表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
152/288

【降臨27日目】 所持金9923万3847円 「るっさい、死ね。」

早朝、見知らぬ天井に驚いて飛び起きる。

ヒルダと鷹見が会話を止め、俺を覗き込んだ。



「おはようございます、リン。」


「ダーリン様、おはッスー♪」


『あ、そうか。

ここは鈴木さんの作業棟か…』



無言でヒルダが腕時計(多分高級ブランド)を見せて来る。

…早朝4時か。

じゃあ1時間は睡眠を確保出来た訳だな。

OK、魔王やってた時に比べりゃ地球なんて安楽椅子だ。


恩師は鷹見の膝枕で機嫌良さげに眠っている。

起こすのは可哀想なので、声のトーンを落とした。



『昨日はお疲れ様。

多分、鈴木社長への義理は立った。

鷹見のおかげだよ。』



「妻ッスから♪」



『これで手筈通りに兵庫方面に移動しても

鈴木社長の心証は害しにくくなったな。』



「…手筈?」


「…兵庫?」



『アレ?

宇田川さんの話とかしなかった?

結構面白そうなオッサンなんだけど?』



2人は恨みがましくジト目で俺を見ている。

ん?

言ったと思ったのだが。



『しばらく東海道から山陽道をチョコチョコ動くことになりそうだ。』



「…。」

「…。」



『打ち合わせとは異なるが

先に九州に上陸する選択肢もあり得る。』



「…。」

「…。」



あれ?

この話、最近結構してたんだけどな。

コイツらにも言った気がするんだけど。

まあいいいや。



『うん。

まあ、そんな感じ。』



無言で鷹見がヒルダを見る。



「殿方とはこういう生き物です。」



「ロクなモンじゃねーな。」



恩師が眠たげな目で起き上がったので、話を打ち切る。



「ねえ。

みずー。」



「ほい。」



「さんきゅー。」



「奈々。」



「んーー?」



「ウ↑チ↓のダーリン様、見てるよ?」



「のわあ!!!

女の寝起顔見るなしー!!!」



理不尽にもペットボトルを投げつけられたので、屋外に逃げた。

流石に肌寒いな。



目覚まし代わりに作業棟の周囲をプラプラ歩いていると、鈴木の父親と鉢合わせる。



『あ、お父さん

おはようございます。』



「え!?

…今朝、何か約束がありましたか?」



『ああ、いえいえ。

あの後も使わせて貰ってて

お陰様で全て梱包出来たようです。』



「…え!?

も、もしかして

ずっと作業されてたのですか?」



そっか。

鈴木家は俺達が帰宅したと思っていたのか。

まあ確かに、冷静に考えれば徹夜でリスナーに下着の発送作業してるとか異常だよな。




『ははは。

私は見学していただけですよ。

作業は鷹見と母親と担任がやっていたので。』



冷静に考えれば、俺ってヒモ屑だな。



「…あ~。

ちょ、朝食食べます?」



『宜しいんですか?

こんな朝早くに。』



「いえ。

ウチは農家ですんで

朝は大丈夫です。」



鈴木父に梱包の山を見せると、その丁寧さに驚いていた。

恩師が彼らの宅配契約に便乗させて貰う約束を取り付けていたらしく、発送面は心配ないとのこと。

鈴木が叩き起こされようとしていたので制止する。



『翔さんは、どう見ても夜型じゃないですか?』



「でも、お客様が起きられてるのに…

翔の奴が寝ているのは…」



そうか…

農家はルーチンに忠実であるが故に、フォーマットから外れた勤勉性を理解し難いのか。

鈴木ほど精力的で生真面目な男も居ないのだが、創意に富んでいるが故に農耕者にとっての美徳基準からはかけ離れている。

故に家庭内での地位が低いのだ。


鈴木は商人型、その他の家族は農耕型の気質をしている。

聞けば、三ケ日みかんジェリービーンズの販売も、創業者である故鈴木忠信氏が考案し販売の道筋を整備したものを惰性で卸し続けているだけであり、現社長夫妻は非常に勤勉であるものの何の商業的工夫もしていない。

(それこそ鷹見の方が販売に余程真剣である。)

これが冒険的・投機的な性格の鈴木翔が家庭内で冷遇されている理由である。



『私は鈴木社長から遠州の《やらまいか精神》を学ばせて頂きました。』



勿論、この皮肉に対して嫌な顔はされたが、真意を汲み取ってくれたのか、鈴木は叩き起こされずに済んだ。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




和風朝食。

ヒルダは丁寧に箸を使いひじきを口に運ぶ。

目を離した隙に、俺の皿の鮭が骨を抜かれていた。

1年で身に着けたとは思えない所作である。


一方、鷹見と恩師は好き嫌いが激しい。

鷹見はハムエッグ以外には一切箸を付けなかったし、恩師に至っては勝手に戸棚のスナック菓子を貪り始めた。

この2人が特に眉を顰められる事は無かった。

風貌通りの行動に驚く馬鹿は異世界にも地球にも存在しないからだ。



女共が交代で風呂場を借りている間、鈴木の父と浜松名産購入の打ち合わせ。

jetからのリクエストも提示しながら、子供食堂構想を率直に伝える。

その企画に用いる食材の調達先として、鈴木家と懇意の物販会社・水産加工会社からの購入を希望すると、思いのほか喜んでくれた。


ヨシ、この手は使えるな。

俺の《止め刺し時のみ来訪》という狩猟スタイルは猟師達に好まれる訳がない。

なので、彼らへのヘイトコントロールとして、地元物産の大量購入を行う。

自分の客人が大口顧客となれば、彼らの地元への面子が立つ。


俺は鈴木の両親に、『息子さんの案内でも無ければ、浜名湖は一泊で済ませるつもりでした。』と釘を差す。


協力者は徹底的に持ち上げ、その者が地元で厚遇されるように持って行く。

それが俺のシンプルな戦略。

異世界では脚の障碍もあり実践する余裕がなかったが、地球では強く意識する。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



