謎の宿屋
全然、関係ないけど最近引っ越しました。
たどり着いたその宿屋はオンボロだった。今にも崩れそうでこんなところに人が泊まれるとは到底思えなかった。
「大丈夫よ。ここは見た目だけだから。」
「え?」
ユエルが扉を開けると、そこは体育館ぐらいの広さで外からは想像がつかなかったのだ。
「これは、一体・・・」
「これは、スペースの魔法じゃ」
突如、目の前に体つきががっしりした老人が現れ、説明をしてきた。
「スペース?」
「そうじゃ、この魔法は上級魔法の一つ、空間魔法なんじゃ。使える者は限られておってなー、儂らしか使えておらんわい。・・・それにしても、最近の魔導師は・・・」
「ちょっと、Dさん!そのへんでやめて下さい!」
「ほっほっほ!すまんのう、年寄りは喋ることが長くなるからのう!・・・・・・で、お主は誰じゃ?」
「あっ私はナノラです、それと家族のクロムです」
「キュッ!」
「ほう、よろしくの。・・・うむ?お主不思議な力を宿しておるのか?」
「えっ?私ですか?」
「うむ、そうじゃ。まるで神の力のような・・・それにそのスライムも以前どこかで見た気が?」
「そんなことより、Dさん!私たち、ガンドさんからここに泊まれって言われてきたんですけど。」
「ふむ?そうか、ガンドの坊主から言われてきたんじゃな。あいわかった、部屋は空いておるから好きに選びなさい」
「あの、私も今日泊まっていっていいですか?」
「うむ、構わんぞ」
「ありがとうございます!」
「おっと、そうじゃ。儂の名はディロイトじゃ。ディロイト・オルケーノ。人からはDと呼ばれておる。何かあったら呼ぶんじゃぞ!」
そして、二人と一匹はそれぞれ空いている席を選び、泊まった。
翌日。
「う~ん、ん?何だ?私以外に誰かいるのか?」
「うーん、何?」
すると、二人は目を覚まし、至近距離にいたことにベッドの中で気づく。
「うわーっ!!」「キャー!!」
突然目の前に居たのがビックリして起きあがる。
「・・・・・・?」
そして、一緒に寝ていたクロムがゆっくり起きる。
「え!?何でここにいるの!?」
「いや、私のセリフよ!?なんで私の部屋にいるの!?」
「いや、ここは私の部屋だけど!?」
「キュウウ~・・・」
あくびするクロム。
「え?」
キョロキョロと周りを見るユエル。
「あ、アハハハ・・・ホントだ・・・ゴメンナサイ・・・」
「?」
「ごめんなさい、私昔からこういうことあって、だからお願い、・・・嫌いにならないで・・・」
「大丈夫」
「え?」
「嫌いにならないから安心して」
「あ、ありがとう・・・」
彼女の過去に一体、何があったのか?
それは、今は聞かないでおいたナノラであった。