「貴方と同じ時を生きたい」
ちょうど私が仮死状態であった期間と同じ、三年後。
「シィ。リュカに会ってくるから、部屋の片付けを頼んでも良い?」
私がそう頼むと、ブラウニーは了解! と伝えるかのように、片手をあげた。
リュカが亡くなってから、私は以前暮らしていた街に戻って来ていた。
墓は家のすぐ裏手にあって、会いたくなればすぐ会いに行ける距離。そこには最愛の人の遺体が収められている。
いまだに変わらない姿のままで、私は墓の前に立った。
サワサワと風で葉が擦れ合う音を聴きながら、ゆっくり目を閉じる。
一度はリュカの使い魔になったせいだろうか。
死期が近づくにつれて、繋がったままの縁が強くなっていく。
私が彼のいる世界に、近づいている証拠だろう。
この縁を追いかけて、死者の国に行くのか来世に行くのかはわからない。
それでも、もう一度会うことはできるはず。
また、貴方と同じ時を生きたい。
ポツリと呟いた言葉は、言葉は風に溶けて消えて行った。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
評価、ご感想いただけるととても嬉しいです。
いったん死に別れたとはいえ、一応ハピエンなので大丈夫かなーとは思いますが、人によっては切なくはあるのでしょうか。レイスとリュカのその先は全く考えていませんが、何かしらの方法で再会した、と思っていただいても大丈夫です。
【追記】
ご感想いただきました、ありがとうございます!
頂いた感想は返信していきますので、よろしくお願いします。
【登場人物】
完結設定にすると新規投稿ができないって知らなかったので、一旦後書きに置いておきます。
レイス
誕生日:12月31日
身長:164cm
趣味:日記
特技:写実
好きな食べ物:ナッツ・ドライフルーツ
嫌いな食べ物:魚
名前の意味は亡霊。
前世があったことで魔女に拾われた幸運を噛み締めることができ、かなり努力をしてきたタイプ。見目は非常に美しく、若い姿で生きるという特性上、普通に暮らしたらかなり目立つ。
種族を知った師匠から信頼できるごく限られた取引先を与えられて、それに頼って地道に生きてきた。
家事は得意ではないと本人は思っているが、シィと比較してしまうだけで、別に下手ではない。
リュカ
誕生日:4月1日
身長:186cm
趣味:仕事
特技:魔法全般
好きな食べ物:ベーコン
嫌いな食べ物:携行食糧
生まれて初日、老人になって若返っていく呪いを受けた。
通常の龍人族は身体が丈夫なので千の齢を数えてもヨボヨボになることはないが、赤ん坊の筋肉のない身体で老人になったので、身動きのできない状態だった。
寝たきりで暇にならないようにとレイスが何かと気にかけてくれたが、相手が美しい女性だったので内心混乱していた。
シィ
性別:不明
身長:140cm
趣味:人の子と契約する
特技:家事全般
名前の意味は妖精。
家事妖精。姿に見合わぬ怪力を持つ。
レイスより長く生きており、時々人里に降りては誰かの世話をしているらしい。
契約時以外全く喋らないが、ボディランゲージが感情豊かなため、なんとなく会話は可能。
【龍人族】
非常に長寿な代わりに、もともと出生率が低い。ごく限られた人数で交配を続けたからか、子供が生まれにくくなっていった。
世代交代がなかなか行われないため、古い世代は残酷、獰猛だが、若い世代は比較的穏和と、足並みを揃えることが難しい。
【幽鬼族】
魔女などの専門性の高い分野でしか詳しく知る者は少ない。
実際には寿命があるのだが、永遠に姿が変わらないことから、古くは魔物の一種とされていた。
いまだに、文献では魔物としての取り扱いが多く残っている。信憑性はないのだが、不老不死の霊薬が作れるとの記載もある。
レイス以外の幽鬼族の人々はいまだに旅暮らし。




