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そして同僚に殴られます。

「タカミネの家、広いな!」


「ミーアの家が狭いだけだろ

っていうかもう、ミーアのは家じゃないし」


「オレの家は動くんだぜ!」



夜の10時

ヴィオラはもう眠っている。

ヴィオラに加えて、無理矢理押しかけてきたミーアも、ここに住む気らしい。



「でも女を車で生活させるってのも心苦しいからなぁ」


「2年前まで同じ家に住んでたんだから気にすんなよ!タカミネ!」


「そういう意味じゃないんだよ! ミーアがいると狭いんだよ! ミーア、デカいんだよ!」


ミーアは身長185cm超えの長身で、その上よく動くから、誠に邪魔だ。


「胸の話か!?タカミネ!」


「そこもバカデカイんだよ!

それに寝るとき185cm超えが寝てたら場所がもうないんだよ!」


「すぐ近くで寝れば大丈夫だぞ!

Fカップの胸も触らせてやるぞ!タカミネ!」


「うるせぇ! 早く寝ろ! 明日も早いぞ! 後で触らせろよ!」


「やったぜ!」



というわけで俺は快く、ミーアを住まわせてやるのだった。



ー翌朝ー

6時に起きた。

これくらいの時間に起きるのは、高校時代に朝練をしていたから余裕だ。

普段は自分1人なので朝食はパンとかカップラーメンとかなのだが、ヴィオラとミーアがいるから、そうもいかない。


白飯に目玉焼きとウィンナーだけだが、まぁ悪くはないだろう。



「ヴィオラーミーアー起きろー」


「……タカミネ…………チビ……」


「あぁん!? んだと? ミーア?

今のは寝言か? 寝言じゃなきゃ許さんぞ?

寝言でも許さんがな?」


「下も…………チビ……」


「おい!!!! 起きろデカブツ!!!!

ていうかテメェ、俺の見たことねぇだろがゴラァァァ!!!!!」


「広志うるさいよー」


「あ、はい、ヴィオラさんごめんなさい」



ご飯を食べ終わったのが、ちょうど7時だった。


「あのさ、ヴィオラって学校に通わせなきゃ行けないよな?」


「オレニホンノコトクワシクナイゼ」


「ミーアに聞くのが間違ってるのは、よく分かってるんだけどなぁ」


「ヒドイヨ、タカミネ」


「ていうか今日、どうしよう

1人で留守番させとくのも不安だし……」


「真央の家まで連れていっちゃえ!タカミネ!」


「フジソックスなら問題ないんじゃないか?」


「いやいや、雑巾を繋ぎ合わせたような物を作ってる会社になんて連れていけないよ!」


「そんなこと言ってると武に、ぶん殴られるぞ」



まぁ、ミーアに預けるよりはマシだろうから浅間家に連れていくことになった。



ー7時20分ー

テレビで血液型占いがやっている。


「これなーに?」


ヴィオラがA.B.AB.Oと並んでいるのを、観て言った。


「あー、イタリアでは聞いたことないかもな。

これは血液型占いって言うんだよ。

イタリアじゃ、星座占いとかやるだろ? それと同じようなものだよ」


「やりたーい」


「ヴィオラの血液型はなに?」


「パパと同じOだよー」


「O型は2位だって、素敵な出会いがあるかもしれませんって書いてあるよ。

ラッキーアイテムは、生ゴミ」



生ゴミがそこにある時点で、そんなにラッキーとは思わないけど


「やったー

ママのAB型は?」


「1位だって、今まで出来なかったことが成功する1日だってよ」



「オレも! タカミネ!

オレはBだ!」


「Bは最下位だ。

何をしても上手くいきません。

そして同僚に殴られます。

ラッキーアイテムは、練炭と荒縄と大量の薬」


「まて! タカミネ!

それはラッキーになれぬ!」


「楽に逝けよ」


「タカミネェェェ!!」




さて、そろそろ行くか。


「じゃあ、俺とヴィオラはもう出るぞ」


「わかったぜ!

俺も、もう少ししたら出るぜ!」


「戸締りよろしくな」


「もちろんだぜ!」



ドアを開けて外に出る。

4月11日、薄着だとまだ少し寒いな。

そういえば、ヴィオラの服は今着てる服と昨日着てた服しかないのか。

後で買いに行ってやらないとな。


「広志ーさみぃ」


「だよなー

その服薄いもんな

コンビニでカイロと肉まん買ってやるからな」



徒歩20分は子供にはキツイかな。

そう思っていたが、子供の方が元気なようで見るもの見るものに疑問を持ち、聞いてくる。


「あれなーに?」


ヴィオラは道路に白く『とまれ』と書いてあるのを指さした。


「あれは、ここは止まらないとぶつかっちゃうかもしれないから、止まってねってことだ」


「そーなのか

じゃあとまる」



ヴィオラが『とまれ』から動かなくなってしまい、少し遅刻した。


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