ぷいきゅあになりたい
「うちはとってもちっさくて
おじいちゃんとはな
ふたりだけのどうじょうです
まいにちはしったり
くみてしたりするのも
いつもふたりだけです
たまにどうじょーやぶりだー♪って
どっかのおっちゃんがあそびきますが
おじいちゃんにぼっこぼこにされて
はんなきになりながら
はしってにげていきます
はなも
はやくぷいきゅあになって
あんなおっちゃんたち
ぼっこぼこにしたいな☆」
ここは吉野の渓谷の小さな川の上流付近
10坪たらずのちいさな木組みの小屋
炊事場と布団以外
ほぼ生活用品も見受けられない
極限シンプルな空間
師である皆川重慶はここに住み
弟子であるはなは
幼稚園がおわると毎日
母に送り迎えしてもらい
ここへ通う
小さなカバンにはハンカチとティッシュとおやつ
それと動物の森(3DS)
「じいちゃ♪」
「じいちゃやないわ
お師さまとよべって、ゆったやろ」
重慶、北斗の拳超好き
「じゃ、おしさま」
「『じゃ』は、いらん」
「おしさま~~」
「どうした?」
「おしっこ~」
「はよゆわんか!!!!」
こんなかんじの師弟だが修行はガチである
筋力をあげてはこまめに柔軟でほぐし
瞬発力に変換していく過程
目で追う能力を極限まできわめ
脳内で処理するプロセスをふたつとばしにし
反応速度をゼロにまでかえてゆく過程
同じ型を1000回ずつ繰り返し5分から4分。
4分から3分。
最終1秒まで短縮しながらすりこんでいく過程
パターン化した場面場面の状況に即した答えを
瞬間的に見つけだすことで
脳は劇的に進化をとげる
壁さえとりはらえば人は簡単に野生を越える
師、重慶の持論である




