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玄関先で


「私と結婚して。」


ドアを開くとキキュリテアンダの突然の求婚をされた夏樹は驚きを隠せない。

何が起きたのだろう?

夏樹は思考を巡らせる。

この前からキキュリテアンダは研究モードから恋愛モードそして迷走モードになっていたと思っていた。

迷走モードから脱け出したのは良い事だが結論が飛躍しすぎてないだろうか?と夏樹は悩む。


「私じゃ相応しくない?巫女様が良い?」


狼狽している夏樹にキキュリテアンダは不安そうに聞く。

何故、幼馴染みの名が出てくるか夏樹にはわからないが混乱している。


「俺はリテアさんが良いです!彩香は家族みたいな存在ですよ。突然どうしたんですか?」


自分が良いと言われたキキュリテアンダは花の様に笑う。

そんなキキュリテアンダを見て夏樹は顔を赤くする。


「ナツキが帰る方法が未だ見つからない。嫌な事を言えば一生こちらにいるかもしれない。それなら私と幸せになって欲しいの。」

「リテアさん…」

「私にここまで言わせるのって凄いのよ。」


少し頬を赤らめながら堂々と言うキキュリテアンダを優しく見る夏樹。

これまで生活してきたりトゥイティリアンやセテセンバニャーニ達に話を聞くとキキュリテアンダは極度の面倒くさがりで魔術にしか興味が無い。

そのキキュリテアンダが夏樹に求婚したのだ。


正直に言えば夏樹が嬉しいが段階を飛ばし過ぎかとも思うがキキュリテアンダの気持ちの大きさや決意を感じる。



「俺もリテアさんが好きです。」


夏樹は誰もが魅了されそうなくらいうっとりとした笑顔をキキュリテアンダに向ける。

ただ次に少し険しい表情になる。


「ただ俺は異界人でスパメトールには何もありません。むしろ彩香に付いてきてしまった面倒な存在とも思ってます。こんな俺でも良いですか?」

「ナツキが良いの。ナツキが好き。私をこんな気持ちにするの貴方だけよ。」


キキュリテアンダの魔術以外の情熱的な姿を見てときめく夏樹。

どちらからともなく2人はキスをした。






思わず玄関先でキスしてしまったがドアを閉めておいて良かったと思う夏樹だった。

ぎゅっと抱きしめられたキキュリテアンダはそんな些細な問題に気付く事はなかった。



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