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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
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二千四百 SANA編 「何が起こるか分からない」

一月二十二日。日曜日。晴れ。




注文していた『ポータブルトイレ』と『簡易の個室』が届いた。それをさっそく、三階に運び入れて、階段脇の床にレジャーシートを敷き、一緒に注文してあったペット用のトイレシートも敷いて、そこにまずポータブルトイレを置く。


ポータプルトイレの方は、白いプラスチック製で、見た目には普通の洋式トイレみたいな形をしてるけど、中にバケツがセットされててそこに用を足して使うものだ。介護にも使われるし、災害の時なんかにも仮設のトイレとして使われることもあるって。だから介護のシミュレーションとしてだけでなく、災害時にこういうタイプの仮設トイレを使う時のシミュレーションにもなるのかな。


何か一つに目的を絞るんじゃなくて、いろんな意味を持たせてもいいと思うんだよ。何が起こるか分からない世の中だし。


そうしてまずはポータブルトイレを設置。続いて『簡易の個室』の設置に取り掛かる。こちらは組み立て式だからちょっと時間が掛かる。でも、説明書を見ながら進めれば三十分と掛からずに用意できてしまった。


それは、白いシャワーカーテンに覆われた、『仮設の更衣室』にも使えそうなものだった。カーテンみたいな目隠しだけじゃ不安だったら、さらに段ボールとかで覆えばそれこそもっとしっかりした『個室』になりそうだ。『仮説のトイレの個室』として使わなくても、他の使い道もありそうに感じた。そう言えば商品説明のページには、


『テレワーク用のスペースに』


なんていうフレーズがあったな。そもそもはそういう想定で作られた商品なんだろう。それ以外にも、


『一人になりたい時に』


『仮設の更衣室に』


『仮設トイレに』


と紹介されてた。中は半畳ほどの広さがあって、それこそ『トイレの個室』って感じは確かにする。ポータブルトイレに座ってみても、圧迫感はない。ただ、シャワーカーテンみたいなナイロン製の幕で覆われてるだけだと、そこが『何か頼りないかな』とは感じた。だからやっぱり、段ボール辺りで覆って、LEDのランタンでも中に吊るしておけばいいかもしれない。照明については元々上の部分が開いてるから部屋の灯が入ってくるようにはなってるけどね。


こうして設置が終わると今度は、ポータブルトイレのバケツにビニール袋を二重にかぶせて、さらにそこに、『排泄物凝固剤』を投入。すると、


「パパちゃん、終わった?」


玲那が階段を上ってきて顔を出す。


「うん、まあこれでいいと思う」


僕が応えたら、


「よーし!。ならまず試してみよう!」


って玲那が言ったんだ。こういうのを試してみるの好きだからね。彼女は。



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