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苦情
恵一は、ヘトヘトになりながらパトカーの停車していた元の位置に戻った。
パトカーの横では、浜田が他の住民対応をしていた。
「なんで渋滞を解消しないんだ!」
「今確認中で、、」
浜田は恵一には威勢がいいが、市民対応になると弱腰になる。
だからいつも対応を全て恵一に任せるのだ。
「渋滞は解消しません。前で自衛隊が道路を封鎖しているんです。」
「なに!?」
恵一の説明に男は更に声を荒げる。
「なんで封鎖してるんだ!えぇ!?それであんたは黙って帰ってきたのか!なんの役にも立たない税金泥棒め!」
「苦情は自衛隊に言って下さい。この先2キロほどのところにいますので。」
こうゆうクレーマー気質の奴には冷静に正論をぶつけるのが一番だ。
冷静に淡々と。
クレーマーは、相手が萎縮すればするほど自分が上だと錯覚し、次々と要求をエスカレートさせる。
浜田の対応を続けて入ればやがて『自衛隊の封鎖を辞めさせろ、警察でうちの車を動かせ』などと無理な要求をしてきただろう。
クレーマー男の隣にいた中年の女性、奥さんであろう女性は
「もう行こう。この人達じゃ話にならないから。」
そう言い男の腕をつかんで渋滞した車の間を抜け先頭の方へ去っていった。




