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第五話

 

 俺は冒険者になった。ランクはDランクだ。

 とりあえず、クエストをどんどん受けて成功させてランクを上げよう。

 身体能力強化の魔法が実践でどれだけ通用するのかも早く見たいな。


 というわけで、クエストボードに貼ってあるDランクの依頼についてざっと見る。

 えーと、ゴブリンの討伐、薬草の採取、スライムの討伐、コボルトの討伐……。やっぱりそんなに難しそうなのはないな。

 とりあえず、スライム5匹の討伐でも受けてみるか。報酬は8000ティア。

 ティアはこのアルティア王国のお金の単位だ。物価の目安を言うと、大体定食が一食800ティアから1000ティア程度で、宿はランクによって値段がだいぶ違うが、俺が泊まっている所は格安なので一泊3000ティアである。割と日本円と物価は近い感じだ。

 受けるクエストが決まったので、受付にクエストの依頼書を持っていく。


「スライム討伐のクエストですね。分かりました。お気をつけて下さい」


「はい」


 まあ、スライム相手にそんなに気を付けることもないだろうけど。




 早速街の外に出て、スライムが生息しているあたりに来た。

 スライムいないかなー。おっ! 早速一匹発見!

 よーし、じゃあ身体能力強化の魔法をかけてみよう。スライム相手だし最高効果の5割程度の強さでいいかな。

 魔法をかけた途端、体中に一気に力が漲ってきた。おお、やっぱり凄いな!

 

「よし、喰らえ!」


 スライムに向けて全力で拳を振るった。すると……。


 ボンッ!!


 拳が当たる前にスライムが弾け飛んだ。


「はっ?」


 いったい何が起こったんだ。俺の攻撃は明らかに当たっていなかったのに。

 よく分からなかったので、もう一回スライムに向けて拳を振るう。


 ボンッ!!


 やっぱりまた拳が当たる前に弾け飛んだ。今度は何が起きているのか分かった。

 どうやら、拳圧だけでスライムが消し飛んでいるようだ。

 まじか。オーバーキルすぎないか?


 なんだかあまりにもオーバーキルでスライムが可哀そうだったので、効果を1割まで落としたがそれでも指先で軽くつつくだけでスライムは爆発四散した。


 しょうがないので、魔法を使わずに普通に殴ってスライムを倒した。それでも、すごく弱かった。あれ? 俺って魔法使いだよね? トレーニング中に軽くこの世界の武術もかじったので、普通に強くなっていた。

 いやいや俺は魔法使いだ。魔法使いです。本当に!

 なんか魔法使いって何だか分からなくなってきた。


 それはさておき、身体能力強化の魔法は俺と相性が良すぎるせいか強すぎるので、これからは制御もよく練習しないとダメだということが分かった。

 


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