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チーズケーキの贈り物  作者: ノネコにゃおすけ
5/5

学校②

遅くなりました。また新キャラ増えて、意外と大変。まだ設定が曖昧なところがありますが、後々なんとかします

教室を後にした俺は、一人屋上へ向かう。

屋上はもともと人が来ない場所で、バイトで時間がない俺は、そこで娯楽の時間を過ごすこともある。だが、今回は娯楽のためではない。俺は屋上に来ると、スマホを取り出し、ある人の電話番号にかけた。


(今の時間は、ちょうど昼ごはんを食べている頃だろうから、出てくれるはずだ。)


数回コールがなると、すぐに相手から声が聞こえた。


『もしもし?なんだこんな時間に。てか、学校だろ?』


「どうも真也さん。今はちょっと話しておきたいことがありまして。」


彼は、鈴原真也。警察官で、昔にあることがきっかけで知り合いになった。休憩でありながら、こんな風に時間を割いてくれるとても優しい人だ。


『ごめんな。実は、今行方不明の調査をしていてな。』


「行方不明?詳しく教えてくれませんか?」


『特に秘密じゃないし、少しはいいかな?

実は、この街の有名な金持ちの家の子が

昨日からいなくなったんだ。』


(昨日...か。いや、まてよ?もしかしたら。)


「その夫婦の苗字って、雨空ですか?」


すると、真也さんは意外ように言った。


『なんだ知ってたのか?』


(少しは、こっちに協力させられるかもしれないな)


そう思い、俺は正直に答えていく。


「実は、俺もそれに関わってくる要件です。」


『なんだって!?』


流石に、これには真也さんも驚いていた。


『できれば詳しいことを教えてくれないか?』


先ほどと違い、真也さんは真面目なトーンで話してきた。


「わかりました。ですが、ちょっと複雑な問題かもしれません。」


『複雑?』


そして、俺は昨日あったことを説明する。


「実は昨日、そちらの行方不明者と思われる

雨空葵という中学生を保護しました。」


『まじか!?でも、なぜすぐに警察にこなかった。』


「はじめはそれも考えました。ですが、昨日は雪が降る中、一人薄着で外に居たので、暖を取ることを優先しました。しかし、その時の彼女は、怯えていたんです。まるで人自体が怖いみたいに。」


『人が怖い?知らない人だからじゃないのか?』


「あの時の怯え方はそんな優しいものじゃなかった。まるで、命の危険から逃げるような。」


そこまで聞くと流石に謎に思ったのか、真也さんは難しそうに言った。


『なんだ?じゃあ、わざと行方不明になったってことか?』


「はい、それに、警察にこなかった理由がまだあって、家に返されるからです。」


『たしかに、逃げてきたのにまた返されるのは意味ないからな。それで、逃げた理由は?』


「...虐待。だと思います。」


その答えに、少しの沈黙が生まれる。

しかし、真也さんの方からさらに質問を飛ばしてきた。


「そこまでいうのは、何か証拠があるのか?」


「あります。体に複数の傷を確認しました。」


そこから、俺はある一つの提案をする。


「なので、彼女のことはしばらくこちらで保護させてもらえませんか?さらに、彼女のケアの方もさせていただければ。」


この提案に、真也さんは黙って考えていた。

そして、決断したのか、こう言った。


『とりあえず、今はそこに保護してもらって構わない。ケアも、そっちでやってほしい。だがな、状況が動く時には、引き渡してもらう。いいな?』


「了解です。また、詳しいことは後日わかったらお願いします。」


『おう、じゃあな。こっちも、上に話をつけてくる。』


そこまで言うと、俺は通話を切った。


(さて、とりあえず協力は取り付けた。これからはあっちが動くまでは葵の方に専念しよう。)


これからの方針を決めたところで、俺は教室に戻っていった。

教室に戻ると、華凛と湊がもう半分ぐらいご飯を食べていた。


「おう、遅かったな。そろそろ食べ終わるぞ?」


「まじかよ。待ってろ、急いで追いつくからな!」


華凛からの弁当箱をあけ、いただきます!と言うと、勢いよく食べていく。


「そんな急がなくても別にいいのに。それよりも、何しにいったの?」


そう華凛が心配そうにして言う。


「華凛。さっきも奏が言ってただろ?それについてはあまり触れられたくないようだから、やめとこうぜ」


湊は、俺の問題のことを触れないようにしようと言ってくれた。正直言ってその気遣いは本当にありがたい。しかし、華凛はさらに心配そうにする。


「だって、もし危ないことだったらどうするの?前みたいななったらどうするの?」


「大丈夫だろ。あの時とはもう違うし、自分の限界もわかる。だからそこまで心配しなくてもいいさ。な?」


「...わかった」


湊の説得に、しぶしぶ了承する華凛。

湊は、何も言わずとも俺に協力してくれるところがもう最強。やだいい男。もらいちゃいたいぐらい。

そこから、湊が場の雰囲気を楽しくしてくれて、また何気ない楽しい雰囲気で時間を過ごした。


わかりにくいところなどあれば、コメントなどしていただけるとありがたいです。

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