表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
1727/2601

千七百二十七 玲緒奈編 「それに則した対処法を」

三月二十日。土曜日。曇り。




修了式こそはあったものの、実質、臨時休校のままで春休みに突入する形になった。


そして、宮城県沖でまた地震があったって。




玲緒奈れおなは今日も、元気に僕の邪魔をしてくれてる。今日は『仕事』じゃないんだけど、仕事に関係する調べ物をしてたら、また足でテーブルをぐいぐいしてきて。


それを僕はただ笑顔で見守ってた。


でも、だからって僕は、玲緒奈が他の人に迷惑を掛けてても放っておくなんてつもりはないんだ。


山仁やまひとさんが言ってた。


「叱らないようにしてるからといって、それは決して子供を放任しているわけじゃありません。むしろ、叱らずにいるためには子供から目を離すわけにはいかないんです。子供の行動に常に意識を向けて気を配り、親の目が届いていることを知ってもらう必要があるからです。


特に、親の気を引くために騒いだり大きな声を出すのを防ぐためには必要なことですね。それを『面倒だ』と忌避することで、親の気を引こうとして騒いだり大きな声を出すことがあるんです。


私は、おとなしくしてもらう必要がある時には、膝に抱いておくことが多かったですね。


それを『抱き癖がつく』からと避けることがありますけど、私は逆です。積極的に抱き癖を付けるつもりで抱いていたんです。


子供は成長します。一時的に抱き癖が付くこともあるとしても、成長と共に治まっていくものなんです。イチコも大希ひろきも、小学校に上がった頃には『抱っこ』を要求しなくなりました。それまで散々、『抱っこ』してきたのにです。さらに、イチコは高校に上がった頃、大希は、小学四年生になった頃、私の膝に座らなくなりました。座らないように仕向けたわけでもないのにです。


精神的にも成長したことで、必要としなくなっていったんでしょう。何か辛いことがあった時には抱き締めたりはしましたが、本人からは求めなくなった。


もし、治まらなかったとしたら、それは他に何か原因があるんでしょう。だとすれば、また、原因を探って、それに則した対処法をとれば済むことではないでしょうか。


人間は機械ではありません。イチコが高校入学寸前まで私の膝に座ってたにも拘らず大希は小学四年生になった時点で座らなくなったように、人間はそれぞれ違うんです。違っていることそのものが『普通』なんです。学校で四十人の生徒を一度に相手にしている教師ではないんですから、二人や三人と向き合えないというのは、親としてどうなのでしょう?。


もちろん、人間はそれぞれ違うのですから、三人でもしっかりと向き合える人もいれば、一人でも向き合えない人もいると思います。ですが、そうやって自分が『できない』ことを認めてほしいのであれば、子供の『できない』も認めないとおかしいですよね」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