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ゴッドブレス  作者: 砂。
2/7

1、序章

不定期更新していく予定です。

文体が稚拙や、語彙力皆無とか、読んでいて腹立たしいとか、その、感想お待ちしております。

どうかよろしくお願いします。

 その夜、俺は母親を刺した。

 

 母親は俺を睨んでから、自分の体内から流れる血を目で追った。


 俺は母親に感謝した。だって、痛いだろうに、叫ばず、唖然としている。


 泣き叫ばれたり、ましてや、なぜ刺されたのかを悟って、「ごめんごめん」と謝罪なんてしてきた日には、俺は、この女を……母親を、許せなかっただろう。


 でも念のため、この後、泣き喚くとも限らないから、腹を刺したナイフを抜いて、喉を掻っ切ってやった。


 あーでもちくしょう。ゲームとか、漫画みたいには上手くいかないな。


 なんかカスったみたいになって、うっすらとしたアトから血が滲んだだけだった。


 すかさずもう一回、ナイフを喉元に突き立てる。


 本当は、スパッ! と横に斬ってやるつもりだったけど、距離感が掴めなくて、そのまま首にナイフを刺しちゃったよ。


 母親は床に勢いよく突っ伏して、悶えて転がった。バタバタ、ドタドタとフローリングを鳴らすので、動かなくなるまで何度も刺した。


「しっ! 静かにしろよ。いつも俺に怒ってただろ。まったく、そんなんだからアンタの言うことなんか聞きたくないんだよ」


 母親にそう言って、フト、あることが頭をよぎった。


「あー、そっか。親父か……」


 二階で寝てる父親が起きないように、抜足、差し足、階段を上がっていく。


 ベッドの上で、いびきをかいて寝てやがる。なんとも気持ち良さそうで、思わず鼻で笑ってしまった。


「親父、これはさ、仕方ないんだ」


 寝ている父親に刃先を立てて真っ直ぐ、重力の向くまま、力を込めて振り下ろす。


 喉を狙ったつもりが、野郎が、なんだよ、ったく寝返りを打った所為で右目、あー違う、こりゃ左目かな? どっちでもいいか……、とにかく目に突き刺さった。


 そしたら、残った目がカッと見開いたので俺と目が合った。


 咄嗟にナイフを握る手に力が入る。


 ナイフは父親の頭の中にさらに食い込んでいった。


 そしたら、良かった、残った目はぐるんと回って白目を剥いたので、これ以上目を合わさずに済んだ。


 ナイフは、そのまま父親にあげちゃって、出掛ける準備をしなくちゃね。


 洗面所の鏡の前には、真っ赤……、っていうよりは、真っ黒? な自分の姿が写っていた。


 これじゃ奴らにイジられるな……。


 テツはいいとして、ジョーは人を小馬鹿にしたり、揚げ足をとったりするのに人生の楽しみを見出しているタイプだ。


 しかし、なんで俺こんなに汚れてるんだ?


 ダルイけど、シャワー浴びるか。


 シャワーを浴びてさっぱりしてから、服を着替えて、筆箱の中に隠してたタバコを二本、それぞれ耳に掛けて、バレないように、勝手口から家を出た。


 バレないように? 誰にって? そりゃ、家の奴らにさ。


 父親と母親にだよ。


 家を出て、タバコに火を点ける。


 ふーっと真白い煙を夜空にばら撒いた。


 

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