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出動

恵一はさっき降りたパトカーにまた乗り込む。


今度は助手席だ。


運転手はと言うと、浜田部長だ。


交通整理のペアとして指定されていたためしょうがなく受け入れたが、恵一にとっては堪え難い苦痛な時間になる。


浜田部長は、恵一の直属の上司である。


上司であることをいいことに浜田は、今まで仕事を全て恵一に押し付けて来た。


取り締まりに出れば、声掛け・切符作成・交付全て恵一がやり、浜田がしていることと言えばパトカーを運転することくらいだ。


そのくせ「疲れたなぁ~」などと言って定時で帰るため本当に虫酸が走る。


そんな男とペアとなってしまった今、諦めて助手席に座るしかなかった。


北澤の時とは大違いで車内では無言が続いた。


恵一は、隣に居る男がこの世で一番と言っていいほど嫌っていたため会話などするつもりも毛頭なかった。


しばらくパトカーを走らせたところで、浜田はパトカーを停めた。


「おい、渋滞で動けないからお前先に降りて向え。」


「はい。」


言いたいことはたくさんあった。


だが今言ったところで渋滞が解消するわけでもない。


恵一は、パトカーを降りて渋滞している車をすり抜け前へと進んだ。

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