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炎の錬金術師ッ!!・・・だったはずでは?  作者: みたらし
第一章 プロローグ
5/8

第五話 ダンジョン2

 

(錬成によって作動する仕掛けとか、どういう仕組みで動いているんだろ…? 水晶に書かれてあった通り、面白いコトは起きたけど……)

 改めてじっくりと水晶を見ていたロイは、そういえば本の中身を見忘れていたな、と今更ながら思い出した。ロイは水晶にはめ込んでいた本を手に取って、確認しようと水晶のくぼみから取り出した瞬間…



 ―ゴゴゴッ…!

 音を立て火の錬金術と、水の錬金術によって出現していた道は、始めから道なんてなかったかのように、跡形も無く塞がってしまい、地獄の螺旋階段へと続く道以外、他へ通じている道が存在しないドーム状の、広ーい空間へと姿を戻した。



「この本……ほんとに、作動させる為の鍵になっているんだ…」

 ロイは手元の本が巻き起す謎に感心しながら、その謎について気になったからこそわざわざ水晶から取り戻した、本の中身を改めて確認してみた。


 本に記載してあった内容は……


 名前*ロイ

 年齢*15才

 種族*#/@族


 使用可能錬金術

 ・火溶・水凍・()()()()()()()()()()


 使用可能%〆

 ¥:♬


 その他

 €&$転移者


 本にはますます謎が深まる、ロイの謎情報が書かれてあった。ロイの情報が記載されてあるページ以外、他のページは空白だけで何も書かれていない。


(…ん? 種族、のとこ……なんて? 書いてあるか……ん~…読めない。 この文字、どういう文字なんだ?

 しかも、使用可能錬金術(?)って覧のとこ、身に覚えない属性が書かれてる? 火と水だけじゃないのか?

 錬金術以外の使用可能…んー、文字が読めない何たらって、これどういうコトなんだ? サラさんに一度、詳しく聞いてみるしかないか…)

 サラに詳しく話を聞く必要が出てきたこと、火と水の錬金術の試練の、踏破の疲れからもう何もやる気が起きず、ベットでまったりと寝たいからと… ロイは、とても長い長い螺旋階段を時間が掛かりながら、足取り重く登っていった…


 降りに3時間掛かった螺旋階段は、疲れや登りということもあり倍の6時間程かけて螺旋階段を上がり、図書館へなんとかたどり着き地上へとやっと戻ってこれた。

 そのまま自室へと戻りたかったロイだが、登り切った達成感と登る動作から解放された安心感からか、気が抜けてそのまま気を失って、体勢そのままに倒れ伏しロイは眠りについた。


 ちなみに図書館内で死んだように眠っているロイを、見かけた他の生徒が騒いでもロイは眠り続けた。そんな騒然とした図書館内を、サラは「そのままにしておくように」と鶴の一声で鎮めたこともあり、ロイはそのまま放置されていた。


 数時間近くその場で寝ていたロイは、ようやく目を覚ますと辺りをキョロキョロと見渡す。

 サラはおろか誰も辺りには居らず、本に書いてある内容をサラへ聞くんだったなとようやく思い出し、サラを探し始めた。しかし図書館の中を、自力で探し廻ったがサラは図書館内には見当たらず、図書館で働く司書さんにサラの居場所を聞くと、サラは学長室にいるとのことを聞き、ロイは学長室へと向かった。



 コンコンッ…と軽くノックすると、中から「…どうぞー」とサラの返事が聞こえ、「…失礼します」とロイは断りを入れて学長室の扉を開けると、サラは椅子に腰掛けてこちらの方をジッと見ていた。


 サラはロイに対面の椅子へ座るよう促して、ロイが対面の椅子に着席するとさっそく

「ロイ君、ダンジョン…どうだった?」


「不思議なところ、でしたよ…?」

 ロイはダンジョン内の出来事を事細かく話した…



「……なるほど。 ロイ君には虹が出てたし…不思議じゃないわね」

「…虹?…ですか?」

 聞きなれない単語にロイはハテナを浮かべる。

「ええ虹よ。 その証拠にロイ君、あなたは私の目の前で火以外に、水も出せたじゃない?」

「……はい」

「とりあえずロイ君。 あなたはしばらく、ダンジョンで好きなように特訓しなさい。 あー…ダンジョンの事なら心配しないで。

 誰も入っていかないように人払いをしておくから、ロイ君の好きな時に使ってくれて構わないわ。

 あと学園の講義には出なくてもいいし、好きな時に講義を受けてもらってもいい。

 私の権限で講義免除って事になっているわ。 もともとロイ君って、異例の措置で入学させたわけだし……特待生扱いに変更したって事にして問題ないし…」

「ありがとう…ございます?」

「今日はもう夜遅いから、夜食でも食べて寮へ戻ってベットちゃんと寝なさい」

「はい、失礼します」

 ロイは一礼して学園長室を後にすると、その足でレストランへ向かう。レストランではバンバークを選んでもくもくと完食した。レストランを後に、寮にたどり着いたロイは地下の大浴場に直行して、溶岩によって強制的にかいていた汗を流し、大の字でゆったりと湯船に浸かり体を癒す。自室にたどり着いたロイは、ベッドにダイブしてそのままぐっすりと眠りについた。


 レストランでたった一食しかまだ食べていないロイだが、ロイが認める品は一体なんだと料理人は密かに緊張感が高まった。しかしロイは寝たとはいえ、疲れが抜けきっていないのでロイは何のリアクションもとれず、料理人は今回も神父様と呼ばれる謎の人物には勝てなかったかー…と落胆したとか、してないとか……