朝7時には拠点に帰還。

皆が動き出すまで仮眠を取る事にする。


「勤勉だな、オマエは。」


『振り回されてるだけですよ。』


布団の中の平原はそれには答えず、再度目を閉じた。

案外、帰って来なかった俺を心配してくれていたのかも知れない。


飛び起きると、朝9時前。

既に、平原猛人の姿はない。


テントから出ると、テーブルが随分賑やかだった。

どうやら後藤家と山岸家を加えた大朝食会が開かれているらしい。



「トイチさん。

おはようございます。」



俺の姿を目敏く見つけた後藤が駆け寄って来る。

そして、やや強引に俺を上座に据える。

この椅子だけ大きな肘掛が付いている上に、俺が腰をかけた瞬間にヒルダと鷹見が左右に侍った。



そう。

そろそろ、こういう時期なのだ…。

俺は力相応の振舞を要求される段階に来ている。

富に応じて加速度的に責務も増大しているだけの話。

たかがキャンプ場の歓談であっても、俺は上座から逃げる事を許されない立場になった。



『遠市厘で御座います。』



何の説明も受けていないが、席の並びを見ればどんな馬鹿でも趣旨を理解出来る。

これは大阪からやって来た後藤・山岸家の挨拶を受けてやるセレモニーなのだ。

恐らく後藤が両家に強く因果を含めたのだろう。

《このキャラバンのボスは遠市厘である》と。



ヒルダと鷹見が立ち上がり、後藤家・山岸家に訪問の礼を述べた。

促され乾杯の音頭を取る。

無論、俺に大したスピーチをする才覚はないので首長国王族のテンプレをそのまま用いる。



『友と食卓を囲む瞬間こそが私の最愛の一時です。

本日、ご家族様と酌み交わせるのですから、喜びは無上で御座います。


この美しき朝に、皆様の笑顔と幸福に、乾杯!』



反応を見る限り無難にこなせたようだ。

そりゃあ、異世界であれだけ音頭を取らされたらね。

幾らボンクラの俺でも人並みには進行出来るよ。



腹が膨れていたのだが、笑顔で食事を楽しんでいる動作をする。

後藤の父、山岸の父、後藤の兄から順に献杯を受け、無難な挨拶を返した。


雰囲気が固すぎたので

『こんな畏まった朝食は生まれて初めてですよ。』

と後藤に笑い掛けた。

コミュ力のある男なので、気を利かせて程よく緊張感を微調整してくれる。


不快感や威圧感を感じさせない程度の、慣れ。

俺のプライベートに踏み込ませない程度の、緊張。

身内相手とは言え、事も無げに両立させてしまった後藤の匙加減に、ただただ舌を巻く。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




儀礼的な朝食が終わった後、俺はテントに近いテーブルでアウトドア雑誌を広げる。

別にキャンプ用品に興味がある訳ではない。

この方が話し掛け易いだろう?


最初は後藤の父である後藤糺。



『昨日はお迎え出来ずに申し訳御座いませんでした。』


「いえ、突然押しかけてしまい、こちらこそ恐縮しております。」



工務店を経営しているだけあって、押しの強そうな顔つきをしている。

上背こそ息子に劣るが、肩幅と胸板は後藤糺が上回っている。

《もうオマエがプロ野球入りしろよ》と思わず言いたくなるガタイである。

そして後藤響の父親だけあって、目の奥に極めてクレバーな光を宿している。


しばらく無言だったが

「息子はお役に立ててますか?」

と尋ねて来た。


『響さんからは、色々と教わってばかりです。』


とだけ答える。

5分ほど、2人で吹く風を眺める。



「最初。

息子から遠市さんと起居を共にしていると聞かされた時は…

心臓が止まるかと思いました。

TVでもネットでも、あの動画が引用され続けておりましたから。


その後…

回転寿司事件の方も居られると聞かされて…

もはや、どう反応して良いかわからず。」



『ご迷惑をお掛けします。』



「これから大阪に来られると伺いましたが…。」



『今日にも。』



「え!?」



『幾つかの宿を押さえました。

案内人とも話はついております。

今日にでも西に向かって発ちます。』



「…そうですか。」



『大阪では仕事の規模が大きくなってしまうと見込んでおります。

ですが、響さんが案内して下さるそうなので、楽観しております。』



「…はい。」




しばらく後藤糺が黙り込む。

咎めるつもりはない。

ソドムタウンの政財界人達も、揃ってそういうリアクションをした。



「遠市さんは、何の御商売をされておられるのですか?

かなり… その… 羽振りが良いようなので。」



『私には商才がありませんので

運用のみに専心しております。』



「息子は詳しく教えてくれなかったのですが…

FXとかビットコインとか?」



『まあ、そんな所です。』



「あれは野球しか取り柄のない男です。

難しい仕事はこなせないかと。」



『本気でそう思っている訳では無いのでしょう?』



「…。」



後藤響は万能兵器である。

何でも出来る。

それを親が知らない筈はないのだ。


後藤糺が心配しているのは一点。

息子が犯罪行為に加担させられてしまわないか。



『実は江本さんに厳しく戒められております。

響さんの不利益は許さない、と。』



「おお、昴流君が。」



『今の所、彼からは怒られておりません。

もしも現状が響さんにとって好ましくないなら

とっくに江本さんが私を切ってますから。』



この発言に後藤糺は顎に手をやって考え込む。



「いえ、大変失礼いたしました。」



それで本題は終わりである。

互いに形式的な雑談で笑顔を作り、話を締めくくった。

続いて、山岸母娘が俺に挨拶に来たがヒルダの方に回って貰った。

父親の山岸耕一郎氏とだけ改めて軽く挨拶。

若い頃は遊んでたんだろうな、という雰囲気。

元陸上選手と聞いていたが、今は程よく太っている。



「動画見てます、家族には内緒ですけどw」



小声でウインクされる。



『どの動画が面白かったですか?』



「ルナルナが遠市さんを刺した動画ですかね…

やっぱりアクションシーンがあると引き込まれます。

アレ、血のエフェクトはAIを使いはったんですか?

リアリティ凄いですね!」



『まあ、そんな所です。』



「おお、流石にZ世代の方はデジタル能力高いですね。」



『ははは。』



その後、山岸を俺と鷹見で挟んで記念撮影。

こちらが戸惑うくらいに喜んでくれたので、改めて知名度という指標のパワーを思い知らされる。



山岸耕一郎は非常にこちらに好意的だ。

彼に言わせれば…


《鷹見夜色と遠市厘は日本で一番数字を持っているパワーカップル。

それと懇意にしている後藤・江本組は必ず勝ち組に回るだろう。

故に娘が後藤と交際するのは大賛成。

そもそも後藤単体に関しても、山岸家としては最初から心証はMAX。

今までは後藤響の球界入りが確実視されていたので、山岸美里は遠慮して一歩引いていた。

だが、怪我で野球を断念してくれた事により、自分にも目があるのではないかと思い始めた。

江本の情報提供で、現在後藤響がフリーである事を知り乾坤一擲の勝負に出た》


とのこと。

山岸耕一郎は俺が出資を集めている事も断片から察したらしく

「幾ら位、借入れたいとかありはります?」

と率直に尋ねてきた。



『あー、すみません。

大阪は後藤・江本組の担当なので金額まで関与出来ないんです。

ただ、彼らに預ければ日利1%は払い出されるハズですよ。』



「にちり…

年利ではなく?

日にちの《にち》?」



『ええ。

ただ窓口はあくまで彼らなので

詳しい事は彼に聞いて下さい。』



「…失礼ですけど。

そういうハイレバ運用?」



『レバレッジは掛けた事がないので

ちょっと高低の基準が分からないです。』



「いや、レバレッジを掛けなければ

収益出ないでしょ?」



『スミマセン。

一口に運用と言っても色々あるので。

各業者さん、自社のスキーム以外は御存知ないと思いますよ?

債券しか扱わない業者も居れば、株式専門の業者もあります。』



「た、確かに。」



『いや、私も投資に精通している訳ではないので

賢しげに語る気もないのですが…

結局、配当以外に語ることって無くないですか?

