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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
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千八百六十 玲緒奈編 「ほいほい買えるわけじゃ」

七月三十一日。土曜日。曇り時々雨。一時雷。




今日から沙奈子たちも実質的に夏休み。そして玲那も今日から夏休み。それもあって、玲那の引率で沙奈子たちは水族館に。星谷ひかりたにさんの都合がつかなかったからね。


移動はやっぱり、星谷さんが手配してくれたハイヤー。ワンボックスタイプの車両で、沙奈子たちは全員後席に。


「いや~、せっかくだし自転車で行きたいな~とも思うんだけど、私はともかく、結人ゆうとがね。普通の自転車じゃちょっと厳しいかなと」


玲那がそう言ってた。と言うのも、実は、沙奈子と千早ちはやちゃんと大希ひろきくんの自転車が、『電動アシスト』のそれに変わってたんだ。これなら、市内であればほとんどのところは自転車で行けるからね。千早ちゃんのそれは、彼女の誕生日に、山仁やまひとさんからのプレゼントとして、そして大希くんのは、千早ちゃんのと合わせて、誕生日プレゼントを先取りした形で。ちなみにイチコさんのは大学に進学した時に通学用にとプレゼントされてた。


そして沙奈子も、千早ちゃんと大希くんが電動アシスト自転車になったことで踏ん切りがついて、僕が買ってあげたんだ。遅い誕生日プレゼントの一つとして。


ただ、さすがに、鷲崎わしざきさんとしてはそこまで思い切れなかったことで、結人くんはまだ普通の自転車なんだ。彼自身、


「別に……。どうでもいい」


とは言ってるらしいけど、正直、それは鷲崎さんに対して遠慮してるんだろうなっていう印象もある。


ちなみに、玲那自身は、元々『三代目黒龍号』でどこへでも行くしそれに慣れてるから、今のところは買い替えの予定はない。水族館くらいまでは余裕だって。


結人くんも男の子だから『男だったらそのくらい』って言われそうだけど、電動アシスト自転車ができたばかりの頃のそれだったら僕もお薦めはしなかったけど、自分が今それを使っててその便利さに感心してるから、そんなことで『男らしさ』みたいなものをアピールする必要は感じないんだ。それに、彼の今の自転車自体、スポーツタイプのそれってわけじゃなくて、ホームセンターで一万円弱で買った軽快車だからね。要するに『ママチャリ』ってやつ。


それで、電動アシスト自転車に乗ってるみんなについていくのは、さすがにちょっと厳しいんじゃないかな。とは言え、保証のあるまともなものとなれば少なくとも十万弱からってことになる電動アシスト自転車をほいほい買えるわけじゃないし。


ああでも、玲那の『三代目黒龍号』だってオプション込みで十万円以上するものらしいから、ちょっとしたスポーツタイプのを買うことを思えば、電動アシスト自転車もそんなに高いものでもないんだよ。それに、種類も増えてきて、割とカッコイイのとかオシャレな感じのもあるしね。沙奈子と千早ちゃんと大希くんのが、まさにその感じの『オシャレなコンパクト自転車』タイプなんだ。お揃いの。



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