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縁無の学校  作者: PEN
転ノ章
62/78

???

 

 私達は校舎の影から彼らの様子を確認していた。

 縄を巻かれた藤垣(ふじがき)の回りにいるのは5人。3年生の(いかづち)花網(はなあみ)。2年生の山城(やましろ)。1年生の琉田(りゅうた)。そして、秋川(あきかわ)校長先生。

 どうやら秋川達は、藤垣を説得して、他の刺客達の名前。つまり、私達が誰なのかを聞こうとしているようだった。

 私達、『裏政府(うらせいふ)』側の敗北条件は、誰が刺客なのか当てられる事。

 もし、彼がここで私達が誰なのか言ってしまうと、それだけでアウトだ。

 仮に彼が口を割ってしまった場合はどうしようか、そう考えている時だった。

 同じように様子を伺っていたもう1人の刺客が、肩を軽く叩いてきた。

 そして、秋川らの遠く向こうに指をさした。


「あれって、八木山(やぎやま)教頭よね?」


 彼は黙って頷いた。

 そんな彼を見て、若干私は不機嫌になる。彼は、私より優秀な遺伝子の筈なのに、コミュニケーション能力の部分だけがとても劣っている。

 そんな奴に、データ的には負けているのがとても腹立たしい。


「教頭は何をする気なのかしら?」


 どうせ言葉では返事をしない彼に言葉を投げかけた。

 やはり返事は無い。何だか独り言を話している気分になった。


(まぁ、こんな事でイライラする必要は無いか……)


 そう思い、再び彼らの会話に耳を向ける。

 ちょうど、秋川らが八木山教頭に気づいたタイミングだった。


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