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0.プロローグ

はじめまして、ご来店ありがとうございます。


扉屋≪ゾイ・ティーダー≫です。


初めにお伝えしておきます。当店、非常に味の深い内容になっています。


極上の扉をあなたに。

未知の体験を、選択をあなたに。

あの人に会いたい。亡き人に会いたい。

そう思ったことのある人間は数えることもできない程いるだろう。

思い焦がれる人、後悔を繰り返す者、泣き叫ぶ者

人類は何度この願いを想い、時間の悲痛さを体感しただろうか。

平等に、理不尽に過ぎていくそれに抗うことはで叶わず、生きていることに対する責任とも言いとれるだろう。


だが、こんな話を聞いたことがあるだろうか。

扉屋≪ゾイ・ティーダー≫という店を知っているかい?

緑苔の少しなじんだ石壁に、錆びた屋根。

お世辞にも広いとはいいがたい扉屋さ。


場所はどこにでも、どんな場所にでも。歴史上のどのタイミングにも存在し得るし、存在し得ない店。

何を言っているのかって? ---そんなこと、扉屋≪ゾイ・ティーダー≫のマスターである僕にもわからないよ。

ともかく、この店はいつもはただの扉屋さ。

修理、増築、デザイン何でもござれ!扉に関しては敵う者はいないさ!今後も毎度ごひいきに!!

おっと、話が逸れてしまったね。すまない。

この扉屋を、扉屋≪ゾイ・ティーダー≫たらしめるものがあってね。


ゾイ・ティーダー ---命の扉、ってやつさ。

聞いたこともないだろう?それもそのはず。こいつに会うには僕に出会わないと始まらない。

聞いて驚けこの扉、なんと魂と魂を結び付ける魔法の扉

会いたい人を思い続けて、その錆びれたドアノブを捻るのさ。

するとそこには、想い人!


この扉は、会いたい人が亡き人だろうとたった1度だけ再会できる優れもの

だけど、扉越しに交わすことができる言葉はたったの一言ずつだけ。


そのあと大きな決断を迫られる。

その扉をくぐるかどうかさ。

くぐらず扉閉じれば、君は想い人との永久の別れに身を任せることになる。

扉をくぐれば最後、君は想い人との暖かな再会をあちらの世界で迎える。ただし、この異世界の君の生きた痕跡、存在はすべて消えてしまうけどね。


だから歴史上、この扉をくぐった人はいないのさ。


ただし、≪ゾイ・ティーダー≫を開くにはカギが必要でね。

そのカギは、ある一定の条件を達した人間の心に人生に1度だけしか現れない。

どんな人間でもこの扉を開けるのは人生に1度きりなのさ。


僕はこのカギの秘密を探してる。


君も扉を開いてみてくれよ。

え?怖い?そうかい、そうかい。無理もない。

それじゃ、今まで扉に手をかけた人たちのお話を紡ぐとしよう。

この扉に手を掛け、どの様に歩んだのか。

僕と一緒に覗き込んでみようじゃないか。

ご愛読、ありがとうございました。

文字通り、前菜な内容でした。

こちらプロローグになりますが、本作品は基本構成1話完結型となっています。


次回以降、読み応えのある量の話が毎度登場しますが、完食いただくと当店としては味の深みがお楽しみいただけると思います。


初の作品投稿となりますが、アドバイスや好評批評をいただけると非常にモチベーションが上がり、腕立てを始めます。

ご愛読、本当にありがとうございました。この時間のお相手は私、柚原 透がお送りいたしました。


またのご来店を心より、お待ちしております。


作者 Twitter

@yuzuhara_yuki

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