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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
1948/2601

千九百四十八 玲緒奈編 「間違ってたと認められる人に」

十月二十七日。水曜日。晴れ。




なんかもうすっかり寒くなってきて、朝晩はずっとエアコンで暖房してる。玲緒奈れおなのためにもね。


そして今日は、僕が玲緒奈の散歩の担当だった。彼女をベビーカーに乗せて、例の『ドライブレコーダー』を付けて、出発。


すると、スマホを操作しながら自転車に乗ってる人が何人もいて、正面からそうやって走ってくるから僕がベビーカーを避けてからようやく気が付いて避けるのさえいた。こういうのがいるから、ドライブレコーダーを付けておいた方がいいって感じた。


『スマホを見ながらの運転は道交法違反』


ということすら分かってない人がこんなにいるっていうのが本当に嘆かわしい。玲那は、自転車で水族館に行く時には、


「スマホは触らない。横に並んで走らない。歩道を走る時は歩行者優先。細心の注意を払うこと。『自分が優先されるべき』とは考えない。いいね?」


って徹底してくれてる。しかも沙奈子も千早ちはやちゃんも大希ひろきくんも結人ゆうとくんも玲那に歯向かう理由がないから、


「うん」


「分かってる分かってる」


「気を付けるよ」


「そうだな……」


って素直に応えてくれる。それが大事なんだ。


『スマホを操作しながら自転車に乗るのは違反ですよ』


と、ながら運転してる人たちに言ったって、どうせ、


『ちゃんと見えてるから危なくない』


『自分は気を付けてるから事故なんて起こさない』


とか言い訳並べるばっかりで自分が間違ったことをしてるってことを認めようともしないだろうな。僕は、沙奈子や玲緒奈にそんなのになってほしくない。自分が間違ったことをしたら間違ってたと認められる人になってほしいんだ。そのためには、


『間違ってたと認めたって何もかもおしまいってわけじゃない』


っていうのを実感してもらう必要があると思う。その実感があるからこそ、『間違いを認めたってそれで自分がおしまいになるわけじゃない』って思えるんだろうし。


何か間違いを犯したらその時点ですべてを失う。みたいに思ってると、間違いを認められなくなるだろうからね。


それに、法律を無視してまでスマホを見続けてないといられないなんて、ただの『依存症』だよね?。法律を無視せずにいられないくらいなんてもうすでに社会生活に支障が出てるわけで。


前にベビーカーがいるのに直前まで気付かないとか、そんな形でスマホを使わずにいられないなんて、社会生活に実際に支障が出てるよ。大人なら、その事実に向かい合うべきだと思うけどな。


大人なら。



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