子供が密かに暴走中
母譲りの深い夜色の髪を下の方でピンクのリボンを結ぶのがトレードマークってのは今も昔も変わらない。
そして自慢の父譲りの碧色の瞳。
シャララティアンダ・陽奈・アロバートはちょっと魔術に興味を持ちすぎただけの極々普通の女の子。
だと本人は思ってる。
周りはそうは思っていないのが残念。
事の始まりは私が7歳の時。
とある実験が成功し、絵のようなモノを持ち私は走っていた。
「セセーン!せーこーしたよっ!」
そう、セセンに1番に報告するの。
セセンは母の弟子なので生まれた時から良く構ってくれる。
波長が合ったようで、とても仲良しだ。
「すっごいねー!」
と頭を撫でながら誉めてくれるセセンに私はとても満足だ。
「どれの?」
「えーーー!」
流石セセンだ、理解してないのに誉めてくれるナイス天然!
ただ私が大声を出したのでセセンの最近生まれた末娘のヤハトウェルトゥール、ウェルちゃんが泣き出してしまった。
「セセン、ごめんなさい。ウェルちゃんもごめんね。」
「だいじょーぶ!ほら、ウェル良い子だね。よしよし。」
セセンがウェルちゃんを抱っこしてあやすのを見てたら私もママに会いたくなって来た!
セセンとウェルちゃんに別れを言いママの元に走る。
ー私もママに誉めてもらって
パシンっと頬を叩かれた。
叩かれて呆然としてるとママに抱きしめられた。
「世界の理を曲げては駄目よ。スパメトールは異世界への関与を許可してないわ。」
そして頬を撫でられた。
「叩いてご免なさい。痛かったよね?」
今、思えばママの声は震えていて泣きそうだった。
が当時の私は気付くはずもない。
その後、パパの膝に座り頬を膨らませていたので。
「ママだってパパよんだのにー!」
パパがにっこりと寂しそうに笑って説明してくれた。
「俺は陽奈に危ない事あんまりしてほしくないな。ママはね、召喚を後悔してる。少なくとも幸せだけではないから。わかる?」
最終的に頭を撫でられ不満だっけど頷いた。
が私は自分が手にしているモノへの興味が尽きなかった。
物理的でなくて精神体でならばれないもんね。
研究大好きっ!
繰り返し繰り返し、こっそりと実験をした。この前は精神体でモノが触れる様にしたから色々な事が出来る。
そして、それに異世界への通行扉の術を組み合わせる。
私の中で物事はバンバン進み順調で知らず知らずのうちに「くふふっ」と笑っていた。
そして私は16歳になった。
今日は今までの内密に研究してきた事の全てを組み合わせて術を行う。
ーさぁ、異世界へ行ってきまーす!




