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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
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二千百八十五 SANA編 「自分が着たいから」

六月二十一日。火曜日。雨。




今は梅雨の真っ最中のはずなのに、あんまり雨が降ってない。だけどこういう時って、梅雨の終わり頃にとんでもなく激しい雷雨になったりすることが多い印象があるから、気を付けないとと思ったりする。


加えて、このままあまり雨が降らなかったりしたら今度は水不足を言われるようになるだろうし。


などと思ってたら今日は雨が降り出した。なんか皮肉だな。


ところで、沙奈子たちが通ってる高校にはプールがなくて、水泳の授業がない。それでいて『水泳部』はあるそうなんだけど、部活は近隣のスポーツ施設のプールを借りて行ってるらしい。その所為か、水泳部の成績は必ずしも芳しくないって。


だけど、何も大会とかでいい成績を収めるだけが部活の目的じゃないだろうから、別にいいんじゃないかな。そういうのを求めてる子は、もっとその部活に力を入れてる学校を選ぶだろうし。


あと、水泳と言えば昨今、学校用の水着がますます『ジェンダーレス化』していってるらしいね。沙奈子が通ってた小学校でも中学校でも、学校指定の女子用の水着は、上下セパレートでアンダーがショートパンツ型になってるものだったけど、男子は普通にショートパンツ型なだけだった。それが今度は、男子も上に『ラッシュガード』的なものが用意されてるみたいで。


これについて大希ひろきくんは、


「僕もこういうのがよかったな。海に行く時だってラッシュガードを着るようにしてたし」


だって。確かに、彼はそうだった覚えがある。


対して結人ゆうとくんと一真かずまくんは、


「どうでもいい」


「俺も気にしたことなかった」


とは言いつつ、


「まあ、どうでもいいから着たいんなら着ればいいだろ」


「だよな。水泳部でもなけりゃ水着の機能なんてそんな気にならないだろ。『泳ぎにくい』たって、ただの授業でそんなガチで泳いでる奴なんかほんとに一部だけだったんじゃないか?。ほとんどは『だり~』とか考えながら適当にやってただけだと思う。だからガチで泳ぎたい奴向けに競泳水着も選べるようにすればいいだけで」


とも言ってた。


そこにさらに千早ちはやちゃんが、


「だよな~。学校のプールなんかで体のラインがばっちり出るような水着とか、着たい奴そんなにいる?。マジで誰のための水着だよ。絶対、誰かの性的嗜好を満たすために着せてたとしか思えないね。ふざけんな!って思う。かわいい水着が着たいなら海とか行くっての。学校でそんなの着れないじゃん。だったらダサダサでも関係ねーし。だいたい、プールの授業なんてそんなにないじゃんよ」


海に行く時には派手な色合いのビキニとかも着る千早ちゃんだけど、確かにそれは『自分が着たいからそれを着る』だけで、指定された水着しか着られないなら『どうでもいい』って思ってるそうだ。



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