払われるか否かが全てなので。

過程って、結果を出せない人の言い訳でしょ?』



「日利なんて毎日払えるものなのですか?」



『刺されたり捕まったりで物理的に払えない日もありました。

その場合繰り越しますし、運用出来ない・煩わしいと感じれば出資を断ってます。』



「日利1%。

100万以上からじゃないと、旨味ないか…」



『ええ、確か端数は受け付けてないんじゃないでしょうか?』



「今、後藤君に払って来てもOK?」



『まあ、本人が嫌がらないのであれば。』



山岸耕一郎は悪戯っぽくウインクして去って行った。

話が早くて助かる。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



昼。

約束通り、鈴木一家が商工会仲間を連れて来る。

全国に遠州の珍味・食材を配送するサービスを行っている(株)アツミの老ボンボンである渥美正義氏である。


細かい事を考えるのが面倒だったので、jetのバイト先に送って貰う。

《やら米か》なる浜松のご当地米も纏めて購入。



『jet、その角度から見えるか?』



  「もう少し画角パノラマでー。」



『はーい。』



  「店長が、《そんなにコメの置き場がない》ってさ。」



『近所に配る様に言っておいて。』



  「ああ、なるほど

  そっちの。」



『jetも来いよ。

新幹線沿いに泊まり歩く予定だからさ。』



  「ばーかw

  オマエの送った食材をこれから整理しなきゃなんだよw」



『ゴメンw』



  「じゃあ、子供食堂っぽいことすればいいんだな?」



『子供食堂ってネーミングはやめて。

俺が入りたくなくなるから。』



  「じゃあ大人食堂w」



『うーん、如何にもjetらしい皮肉だけど。

まあそっちで我慢するよ。』


俺も近く顔を出すから。』



  「え? 東京帰って来るの?」



『いや、このまま関西方面に向かう。』



  「遠ざかってるじゃねーかw」



『ごめんてw』



  「あ、鰻もちゃんと送れよー。」

 


『ほら、ここに積んでる箱は全部ウナギ。』



  「お! 結構量があるよな。

  じゃあ、うな丼祭りしとくわ。」



『ははっ、頼むな。』


 


その後もjetと雑談しながら発送する商品の分量を調整していく。

勿論、メディアやSNSをどう利用するかの知恵も借りる。

(あくまでこの第一回は実験なので、細かいことは考えてない。)


『浜松に来い』と何度か誘うが、「長野に近いからヤダw」と逃げられてしまった。

余程、地元が嫌いならしい。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



【所持金】


8370万0857円

  ↓

8302万3647円

  ↓

8202万3647円



※67万7210円を食材費として㈱アツミに支払い。


うなぎ蒲焼(無頭)背開30尾サイズ

15,035円/5kg ×30箱   45万1050円


インドマグロ 切落し中トロ入り500gx4 南鮪

6,722円/2kg ×30箱 20万1660円


特別栽培米 遠州浜松産 「やら米か」 令和4年産

4,900円/10kg   ×5袋 2万4500円



※jet及び居酒屋「あるあるchu×2♪」に手間賃として100万円を支払い

※藤田勇作(乱舞)を日当3万円で使役する特別契約。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



金額が彼らの想定を超えていたのか。鈴木一家に驚かれてしまう。

色々尋ねられるが、答弁は全てエモやんに任せる。

後からやって来た鈴木翔が《今日は獲物の情報がない》と申し訳なさそうに謝ってくる。

《それは獣害が減ったという事だから、こちらは嬉しい》

と返答すると、照れたように笑っていた。



向こうでは、鈴木の友人である魚屋が持ってきた大マグロの解体が始まっている。

駿河方面に遊びに行く前に西進を決めてしまったからな。

少しでも安宅の顔を立てたい。



「こちらでも大盤振る舞いをするのですね。」



気が付くとヒルダが傍に立っている。



『まあな。

徐々にその範囲を広げていくつもりだ。


人間、食べ物に関する記憶が一番残る。』



「ええ、否定はしません。」



『地球には《食べ物の恨みは怖い》という格言もあるくらいだからな。』



「ええ、存じております。」



『オマエは何か食べたいものはあるか?』



「そうですね。

今、4つ思いつきました。」



『ははは、意外に欲が深いな。』



「ええ、女は執念が深いのです。」



やれやれ、いずれヒルダにも何か食わせてやるとするか。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


【所持金】


8202万3647円

  ↓

8115万9647円


※86万4000円を解体師・戸田太陽に支払い


 本マグロ50キロ81万4000円 

 解体師日当5万円


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



満面の笑みで刺し身を頬張っている安宅に声を掛ける。



『申し訳ありません。

皆で清水方面に遊びに行くと約束しましたのに。』



「ここまでお気遣いして下さるとは思ってなかったので

寧ろ感激しています。


漁港なんて、いつでも行けますよ。」



そして。

前もって解体師さんにお願いしていた通り、包丁を持たせた安宅をマグロの前に立たせて、色々な角度で撮影する。



『お!

安宅さん!

まるで熟練職人みたいですよーw』



「包丁持ってつっ立ってるだけーーw」



皆で色々なポーズを取らせたり、表情を変化させたりしてワチャワチャと遊ぶ。

50枚くらい写真を撮って、奇跡の1枚を数枚チョイスして弓長に加工させる。

そしてハイパー補正済み安宅マグロ解体画像をSNSに投稿!



「いやいや、トイチ先生!

流石にこの画像は盛り過ぎですって!

昭和のアクション俳優みたいになっとる!

ヤバいです、詐欺です!」



『だーいじょーぶだいじょーぶ♪

安宅さんの本来の魅力を引き出しただけですって♪』



「こんなにお目目パッチリしてないですーww」



一同笑。

安宅が焙ってくれたマグロを俺も一口。

旨い!



『え? これが大トロだったんですか!?

しまった、心の準備が出来てなかったw』



一同更に笑。




「トイチ先生。

先日のBBQに来た私の投資仲間なのですが…

私が急に投資スタイルを変えたのを見て

《新しい投資先を見つけたのなら自分も一枚噛ませてくれないか?》

と打診して来ました。」



『投資スタイルの変化なんて…

バレるものなんですか?』



「不動産を全部投げ売りしてますからねw

その上、ブログでもずっと東京賛美していた私が

浜名湖のグランピング場にいる訳でしょ?

そりゃあ、怪しいでしょうw」



『ああ、それで彼は投資セミナーだと思ったんですね。』



「ええ。

私のSNS投稿も、何か新規の勧誘と誤解されたようです。

確かに…

今までの私が割とそうだったんですよ。

ビットコインが出た時も、伊豆のリゾートでセミナーしてましたし。」



『ははは。

安宅さんならセミナー開催して下さって結構ですよ。

おカネ集めての中抜き分配もOKです。』



「出資法ェ…」



『ええ、存じております。

だからこそ、最初は個人的なサービスに留めましょう。

金額が膨れて来たら…

宗教でも始めますか?』



「ふふっ

カネカネカネカネナンマイダーw」



『あはは

安宅さんを最高責任者の大主教職に任命してあげます。』



「えー、責任重そうww」



『じゃあ司教あたりでw』



「あははは、捕まった時に有罪になるラインww

はい、頑張ります!」



その場で安宅が友人の投資家に電話を掛けて誘う。

《マグロ食わせてやるから出資金を持って来い》

という滅茶苦茶な文言で笑いを取っていた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「遠~市クン♪

あーそぼニャン❤」



『ああ、先生ですか。

ども。』



「いやあ、今日は一段と御散財ですニャあ♪

恩師として鼻が高いニャ♪」



『ども。』



「えっへっへー♪

恩師ちゃんに御褒美欲しいニャン♪」



『え?

