震災
息抜きに、他者と会話することが必要不可欠。その辺りのことは、父上・芸術家で、母上・東大ご出身の前田エマちゃんがいちばんよくわかっている。
それは、先ほどツイッターで知った。ぼくは、肩書きは見ていない。
「優しいエマちゃん。ぼくは負けたんだ」
むしろ、守ってくれる王子様がほしい。エマちゃんとの会話を、小説に仕立てるほうが楽しい。
裕子ちゃんは、退院後にミニスカートで会いに来てくれた。
「ごめん。一時間遅れた」
お詫びに、ご馳走してくれた。
今は、エンシュアを飲みたい。黒糖味にきなこ味。これは、現実的な話だ。ぼくは、小説の感想を受け取ることができる。
dr.風野なら、とっくのとうにエンシュアを準備してある。お食事は、大変むつかしい。つまるところ、エマちゃんの模倣となってしまう。