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魔法
古代では詩や歌が
楽人のアリオン伝説のように
奇跡を呼んだ
人は最期を迎えようとすると
自然と詩や歌を口ずさみだす
たとえば
感覚や情緒、理性
五臓六腑の感情の
最後にある黄金の群れが
詩や歌なのかも知れない
人は魂の秘宝に触れようとして
最後に
その魔法を唱えようとする
ならば
わたしは
一日が一生涯であるとし
毎日のように
魔法を磨き
魔法を唱えよう
いつか
胸の湖水の深淵から深淵にある
愛の魔法を唱えようではないか
そうして
生と死を越えた
永遠の国の人間として
この地上を巡り
永遠の種々をふりまいて
この地上を楽園にしようじゃないか