褒美?』



「またまたー♪

惚けちゃってぇ❤


昨日、ルナお姉様をいっぱい手伝ったニャン♪」



『ああ、言われてみれば。

いつも鷹見がお世話になっております。』



「恩師ちゃん頑張ったニャン♪

パンツを5枚! ブラを3枚!

ルナお姉様の視聴者に恵んでやったニャン♪

身体を張った恩師ちゃんに御褒美欲しいニャ♪」



『あ、はい。』




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



【所持金】


8115万9647円

  ↓

8105万9647円


※乞食に10万円を贈与



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




「やったニャ♪」



『じゃ、私はこれで。』



「ま、ま、ま、待つニャ!!」



『はい?』



「ト、ト、ト、遠市キュンは幾らほど財産をお持ちニャのですか?

あーーーんなビッグなマグロを皆に食べさせてあげるニャンて

成金を越えるハイパー成金! 人生は冒険や! ビッグダディ!」



『いやあ、普通ですよ。』



「…そ、その余裕対応!

そして全身から漂う日本銀行券臭!

具体的には毎日17時以降に新品の日本銀行券臭がプンプン漂ってるニャ!

しかも! 徐々に増大する日本銀行券臭!!

ひょ、ひょっとして、やっぱりテツ君より金持ちだニャ!?」



…クッソ、この女。

俺の能力を完全に把握してやがる。




「ねえねえ❤

遠市キュン♪

奈々ちゃんの気持ち❤

そろそろ応えて欲しいニャ♪」



『は?』



「好きってことニャ❤

奈々ちゃんは恩師ちゃんの頃から遠市キュン一筋!

ラヴラヴファイアー聖戦の系譜だニャン!」



『はあ。』



「うーーーーん♪

感謝と忠誠の証に靴をペロペロするニャン♪

ペ―ロペロペロペロペロ❤」



『あ、先生。

この前もお願いした事ですが、靴を汚さないで下さいね?

友人から貰った掛け替えのない宝物ですので。』



「ペ―ロペロペロペロペロ❤

奈々ちゃんも遠市キュンのハーレムに入れて下さいニャ♪

チ〇ポも入れまくって下さいニャ♪

お手当100兆円下さいませニャ♪」



『いや、先生って荒木と付き合ってるんじゃないですか?』



「ペ―ロペロペロペロペロ❤

実はもうすぐテツ君とは別れる予定ニャン♪

あんな鉄オタ、最初から好きでもなんでもなかったニャン♪

奈々ちゃんが愛するのは遠市キュンただ1人ニャン❤」




  「おう、遠市。

  来たぞ。」



「ニャッ!?」



『スマンな荒木。

道、混んでたんじゃないのか?』



  「いや、浜松まで新幹線だったから。」



「ニャニャニャニャ… あうあう。」



『マグロ、ちゃんと食ったか?』



  「ああ、旨かったよ。

  お気遣いありがとうな。」



「ち、違うんですぅ…

テツ君、これは誤解なんですぅ…

ニャのですぅ…」



『オマエ、忙しいんだろ?

ゴメンな、本当は俺が東京に戻るべきだったな。』



「いや、打診したのはこっちだからな。

じゃあ、30分だけ時間取って貰うぞ。」



  「テツ君怒ってる? テツ君怒ってる?

  恩師ちゃん、テツ君一筋ニャンニャン♪」



『30分と言わずゆっくりしていけよ。』



「スマン。

すぐに戻らなきゃならないんだ。」



  「違うにゃん! 違うにゃん!

  さっきのは何かの間違いにゃん!」



『そっか。

忙しいのは分かるが

あんまり根を詰めすぎないようにな。』



「あのな?

手短に話すぞ。


ロシアが黒海を再封鎖する可能性が出て来た。

ドナウルートへの攻撃も示唆している。

我が国の穀物価格…

ちょっとマズいかも知れない。」



  「あ、あの。 テツ君?」



『え?

それは…』



「元々、ロシア・ウクライナは世界の巨大穀物供給地だからな。

ロシア側はウクライナの小麦輸出ルートを封鎖するつもりだ。

市場もかなり敏感に反応している。

おまけにインドがコメの輸出停止を検討し始めた旨を公表した…」



  「にゃーん♪ にゃーん♪

  奈々ちゃんはテツ君だけの忠実ラヴラヴにゃんこニャン❤」



『つまり、日本が購入する穀物価格が跳ね上がると?』



「ああ。

関連商社も悲観的なコメントを出している。

今、円が弱いから、本当に買い負けているんだ。

現場は本当に苦しい中、状況の打破に向けて奔走している。」



  「えへへ、えへへ。

  ふ、2人とも…  怒ってます?」



『そうか。』



「さて、俺の奔走だ。」



『うん。』



「遠市…

オマエ、カネを刷るのはやめてくれ。

今、日本円が暴落しているんだ。

知ってるだろ、歴史的な円安。

もう140円まで落ちかねない!

1ドル140円だぞ? 140円?

あり得ないだろ!」



  「えっと、恩師ちゃん2人の恩師ちゃんだから

  これからも末永く二股お手当欲しいのね?

  欲しい欲しい、おカネ欲しいのねん♪」



『まあ、俺はそういう水準は見た事無い。』



「この状況でオマエがソドムタウンの時みたいに

アホみたいに通貨供給量を増やしてしまったら

…日本は間違いなく破綻する。」



  「奈々ちゃんニャンコは電気代上がって死に掛けてるのね?

  兎は寂しいと死ぬし、猫は寒いと死ぬのニャン?

  どーゆーニャンだーすたん?」



『…まあ、円安は進行するだろうな。』



「140円台なんて、日本の経済が成り立たなくなる。

どう考えても絶対防衛ラインだよ。

俺は政府による大規模為替介入を行うべき時期だと考えている。


そこで、オマエだ。」



  「奈々ちゃん真面目に大麻農業に勤しんでるだけなのに

  不思議と電気代で死に掛けてるんだにゃん?

  助けてくれないと死んじゃうにゃん?

  財布とチ〇ポの太い旦那様が必要不可欠なんだにゃん?」



『まあ、俺だろうな。』



「我が国がこれだけ通貨安で苦しんでいる場面でな?

オマエに勝手に供給されちゃあ、皆が困るんだよ。

わかるよな? わかってくれるよな?」



『で?

スキルを停止しろと?

言っておくが、俺の意思ではどうにもならんぞ?

カネが勝手に湧いているだけなんだからな。』



「あのな?

日銀の通貨発行なんて、毎年3兆円程度だぞ?」



  「あのー、あのー。

  恩師ちゃん、恩師ちゃん。」



『え!?

マジ!?

そんだけしか刷ってないの!?』



「な?

オマエでも増やせる額だろ?」



  「3P、OKニャン? 3P興味ないかニャン?

