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魔術以外は面倒な彼女  作者: 蘇芳
番外編
20/21

子供が密かに暴走中・2


夜の力で健やかな眠りに導き、星々の力で瞬く夢を紡ぐ、満月の力で輝き世界を渡る。




どうも、シャララティアンダ・陽奈・アロバートです。

やって来ました、い せ か い !


何か周り見渡す限り大きい石で作った建物だらけで人もごちゃごちゃしていっぱい。


私は精神体なので異世界人からは見られないから自由気ままにブラブラしていた。



何か物凄く視線を感じるので振り返ると子供がいた。

私が振り向いたのに驚きつつも訪ねてきた。


「アナタは妖精ですか?」


今度は私が驚いた。

異世界人には見えないと思ってたし、まぁそれは憶測でしかないからなぁとも悩ましい。

黒髪黒目の女の子?

何か雰囲気が王妃様に似てるー!


「妖精じゃないよ!何で見えるの?」

「知らないわよ…何かふわふわ浮いてるしキラキラしてるから…」


しどろもどろする女の子。

どうしたら良いのかな?

少し面白い状況だからお喋りしちゃお。


「あたし、ララ。あなたは?」

「サイだよ…」

「宜しくね、サイ!」


どうやらサイにしか見えていないようで、一緒にいた幼馴染みは見えなかったから1人で追いかけてきたらしい。

あたしが異世界人であるのを話したら訝しげな顔をしてたけど信じてくれたみたいで良い子!




何日かサイの生活を見て過ごし、後は気ままに異世界をブラブラした。

あたしの世界に無いモノがいっぱいあって楽しくて帰るという行為を完全に忘れていた。


時おり

『陽奈。』

『早く目覚めて。』

等とナハトの声や家族の呼ぶ声が聞こえたが色々なモノを見るのが忙しくて深く考えていなかった。



ある日、サイを訪ねたら机に向かい手紙みたいのを書いていた。


「何を書いてるの?」

「うわっ、ララ!?」


突如現れたあたしに驚いていたが書いていたモノを教えてくれた。


「学校の宿題だよ。20年後の自分に手紙を書いて、未来ポストに出しに行くの。」

「ぽすとって何かわからないけど凄く面白そう!あたしの事も書いて書いて!」

「えー…未来の自分に今の不思議体験書くの?何か未来の自分にイタイ子って思われちゃう!」

「サイひどーい!」


あたしの突拍子もないお願い事を書いてくれる気があるが未来の自分に疑われるって何か変な感じね。

良い事思いついた!


「これ手紙に入れて!」


あたしは掌より少し大きい白い紙を出し、ちょいちょいっと術をかけてサイに渡す。


「なにこれ?」

「これは写し絵の紙ってやつ。あたしが術かけて今は白いけど20年後には見れるから!」

「うそー?ララすごい!」


サイが本当かどうか疑ってるけど面白がってくれてる。

くふふっと笑ってたら頭に衝撃が走る。


『早く帰って来てよ、ヒナ…俺はとても心配だよ。』


あれ?

ナハト泣いてるの?

そういや帰るの忘れてた。

随分とこの異世界にいたよね、気付くと術力の限界越えてて頭痛がしてきて。


一生懸命手紙の続きを書き始めたサイを見て静かに笑い。


「バイバイ、サイ。」


独り言のように別れを告げてあたしは目を瞑る。

どんどんと意識が本体へと近付いていくと何をしても起きないし何日間も眠ったままのあたしを家族や幼馴染みが物凄く心配してくれてるのがわかった。


精神体が本体に戻り目覚めると、家族に心配され凄く怒られた。

あの面倒くさがりのママにあれだけ怒られて怖かったけど愛されてるなーなんて思ったりした。


幼馴染みやその親達にも心配したと言われ、あたしは反省したのだった。

特にナハザラート・エンゼティヴ、ナハトには凄い言われようだった。


「おかえり、ヒナ。俺達はすごくすごーく心配した。ヒナのしたのは禁術だよ、もうしちゃダメだから!」


いつにないナハトの剣幕にあたしはたじたじで頷いた。

そんな状態なあたしを見てナハト更に続けて言う。


「もう、こんな無茶苦茶な事しないように俺がずっと一緒にいてヒナの事見てるから!」


これも先ほどの続きで頷いた。

なんか、これ考えたら求婚みたいって思ったり思わなかったり。



こうして、あたしの異世界体験は幕を閉じたのだった。

誰かと誰かを繋ぐ物語。


あの子達が神隠しにあって10年が過ぎた。

あの子は帰ってこない…。

私達の大切な大切な子。


ある日、子供のあの子から手紙が届く。

それはあの子が小学校の時に書いた宿題の手紙だった。

封を開けてみるとあの子が書いた手紙と1枚の写真?


そこには少し歳をとったあの子達を中心にした家族写真のようなものでとても幸せそうだった。

ただ、服装は不思議で私達の着ているものと全然違うように見える。


あの子の両親にも教えてあげないと。


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