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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
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二千五百七十七 沙奈子編 「内輪だけの話」

『言いたいことがあるんだったらネットじゃなくて私がしてるみたいにお父さんやお母さんやお姉ちゃんや千早たちと話してるみたいにすればいいのにって思う……』


沙奈子がもし、ネットでそんなことを発信したら、


『家族だからこそ言えないこともあるだろ!』


『それができたら苦労しない!』


『世の中には仲良し家族ばっかりがいるわけじゃない!』


みたいな『批判』が集まるだろうな。


『お前に何が分かる!』


的な言葉の大合唱になる気がする。だけど、


『自分が置かれてる詳しい状況は他人には分からない』


と考えるんだったら、


『自分が批判してる相手の詳しい状況も自分には分からない』


って分かるような気がするんだけど、それについては目を瞑るんだね。なのに『正当な批判だ』とか言うんだね。相手の詳しい状況も分からないのに一方的に責めるようなのが『正当な批判』なんだったら、死人に鞭打つようなことをする人や家族を亡くした人の心を踏みにじるようなことをする人はそれこそ『批判されて当然』のはずなんじゃないのかな。それって『批判されるような行い』なんじゃないのかな。


だけど、『正当な批判だ』とか言って自分が気に入らないというだけの相手を一方的に責めるような人は、そういうのさえ考えようとしないんだろうな。


僕は、自分の子供たちにそんなことをさせたいとは思わないし、『じゃあそんなことをさせないためにはどうすればいいのか?』というのを考えなきゃいけないと思ってる。そして、


『自分の親がそうしてくれなかったからこんなことをせずにいられないんだ』


みたいなことを言うのならそれは『親の所為にしてる』し、そうやって、


『自分以外の誰かの所為で自分はこうなった』


と言うのなら、自分以外の誰かが『〇〇の所為でこうなった』と嘆くことを否定するなんてできないと思うんだけどな。


それでも人間って『ついつい』というのはあるから、その『ついつい』が世間に向けて発信されてしまわないように、本当に『内輪だけの話』で済むように、受け止めたいんだよ。


親として。


「こうやって家の中で自分の思ったことを話せてたら、わざわざ外に発信する必要もないし、そんな暇もなくなるよね。世の中にはいろんな価値観を持った人がいるんだから、いろんな人の目に触れるように発信したら自分とは違う価値観を持った人の目に留まって批判されることになっても何も不思議じゃないんだから無理に発信する必要もないんだし、しなくていいよね」



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