  恩師の股の上を同窓会場にしてくれて構わないニャン❤」



『あ、ゴメン。

そこまで日本の経済規模が小さいって知らなかった。』



「遠市にドバドバ増やされたら、この国滅ぶから。」



『俺、日銀の代わりに1万円刷ってやろうか?』



「出たー、善意で通貨発行権奪おうとする奴ーー。

もうそれ世界征服宣言だぞ。」



  「あ、あのテツ君…  怒ってる?

  フェラしよっか? ここでしよっか?」



『うーーん。

そうは言われてもなぁ。

なあ、荒木よお。

建設的な提案ある?

そろそろ俺を殺しとくか?』



「アホ。

そういう愚論を出させない為にここに来たんだ。」



『スマンなー。』



「どういたしまして。」



  「すまんニャ―♪」



『じゃあ、オマエに新規発行枚数教えてやろうか?』



「勝手に刷ってる事が問題なんだけどな。

まあいい。

現在、何枚?」



『数えてないけど手元に1億弱あるわ。』



「数えろバカ。」



  「恩師ぃー。  恩師ぃー。」



『無理だよ。

もうカネがダブつき出してるもん。

あのマグロも値札見ずに買っちゃったくらいだし。』



「オマエなー。

…取り敢えず、早急に俺との直通ラインを作ってくれ。

スマホ買った?」



『まだー。』



「買えよ!

何で金持ちの癖にスマホ買わないんだ、テメー!」



  「そうだニャ! そうだニャ!

  金持ちの旦那様は恩師ちゃんに余ったカネをお恵みにゃんにゃんにゃん!」



『銀行口座ないと買えないみたいだし。』



「口座は開かないの?」



『俺が口座持っちゃうと、日本の銀行システムに深刻なエラーが発生すると思う。』



「マジ?」



  「最近の研究では猫も寂しいと死ぬことが判明したニャン。」



『バベル銀行には10億しか預金してなかったんだけどさ。

数か月後には首長国王族でも見た事のない金額に膨れ上がっていた。』



「オマエ凶悪すぎるぞ。

やっていい事と駄目な事の区別も付かないのかよ!」



  「あ! テツ君! 御靴が汚れてますニャン!」



『ごめんて。

だから、地球では口座を持たないって決めてるんだよ。

俺なりにちゃんと失敗から学んでるんだぜ。

スマホも、まあ何とかするよ。』



「頼むぞ?

スマホを入手したら、すぐに俺に連絡してくれ。」



  「ペ―ロペロペロペロペロ❤」



『俺さあ。

てっきり、オマエに再会したら、即攻撃されるイメージだったわ。』



「…そうしたい気持ちもある。

ただ、今のこの国際情勢だ。

オールジャパンの精神で取り組むつもりでいる。」



  「ペ―ロペロペロペロペロ❤」



『荒木。

オマエはオールジャパンと言うがな?

俺の能力なら…

来年には全世界をカバーし終わってるぞ?』



「だろうな。

まあ、せめて日本から覆ってくれ。」



  「ペ―ロペロペロペロペロ❤」



『俺はそのつもりだけど。

どうせ馬鹿な役人がぶち壊しにするぞ?』



「だろうな。

対処方法考えておくわ。」



  「駄目にゃん?」



そこまで話し終わると、荒木は車の中から紙袋を持って来る。



『これは?』



「木更津名物の焼き蛤だ。

皆で喰ってくれ。」



『あー、どもどもども。

おいヒルダ! 聞こえてたら!』



  「ここに控えております。」



『うおっビックリした。


これ、荒木からのお土産。』



  「…お気遣い、ありがとうございます(ペコリ)。」



「…いえ、つまらないもので恐縮です(ペコリ)。」



『ヒルダ、後で一緒に食おう。

いいな?』



  「…荒木様、後でゆっくり食べさせて頂きます。

  今、浜名湖名物を包ませますので、どうかご笑納下さいませ。」



更にヒルダの影に潜んでいた関羽が小走りでテントに消えていく。

オマエら、その天丼芸は心臓に悪いからやめてくれ。


荒木は本当にすぐ帰る予定だったらしく、小走りにタクシーに乗り込んだ。



「スマンな。

ちょっと今夜は外せない会食があるんだ。」



『オマエ、ちょっと顔色悪いぞ。

ちゃんと寝てるのか?』



「バーカ。

霞が関で頑張ってる連中からしたら

俺なんて遊んでるみたいなもんさ。

コロナにウクライナ戦争、あの人達

休む暇なんてないからさ。


特に俺が世話になってる経産省と資源エネルギー庁。

みんな命を削って働いてる。

若い俺が怠ける訳にはいかんだろ。」



『それでも睡眠はちゃんと取れ。』



「遠市だって顔色悪いぞ?

昨日何時間寝た?」



『1時間、その後2時間寝たから

合計3時間はちゃんと確保出来てる。』



「オマエこそちゃんと寝ろ!」



2人でギャーギャー寝てない罵倒を交わしながら、最低4時間睡眠を取る協定を結ぶ。

荒木の奴は絶対破るだろうけどな。

タクシーを見送りながら、溜息を吐いた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



さて、と。

じゃあ手筈通り行きますか。

寿司ショーを勧められたが遠慮しておく。

海外客相手に色々な調味料で寿司を食わせるアクティビティが流行しているようなので、残留組に振舞う事を依頼して、俺達移動組は退散。

鈴木に出発を告げに行く。



『安心して下さい。

鈴木社長には深く感謝しております。

その感謝の気持ちを込めて、特別買取価格を設定致します。』



「と、特別!?」



『ええ、以後鈴木社長には1匹20万円の歩合報酬を適用します。』



「おお!」



『但し、最低買取頭数は10匹から。』



喜び掛けた鈴木が苦しそうな表情で一瞬俯く。



「…。


大丈夫です! 10匹行けます!」



『申し訳ありません。

負担が増えてしまって。』



「いえ!

大口を叩いて獲物を用意出来なかった当方の落ち度ですから!」



『いえいえ!

そんな落ち度だなんて!』



「いえいえ!」



『いえいえ!』



しばらく2人で《いえいえ》を往還する。

最後に『他ならぬ鈴木さんのご地元にはこれからもカネを落とすつもりです。』と耳打ちして別れた。

向こうにとっても悪い話ではない。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ここに数泊していく後藤一家・山岸一家に手短な挨拶を済ませ、車列を組む。

恩寵の儀は車内で迎える。


流石に後藤響はここで一泊していく。

江本も当然残留。

平原の置手紙には、《裁判に備える》とだけ記されていた。

まああのオッサン強姦魔だから仕方ないよね。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



【所持金】


8105万9647円

  ↓

3億3105万9647円


※出資金2億5000万円を預かり



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



先行している飯田が名古屋市内のヴィラを抑えている。

メッセージで送られてきた選考理由はシンプル。

《ラブコールを送ってきている猟師達、浜松の鈴木・米原の宮田・下呂の松永から等距離を置けてるから。》

誘いを断り易く、こちらからは押し掛け易い距離。

飯田清磨はそう分析した。

《後々の人間関係を考えれば、一回ずつ日帰りで訪れても良いのではないか?》

とも提言されている。



『ヴィラ…

別荘?』



「最近はどこもインバウンドに熱心だからね。

ほら、中国系の観光客って一族で遊びに来るでしょ?