 孤児院の経済状況的に、肉類が出てくるなんてことはほぼないが。



 次の日からロイは、ダンジョンに通い詰めて特訓を開始した。


 ダンジョンでの特訓を行っている最中に、【風・木・雷・闇・光】の各属性をロイは発現させることに成功した。

【風・木・雷・闇・光】の各種の錬金術を、水晶へはめ込んだ本へ発動して新たに続いている道も発見した。


 風の錬金術によって出来た道の道中には

 風が土を巻き上げる程の猛威を奮い暴風となって吹き荒れて襲ってきたり

 不規則な軌道で見えない風がかまいたちとなって、ロイを切り刻んで命を刈り取ろうとしてきたりと、大変凶悪で恐ろしい造りのそんな道中だった。

 風の錬金術の道中で一番驚いたのは、小山ほどの大きさの岩が空中に浮かんでいて、その小山自体がまさか宝箱だったことだ。そんな宝箱の中には橙色の龍の綺麗な模様が入ったすね当てが納められていた。


 木の錬金術によって出来た道の道中には

 今までで一番といっていいほど、危険が少ないと断言が出来るほど安全だった。

 安心しきった頃に、不意に命を刈り取りに鋭く鋭利な木が襲ってくる以外、安全だった。

 宝箱の中身を手に入れることが少し特殊だったりした。なにせ、小指よりも小さい宝箱という存在に驚いた。その宝箱を木が成長していくかのように、木を成長させる錬金術によって宝箱を成長させて中身を手に入れた。どうやら中身も宝箱と一緒に成長したと思われる?

 そんなある意味問題の宝箱の中身は、緑色の龍の綺麗な模様が入った盾が納められていた。


 雷の錬金術によって出来た道の道中には

 常に落雷が頻発していて、終始気がまったく抜けないハラハラドキドキする道だ。

 あと、終始落雷の光によってピカピカしており非常に眩しかった道でもあった。落雷の光だけならまだ耐えれたロイだが、その光が床や壁といった至る所が金で出来ていてその金が反射することによって、非常に眩しかった。

 あと、常に電気を帯びた床にうっかり足を滑らせたロイが感電して頭を爆発させたりもしていた。

 そんな終始気が抜けない、雷の錬金術によって出現した道の宝箱は、これも宝箱(?)という疑問が浮かんでくる、謎な感じだった。なにせ雷が宝箱を模したかのように形作っていて、雷ゆえに常に放電していた。

 そんな宝箱には、金色の龍の綺麗な模様が入った剣が納められていた。


 闇の錬金術によって出来た道の道中には

 終始暗闇で、足元さえも見えない状況で一番集中したといえるそんな道だった。

 火や光といった闇を払う錬金術はまったく役に立たず、一番困った道でもあった。

 暗闇ゆえに、完全に慣れるまで攻撃を一番食らい続けたので、一番攻略に時間をかけていた。

 あと、地味に暗闇で見えない中毒の沼に足を踏み入れて、生死の境を彷徨ったりもしていた。

 そんな搦め手で攻略者の命を刈り取りにきていた、闇の錬金術によって出現した道にある宝箱の中身は、紫色の龍の綺麗な模様が入った兜が納められていた。


 光の錬金術によって出来た道の道中には

 床や壁、天井に至るすべてが白く輝いていて、落とし穴が仕掛けられていた場所でうっかり足を踏み外して、落とし穴の底で待ち構えている棘で危うくあの世へ旅立ちそうになった。常に白く輝いているので距離感が掴めずに危険な目にあっていた。

 落とし穴のような危険な目とまでいかないが、目の錯覚を利用した遠近法でロイは自ら設置された罠に引っかかった。そんな油断する度に、怪我を負うロイは慎重に行動するようになった。

 そんな一見安全そうに見えて、隠された凶悪な光の錬金術の宝箱は、ここでも目の錯覚を使った仕掛けでロイを苛立たせた。そんな中身は、綺麗な龍の模様が入った透明なマントが納められていた。

 透明だった為、空振りだったかと落胆しながら宝箱の中へ何気なく手をいれて、そこで透明なマントにロイは気づいた。


 ロイはダンジョンの攻略や特訓に、それから半年ほどの期間を費やした。

 ダンジョンの行き止まりにある小部屋で見つけた数々の装備品のおかげで、ロイは修練して独自に錬金術を極めた。特訓の息抜きのあいまに、学園の錬金術の講義に顔を時折だしてはそこで得た、基礎的な知識を改めてかみ砕いて独自の修練に組み込んのが期間を早めたおかげだったりした。



 ダンジョンでの特訓にもう学ぶことがないと判断したロイは、図書館の仕掛けのカギとなる本を元々置かれていた書棚に戻した。

 仕掛けが無事元の状態に戻ったことを確認したロイは、サラに用事があった為学長室へと向かった


 ―コンコンッ……

 と軽くノックしたのち、学長室の扉を開けてロイは一礼して中へ入った


「学長、ダンジョンでの訓練、大変勉強になりました」

「これからロイ君…どうする?」

「学園で世界の歴史についてなどを学ぼうかな、とは思ってます」

「そうねぇ。 確かに、錬金術以外について学ぶことも必要ね。 明日からも今までと同じように、好きな時に授業受けたらいいわ。」

「ありがとうございます。 学長には、お世話になってばかりで」

「気にしないで。 あの人の、頼み、だもの」

「ありがとうございます。それでは明日から、気になった講義にでも出ようかと思います。」

 ロイは、サラに一礼したのちに学長室をあとにした……


毎日更新がギリギリになった。。

明日からはまるっきり加筆となります。

話の大筋はかえませんので、ご安心ください。

この話も五割加筆したかな。。。

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