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変身したい日常

作者: ねこねこ帝国

第1話

ミ「今日のイベント、楽しかったですよね」

ル「非日常な生き方にどうして

こんなに憧れるんだろう」

ミ「毎日決まりきった仕事をする中で、

どうにもならないロマンとか憧れに

追いつきたくて、コスプレするのかもしれませんね」

ル「本当、仕事って退屈だもんね。

この間なんかクレーム尽きまくるし

マジ最悪だった」

ミ「ルリ先輩の飼っているネコちゃん、かわいすぎて

どうしたらいいかわからなくなります」

ル「ちょうど失恋してから飼い出したんだけど、

今ではあの子の顔を見るために家に帰ってるような

ものだなあ」

ミ「いいなぁ、私も犬かネコを飼ってみようかな」

ル「コスプレもペットも今までにない

非日常な日々を見せてくれるから、

ハマるのかもね」

ミ「退屈な時間を忘れたいから

手間暇かけて変身するのかも」

ル「憧れのヒロインになりたいから、

衣装代やカツラ代を物ともせず、

大枚はたいて、買ってしまうな」

ミ「おかげで、いつも金欠気味です」

ル「でも多くの人が写真に撮ってくれるの

うれしくなるよね」

ミ「そうっすね。物語の主人公になれたような

喜びを感じます」


第2話

カ「社会人って大変そうですよね」

ミ「まあ、確かにかったるい時がありすぎるけど」

カ「これからうまく大人になれるか不安です」

ミ「誰でもそうだよ」

カ「チワワを一匹飼ってるんですけど、

うまく面倒見切れるかわからなくて」

ミ「どうしてそう思うの?」

カ「大学忙しくて、いっつもさみしそうに

してるの見てると、私なんかでよかったのか

不安になるんです」

ミ「でもあなたはその子といたいんでしょ」

カ「はい」

ミ「ならいいじゃん。カナコちゃん、もっと

自信を持っていいよ」

カ「ミカさんに話聴いてもらって安心できました」

ミ「そうだ。これから秋葉原にあるコスプレ専門店に

立ち寄ってみない?」

カ「いいですよ。行きましょう」


第3話

ミ「いっつも変身して日常を暮らしてたい」

ル「人が何かを作ったり、演じてみたりするのは

違う世界とか作りたいからなのかもね」

カ「そういえば、コスプレすることによって、

前よりも自分を好きになることができたかもしれないです」

ミ「その服似合ってるねって、ギャラリーの何気ない一言が

うれしかったりしますよね」

ル「うんうん」

カ「最初はうまく行くか不安でしたけど、

あたたかく自分をほめてくれるのが

心底ありがたかったです」

ミ「日常を変えたくて、いろいろする中で

普段の自分とは違う姿を作り上げたいから

コスプレするのかも」

ル「そうだよね」

カ「まだ初心者だった私にテトリアシトリ、

教えてくれてありがとうございました」

ル「どう?あなたの日常、刺激的に変わった?」

カ「はい!」


最終話

ミ「何で動物ってかわいいんですかね?」

ル「ふしぎだよねー」

ミ「萌えーな世界ではよく犬耳や猫耳、

バニーガールとかなコスしてたりするじゃないですか」

ル「私、バニーなカッコする勇気ないな」

ミ「けっこう恥ずかしいですよね」

ル「ウサギは好きなんだけどね」

ミ「捨て犬や捨てネコをどうにもできない自分が

悲しかったりします」

ル「まあ、しょうがないと思うよ。

全部を救える魔法があればいいのにね」

ミ「でもでも、色んな動物がいること自体が

面白いと思うときがあるんですよね」

ル「ふうん」

ミ「人間もいい方向に進化していけたらなって思います。

とってもかっこいいヒーローのように」

ル「変われるはずだよ。今は色々と世知辛い世の中だけどさ」

ミ「可能性に賭けたいですよね」

ル「きっと楽しいことが待ってるって、コスプレや

祝い事をするときに持つ感情をいっつも

持てたらどんなに幸せだろう」

ミ「幸せってなかなか手に入らない衣装みたいな

ものなのかもしれないですね」

ル「でもだからこそ手に入れたいよね」

ミ「ええ!」

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