だから日本の一般的な宿泊施設じゃちゃんとした対応が出来ないんだよ。

つまり今の我々みたいな大所帯を収容するのに適している。」



『あ、確かに。』



「だから飯田さんはヴィラに絞ってチェックしたみたい。

それも塀を構えたプライベートヴィラね。

今から向かう所は名古屋市の東端。

名古屋IC降りてすぐのヴィラ。

恐らく立地的に中金持ち向けのインバウンド物件だね。

本当は名古屋城のすぐ近くの便利な物件もあったみたいなのだけど

大型車庫の有る方を選んだみたい。」



運転席には寺之庄。

俺と安宅はその背後で地図を眺めている。



「トイチ先生。

これ、飯田君が送ってくれた画像なんですけど。

多分マイクロバスを想定した物件かと。」



『え?

どうしてバス?』



「大家族文化のある国の人は結構マイクロバス使いますよ?

日本では滅多にないけど、30人~50人が行動単位の国家や民族ってザラですし。

中国系ほどで無いにしろ、インド系やマレーシア系も大所帯で動きます。

だから、今後は大型車を駐車出来る物件の需要は高まると思いますよ。」



『はええ、勉強になります。』



つまり、今夜の宿は収容数に余裕がある訳だな。

以後の宿泊形態を考える上でも、グランピング場とヴィラの良し悪しをちゃんと見比べておかなければな。

安宅に物件を押さえて貰うにしても、俺に定見が無ければお願いのし様がない。



『ヒロノリさん。

一旦休憩されますか?』



「いや、僕は大丈夫。

トイチ君は揺れる状態でも恩寵出来る?」



『はい、恩寵出来ます!』



「じゃあ、このまま走行を続けるよ。

って言っても、もうすぐ名古屋ICだけどね。」



浜松西ICから名古屋ICまで高速で1時間。

浜名湖畔は拠点ではなく、他地域と等価の存在になった。

この1時間の距離は重要。

《どこで殺生を行うかの選択権は俺が持つ。》

これを明確化したかった。


狩猟は手段であって目的ではない。

ましてや、俺は観光にそこまでの興味がない。

一カ所の狩猟地に留まり続けては、猟師達に誤ったメッセージを送ってしまうからな。

妙な期待は持たせたくない。



「トイチ先生。

58分です!

もうすぐ岡崎を通過します。」



『ふー。

それでは、参ります!

カネカネカネカネナンマイダー。』



「「カネカネカネカネナンマイダー。」」



《2317万4200円の配当が支払われました。》




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



【所持金】


3億3105万9647円

  ↓

3億5423万3847円

  ↓

3億4923万3847円

  ↓

9923万3847円


※配当2317万4200円を取得

※配当金500万円を出資者に支払い

※出資金2億5000万円を別に保管



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



『ふー、カネカネーww』



「「カネカネーww」」



3人で爆笑する。

笑いながら名古屋上陸。



そして名古屋ICを降りて5分ほどでヴィラに到着。

アコーディオン式の巨大な門扉を見た瞬間、安心感が湧く。

この間取りは俺が好きな間取りだ!



『清磨さん!

ここ、好きです!』



「ふっふっふー。

リン君の好みは把握済なのだw」



『把握されちゃいましたかーw』



すぐに後続のヒルダ車が入って来る。

皆で門扉を閉めると、見事に車影を隠せた。

素晴らしい。

俺のスキルの性質上、ブラインドは高ければ高い程好ましい。


改めて見渡すと、やはり玄関も大きい。

20人程度の大家族滞在を想定した物件。

靴箱も大きく、靴ベラも3つ用意されていた。



ロビーで一服しながら点呼。


安宅

寺之庄

飯田


ヒルダ

弓長

関羽

鷹見

恩師


計9名の部屋割りを行う。


まず飯田と関羽。

この2人には2階の小部屋をあてがう。

日頃は無表情な関羽がぴょんぴょんしていて結構可愛い。


その隣の小部屋。

俺は内心反対なのだが、寺之庄と弓長に割り当てられる。

ヒルダと弓長が心眼アイコンタクトで何やら頷き合っているのが何故か見えてしまう。

…俺は反対なんだけどなあ。



さて、ここからが本番。


『じゃあ、俺は安宅さんと寝ます。

後は適当に休んで下さい、以上。』


女共が「え?」という表情で硬直するが、当たり前だろ。

ここで俺がヒルダ・鷹見・恩師と同部屋になったら、安宅の面子を完全に潰してしまう。

考えてもみて欲しい。

男4女5の比率で、自分だけ抱く女が居ない部屋割りをされたらどう思うか?

なあ、君ならどう思う?

俺だったら、そんなグループ絶対抜けるよ。

惨めだもん、ムカつくもん。


不満そうな表情の女共を観察する。

あ、コイツら絶対そういう全体バランスを考えてない。

やはり男と女では時として配慮の手法が相反すらするのだ。


『安宅さん。

ちょっと内々で相談したい事が溜まっておりました。

申し訳ありませんが、私と同室になって頂けませんか?』


俺は安宅の手を引き、さっと奥の寝室を確保した。

ヒルダや鷹見が《理解不能!?》という表情でこちらを見ている。


よし、コイツラに理解出来ないという事は、俺は正しい選択肢を取っている。

これは俺の戦争なのだ。

仲間に女を行き渡らせるまでは、絶対にセックスをしないという戦争。

例え下腹部が破裂しても俺はオマエラを寝室にすら立ち入らせない。



るっさい、死ね。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



スナック☆ルナルナ❤  [雑談]


※この配信では「たぬきの葉っぱ」で匿名コメントができます



「はいどうもーーー!!!!

皆のオナペット!!

新宿のセクシーボンバー!!

寿司ペロ無敵女子!!

ルナルナ@貫通済でーーーす!!」



「はいどうもーーー!!!!

仰げば尊と恩師♪

皆の頂きニャンニャン❤

令和の貢いでキャッツアイ!!

奈々ちゃんでーす、推し変待ってるニャン♪」



「「2人合わせて!!」」



「「ルナナナでーーーす!!」」



「はーい、と言う訳で。

配信が始まりましたねー。」



「まさかいきなり同接500はドン引きニャン。

オマエら、この時間は恋人や奥さんと過ごす時間だニャ―。」



「はーい、早速花火が上がってますね。

《バイオライダー》さん!

OP花火感謝でーす、イエイ!」



「コメントもいっぱい流れて来てるニャ。

《大和路快速》さん

《たぬき13号》さん

《しゃばぞう》さん

《免停ライダー》さん

アリガトにゃー、イエイ♪

拾いきれなかったらゴメンにゃ❤」



「同接伸びたねー。

初動の桁が明らかに違うもん。

これ、絶対奈々のおかげよ。」



「えへへ、照れるにゃ♪

《錆びたナイフ》さん、シャンパンありがとニャー❤」



「いや、前から思ってたけど奈々は可愛いわ。

ウ↑チ↓ねー、学校の頃ね。

クラス発表で担任がアンタだった時

マジで驚いたもん。

何でこんな底辺校に、こんな美人が居るんだろって。

この人単体女優イケるんじゃね?

ってマジで思った。」



「実はその頃、既に出演し終わって引退済だにゃーww」



「早えよww」



「ん?

