベント協力」

 涌嶋武彦     「畜産業界の総力を挙げて遠市派議員を衆議院に最低10名押し込みます!」

 斑鳩太郎     『処刑免除を保証します。』

 志倉しぃ     「カッコいいホモの人を紹介して下さい。」

〇孝文・j・G   「英国大使館パーティーにて利息支払い」

          「永遠の忠誠と信仰を(以下略)」

〇グランツ(英)  「perape-ra!!!!!!!!」

 E・ギャロ     「農政助言」

          「王都で星を見る。」

 福永史奈     「出産すれば1億円支給」

 野上絵麻     「以下同文」

 桂川風香     「以下同文」

 久能木瀬里奈   「ジャンジャンバリバリ!!」

 児玉繭子     「ウチの旦那に色目を使うな。」

          「アメリカ経済を破綻させないように努力する。」

 古河槐      「jetの救済をお願い。」

 カミーラ・B   「perape-ra♪」

 故バーゼル卿   「perape-ra!」

〇有村拓我     「福田魁との連絡を取る。」

 福田魁      「男らしゅうせー!」 





 金本光戦士    「どんな危機からも必ず救い絶対に守る。」



 古河槐      「シンママで産む」



◎木下樹理奈    「一緒に住ませて」



×松村奈々     「二度と靴は舐めないにゃ♥」

〇         「仲間を売るから私は許して♥」

          「未来永劫ずっと一緒♥

          ずっとずっとずっとずーーと×∞

          厘を守ってあげるね♥」



◎鷹見夜色     「ウ↑チ↓を護って。」

〇         「カノジョさんに挨拶させて。」

〇         「責任をもって養ってくれるんスよね?」



×ヒルダ・コリンズ 「芋羊羹…。」

          「王国の酒…。」

          「表参道のスイーツ…。」 

×         「ポン酢で寿司を喰いに行く。」



 土佐の局     「生まれた子が男子であればリイチ。

          女子であればリコと命名する。」

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― 新着の感想 ―
恐怖しかないなぁ ここに至っては10億あげますいうても解放してくれなくなっちゃったみたいだ 手錠はロックスミスとかに開けてもらえないのかな 反社ならお抱え居そうだけど
この主人公はどうしてこう、判断能力も知識もそれなりなのに、性欲にだけは逆らえなさすぎるというか、そういう時だけ後先考えられなくなるというか…
地獄の底が抜けても又違う地獄が……
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