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装備

北星署の地下には重い扉の向こう側に署員全員の拳銃が保管されている。


すべて番号で管理され、弾一つなくならないよう特殊なケースに入れて保管される。


恵一は、厳重な保管庫に入り、自分の貸与されている拳銃を受け取る。


『S&W SAKURA M360J』


短い銃身に黒く鈍い光沢、手にくるずっしりとした重み。


警察官として拳銃を貸与されたときに、言われたことを思い出した。


『この拳銃は、道民の命、財産を守る武器である。その武器を貸与されているという責任を忘れてはいけない。』


銃の『重み』と責任感の『重み』と洒落がかった名言である。


拳銃のシリンダーに弾が入ってないことを確認したのち実弾を5発装填した。


シリンダーをはめ込み、カチッという音がなる。


号令に合わせ拳銃を腰に巻いたベルトのホルスターに納める。


これで恵一は、普通の暮らしをしていれば手に入れる事が極めて困難な『人を殺傷できる力』を合法的に得ることが出来たのである。


次に鉄板入りの耐刃ベストを頭から被り、腕を通す。


調節バンドをギチギチまで締め、隙間がないことを確認した。


警察官の中には耐刃ベストの調節バンドをゆるゆるの状態で締めて、ダボッとしているやつがいるがそうゆうやつは大した警察官ではないと覚えておいてほしい。


いつその隙間に手を掛けられて引っ張られるか、その隙間から刃物で刺されたらどうするのか。


自身の危機管理能力が欠如しているような警察官が市民の安全を守ることなど出来ない。


恵一は新卒の頃に喧嘩の現場に多く行かされたため危機管理能力だけは身についているのだった。



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