第6話 ルーレットの声が可愛い時は当たり
第6話です。脱出できたかどうか、気になりますね。女性の悪魔が世話係なんて・・・羨ましい!!
魔王軍に捕まって1日目。今日のルーレットは・・・
「今日の言葉はレメノ!それじゃあ良い一日を!」
よし、早速この言葉に意味を込めて脱出しますか。
「脱出!」
キュィィィィイイン!音が鳴っただけで何も起こらない。どうしてだ?
「君にはまだレベルが足りてないよ。」
ルーレットが現れて喋った。
「レベルが足りてないってなんだ?」
「君はまだ造語師としてのレベルは3だ。この前の洞窟散策からようやく役職を使うようになったんだ。まだまだ未熟者ってことさ。」
そうか、僕は今までこの役職を使ってこなかった。それが原因でレベルが上がってないのか。
「でも、なんでそれとさっきの魔法が使えないことが関係してるんだ?」
「本来、役職のレベルが上がるごとに様々なスキルが解放されていくけど、造語師は違う。レベルが低いとルーレットで出た言葉には元々意味が宿っているから、それ以外の意味では使えない。この前までは奇跡的に意味があっていたのさ。」
そういう事か。くそ、こんなことなら沢山依頼を受けてレベルを上げておけば良かった。今からレベルを上げる方法はあるのか?
「おい、ルーレット。今からレベルを上げることってできるのか?」
「それは君次第、じゃあね!」
・・・レメノを使えってことか・・・?
―――――
「食事よ。」
僕をさらった女性の悪魔が来た。好都合。食事のときは牢が開く、食堂へ連れてってくれるのだ。使うならこの隙にだ!
「縛!」
ガシャッ!と音がなり、悪魔の体を魔法でできた鎖が縛った。
「何をしたの!?解いて!」
「解いて欲しけりゃ俺の拘束を先に解け。」
計画通り。これで主導権は僕に移った。後は彼女がどのような行動をとるか―――――
グサッ!
「!?」
何だ?僕を縛っていた拘束器具から針が出て・・・刺さっている?
「うぅ・・・!」
「残念、拘束を解くのはあなたのほうよ。」
やられた。僕は縛を解き、彼女の指示に従って牢へ戻された。これ以上の策は思いつかなかったのに。
ルーレットに言われたことを思い出した。レベルが足りないと。僕はまだ未熟者だから造語師としての力が足りない。だったらレベルを上げればいいだけの事だ。さっきの縛で僕のレベルは5に上がった。そこで1つ、スキルが新しく身についた。見てろよ。明日こそ脱出してやるよ!
第6話を読んでくださりありがとうございます。タイムリミットまで刻一刻と迫ってきています。魔王軍編と言っているので長くなると思いますが、見守っていただけるとありがたいです。それじゃあ(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