表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集

できあいの絆

作者: 夏生

あのとき

絆という言葉が

セミの鳴き声のように

連日響き渡った


絆、繋がっている

尊いはずのこの言葉が

連呼されるたびに

軽く軽くなって

ふわふわ宙を舞っていた


絆、と言えば売れるから


絆、と言えば見てくれるから


安直な思惑が絆の後ろで

揉み手をしている


宙を舞ったのはできあいの絆と

莫大な善意


絆とは

元来平等なるべき人間を

理由なく束縛し、

分け隔てするもの


辞書はそう教えている


私たちは絆で結ばれています

「私たちは理由なく束縛し

分け隔てをしています」

となる


ならばもう絆を叫ぶのはやめよう

家族の絆、も

親子の絆、も

兄弟の絆、も


声高に絆を叫ばなくても

繋がりは感じるもの

感じられるもの、なのだから
















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