《たぬき汁》さん。

タイトルと名義教えて?

バカヤロー、アイテム投げてから言えにゃー!」



「ははは、金のバラが大量投下されてるw

奈々人気凄いね。」



「恩師ちゃん、激カワニャンニャン!!」



「荒ぶってますなーww」



「ちなみに、タイトルは

《絶叫レズ開発シリーズ》にゃん。

今と髪型違うけど、根性で探せニャ♪」



「え? マジ?

あそこ、ウ↑チ↓もオファー来たわ。」



「どうして出なかったにゃ?

あそこは監督が弱男だから、言い値でギャラ払うにゃ。

絶好のカモだニャ♪」



「ネンカクを突破出来なかった。

ギャラ良かったのにー。

悔しー。」



「年々AV業界息苦しくなってるニャ!


あ、《戦艦トマト》さん。

え?見つけた?

うおw リンク貼るなしww」



「あー、髪ながーい。

若ーい。」



「今でも若いニャ!」



「あっはっはゴメンゴメンww

でもこの頃の奈々は肌に艶があって本当に可愛いよ。」



「今でもつやつやニャ―!!!

女特有の褒める風disりやめろニャー!!」



「あーはっはっはww

大丈夫、リスナーさん達は女慣れしてないからw

JD・JK自称しても騙されてくれるよー。」



「10年以上前に渋谷円光出ちゃってるからニャ―。

時系列狂っちゃうにゃん。」



「奈々って意外に設定守るよねww」



「守るにゃ!

でも、今日は流石にキャラ崩壊したニャ。」



「ああ、男の靴舐めたんでしょw」



「ペロペロにゃんにゃん!

にゃががーーーーー!!!」



「どしたん、話聞こか?」



「いやあ、実はここだけの話

遠市の奴を寝取ってやろうと思ったニャ。」



「初手から相方に喧嘩売るなやww」



「あの糞陰キャ、想像以上にカネ持ってたから

女としてのセクシーと、恩師権力を使って

頂きニャンニャンしてやろうって思ったのね?」



「リスナーのみなさーん。

今、目の前にダーリン様のお母様がおられまーすw

多分、後でボコられまーすw」



「それでオネダリしたら本当に小遣いくれたのね?

地面にパサッと。

勿論、這いつくばって拾い集めたニャ―♪」



「絵面が容易に想像つくww」



「それで、今付き合ってる彼氏のサブにしようと思って愛人立候補したニャ❤」



「ちなみにコイツの二股は両方とも教え子ですw

普通、教え子とヤルかね。

3P同窓会?」



「ルナと百合営業してるから4P同窓会だにゃ!」



「最低www

キッショwwキッショww

歳考えろBBAww」



「BBA笑うにゃ、行く道じゃ。」



「メスガキ叱るな、来た道じゃ。」



「「あっはっはっはww」」



「《きつね1号》さん、ルナナナの百合営業もっと見たいです。

やだよww

やってる方はキモさを必死で堪えてんだよw

察しろバカww


で?

靴舐めてたら、今カレの鉄オタが来たって?」



「人生で7番目にビビったにゃ。」



「あんましビビってないじゃんw

6番目は?」



「おぢが1200万貢いで来た時ニャン。」



「うっわーーーww

そりゃあビビるわww」



「5万を240回貢げこのバカ!って思ったニャ!」



「妙にリアリティある腹の立て方だなw」



「それくらいビビったニャ!

お手当くれるご主人様を同時に失ってしまったにゃーーー!!!」



「奈々、アンタいつも言ってるじゃん。

《太客は死守しろ》ってさ。」



「うわーーーん。

ルナえもーーん!!

恩師ちゃんを養ってぇー。

むっちゅーー♡」



「うおっ!

靴舐めた口でキスすんなw

殺すぞw」



「にゃぎゃん!」



「リスナーさん。

誰かこの糞猫を養ってやってー。」



「資産10億円越え、年収1億以上。

若くてチ〇ポの大きくて、浮気托卵OKの包容力彼ピ募集!」



「いるかなぁ。

そういう奴。

あ、《たぬきうどん》さんが立候補。

年収370万じゃ駄目ですか?

だってさ。」



「ニャハハ。」



「せめて答えてやれよww」



「ルナお姉様。

世話になってる御礼に真理を授けるにゃ。


カネ×チ〇ポ=破壊力だニャ―ァッ!!!」



「あっはっはw

生まれて初めてちゃんとした教師に当たったわw」



「ねえ、ルナちゃーん。

どっかにそういう男いない?」



「《よっぴー星人》さん、花火サンキュ❤

でも、おカネ使い過ぎちゃ駄目だよ♪

もっと自分の為に使ってくれると嬉しいな❤


居るのかねえ。

鉄オタは条件満たしてたの?」



「割とー。

パタヤのコンチネンタルに連れてってくれた事あるよ。

殆ど放置されてたけど。

あ、《白馬の八王子》さん。

AV買った? バカヤロー! 奈々ちゃんに1円も入らないニャww」



「あーあ、馬鹿だなあ。

カネ持チ〇ポは咥えて離しちゃ駄目って言ったの奈々だろw」



「選択肢ミスったにゃー。」



「ダーリン様は糞ホモインポ野郎なこと以外は条件満たしてるけどね。」



「あの歳でホモインポとか終わってるニャ!」



「あ、BBAが立ち上がったww」



「息子との肉体関係をドヤ顔で語り始めたニャw」



「リスナーさん、聞こえてます?

背後から聞こえるギャーギャー声が

自称ウクライナBBAのヒルダでーす。

カメラ向けたらマジでぶっ殺されるのでボイスオンリーっス。」



「大BBAさんとは出演交渉中ですニャ―♪」



「ねえ、ヒルダー。

奈々もダーリン様のチ〇ポしゃぶりたいんだってさ。

どうするー?」



「BBA様ー♪ 息子さんを下さいニャ―♪

駄目なら息子さんのカネだけオナシャス!」



「ほらなー、却下されただろ。

は?

奈々の管理、ウ↑チ↓の管轄!?

え、マジ!?

ちょ! やだよ!

えー、ちょ待てよ。」



「じゃあルナお姉様、これから宜しくニャン❤」



「るっさい、死ねww」



「じゃ、そーゆーことで。

《ボッキ貝》さん、金のバラ感謝です。

《コメントスープ》さん、招き猫プレゼントありがとニャン!」



「じゃあ、まあそういうことで。

奈々、気は紛れたかー?」



「身体で慰めて欲しいニャ―♪」



「1晩10万にまけといてやんよw」



「それ! 奈々ちゃんの今日の獲得金額ニャ―!!

ボッタクリだニャ―!!

あ、同接1500突破ありがとうございますニャ❤」



「そのカネ、元はダーリン様のカネだろww」



「バレたニャ―ww」



「じゃあね、奈々のメンタル回復したみたいなんで。

配信終わりまーす。」



「何の解決にもなってねぇニャww

リスナーの皆様に石油王がおられたら迎えに来て下さいニャ―w

性奴隷ニャンコになりますニャンニャン♪

托卵と浮気さえ認めてくれたら何でもするニャン♪」



「そんな奴隷死んでもいらねーーーww

《シクラメン》さん、シャンパンありがとですー。

《たぬき55号》さん、帽子やめろしww」



「《彼女いない歴中国4000年》さん、金のケーキありがとニャ♪

《筋子鍋》さん、クラッカー感謝ニャ❤

ご褒美キスするニャン♪

んーーー♡ chu❤chu❤」



「それではこの配信はチーママのルナルナ@貫通済と!」



「枕営業用飼い猫、奈々ちゃんで!」



「「お送りしましたーーーーーー♪」」



「「まったねーーーー❤」」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




安宅とベッドに寝転んだまま色々話した。

主に非モテコンプレックスの話。



「高校時代、同じ通学路をウチより偏差値が30くらい低い高校も使ってたんです。」



『ええ。』



「彼らモテてまして、みんな可愛い彼女を連れてたんですね。

もうねー。

必死で見ない様にしてるんですけど、嫌でも視界に入って来るんです。

もうねー。

心抉られますよ。」



『ああ、わかります。

同い年で女連れてる奴が居たら、ダメージデカいですよね。

ウチの学校、カップル多かったんで辛かったです。』



「若い頃に染み付いた非モテ根性は…

抜けませんなあ。」



『抜けないんですか?

安宅さん、今や成功者じゃないですか。』



「いやいや。

成功者っていうのは、高校時代に彼女と青春出来た奴のことですよ。

私は負け犬w」



『じゃあ、こっちは負け犬2号です!』



2人で天井を見つめたまま爆笑する。



「トイチ先生。

インスタのフォロワーかなり増えました。

特にマグロ解体の画像、あれ結構コメント付きました。

盛り過ぎですけどw」



『あれが安宅さんの素顔!』



「どんな素顔ですかw


…色々気を遣って頂いてスミマセン。」



『こちらこそ、余計な気を回して

失礼なことをしてしまってるなって

反省してます。』



「いえいえ!

自分、女性関係に本当に不器用なので

背中押されるのって、本当に助かるんです。

非モテの分際で無駄にプライド高いんですよ、私。」



『ああ、それ私にも当てはまります。

自分でも、《馬鹿だなー、俺》っていつも思ってますもん。』



「トイチ先生。

私、どんな女性を狙えばいいんですかね?」



『うーーん。

安宅さんはハーレム作っていいと思いますよ。』



「非モテなんですってw」



『でも、財力的には何人か並行して養えるでしょ?』



「うーーん。

5家庭くらいなら、同時に子供生まれても

全員大学進学させられるかも。」



『甲斐性すごいww』



「所帯じみてますけどねw」



『安宅さんは生活力あるから

《養ってやる》くらいのスタンスの方が互いのメンタル的にも上手く行くかも。

それで、その中に気の合う相手が居れば、大切にすればいいんじゃないですか?』



「先生は若いのに達観してますなーw

異世界で色々ありましたか?」



『失敗ばかりでしたけどね。』



「向こうで一体何があったんですか?」



『カネをばらまいてましたw』



「あはははwww

一貫してますねww」



『こっちでも皆に配りたいです。

だから…』



「お任せ下さい!

女をキープしてから、支援に全力を尽くします!」



その後も2人でグチグチと非モテトークを続ける。

そのうち、女の好みの話になって

《やっぱり女は胸だよな》

とか

《恩師の身体はエロくてそそる》

とかで盛り上がってるうちに、深い眠りに落ちていた。

【名前】


遠市 †まぢ闇† 厘




【職業】


東横キッズ

詐欺師

自称コンサルタント

祈り手




【称号】


GIRLS und PUNCHER




【ステータス】 (地球上にステータス閲覧手段無し)


《LV》 7

《HP》 弱い

《MP》 強い

《力》  女と小動物なら殴れる

《速度》 小走り不可

《器用》 使えない先輩

《魔力》 ?

《知性》 悪魔

《精神》 女しか殴れない屑

《幸運》 的盧


《経験》 683


本日取得 0

本日利息 45


次のレベルまでの必要経験値587


※レベル8到達まで合計1270ポイント必要

※キョンの経験値を1と断定

※イノシシの経験値を40と断定

※経験値計算は全て仮説




【スキル】


「複利」 


※日利7%

下2桁切り上げ 




【所持金】


9923万3847円




【所持品】


jet病みパーカー

エモやんシャツ

エモやんデニム

エモやんシューズ

エモやんリュック

エモやんアンダーシャツ 

寺之庄コインケース

奇跡箱          

コンサル看板 




【約束】


 古屋正興     「異世界に飛ばして欲しい。」

 飯田清麿     「結婚式へ出席して欲しい。」

〇         「同年代の友達を作って欲しい。」

          「100倍デーの開催!」

          「一般回線で異世界の話をするな。」

〇後藤響      「今度居酒屋に付き合って下さい(但しワリカン)」

          「大阪を滅ぼさないで下さい!!!」

 江本昴流     「後藤響を護って下さい。」

×弓長真姫     「二度と女性を殴らないこと!」

×         「女性を大切にして!」   

〇寺之庄煕規    「今度都内でメシでも行きましょう。」

×森芙美香     「我ら三人、生まれ(拒否)」

×中矢遼介     「ホストになったら遼介派に加入してよ。」

          「今度、焼肉でも行こうぜ!」

〇藤田勇作     「日当3万円。」

〇堀田源      「トイレコインの使い方を皆に教えておいて。」

〇山田典弘     「一緒にイケてる動画を撮ろう。」

〇          「お土産を郵送してくれ。」

 楢崎龍虎     「いつかまた、上で会おう!」

 警視庁有志一同  「オマエだけは絶対に逃さん!」

×国連人権委員会  「全ての女性が安全で健(以下略)」

〇安宅一冬     「浅草寺周辺を一緒に散策しましょう。」

 水岡一郎     「タックスヘイブンの利用・移住をしないこと。」

×平原猛人     「殺す。」

          「鹿児島旅行に一緒に行く。」

 車坂聖夜Mk-II   「世界中の皆が笑顔で暮らせる、優しい世界を築く」

 今井透      「原油価格の引き下げ。」

 荒木鉄男     「伊藤教諭の墓参りに行く。」

 鈴木翔      「配信に出演して。」 

×遠藤恭平     「ハーレム製造装置を下さい。」

          「子ども食堂を起ち上げる。」



 木下樹理奈    「一緒に住ませて」



×松村奈々     「二度と靴は舐めないにゃ♥」



〇鷹見夜色     「ウ↑チ↓を護って。」

〇         「カノジョさんに挨拶させて。」

〇         「責任をもって養ってくれるんスよね?」



×ヒルダ・コリンズ 「芋羊羹…。」

          「王国の酒…。」

          「表参道のスイーツ…。」 

×         「ポン酢で寿司を喰いに行く。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] いよいよ貴金属資源のほうに目を向けてくれるのかな?それとも仮想通貨…? [気になる点] ヒルダさん、寿司ポン酢が×ついているんですが… な、なんで? ×がつくなら全部ではなく? 回答編楽し…
[一言] そうか荒木はあっちの口座の件知らないのか ホットライン作るなら荒木が携帯用意すればいいのになー 世界を牛耳るならドルを支配 リンがドルを支配したらアメリカの経済が破綻して世界経済崩壊かw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