第5話 子どもでもそんなイタズラしないよ
第5話です。山に埋まった写真を見つけるために使う言葉は?そして、新章「魔王軍編」開幕・・・
「おじいさん、山の中にあるとは?」
僕は状況を飲み込めないまま、おじいさんに聞いた。
「そのまんまの意味じゃ。」
いや、説明になってませんけど?写真がとばされるのは分かるよ?でもさ、山に埋もれているってなに?どうやったら埋もれんの?
「ここら辺はわしが住んでいたのだがな、家を留守にしていた時に誰かに山をここに造られたのだよ。」
なにその新手のいじめ!?山を造るって・・・誰にでもできることじゃねーよ!?
「妻は亡くなっている。あの写真は妻が写っている唯一の写真なのに・・・。」
はぁ、そんなに悲しい声で言われたらやるしかないでしょ。
「任せてくださいよおじいさん、僕がすぐに見つけますから。」
「頼んだぞ。若いの。」
さて、どうするか。まぁ1番いいのは他の人を呼んでくることだが、多分叶わない。ここまでの移動時間が3時間と馬鹿げてるからな。しゃあない。今日の朝出たシレゴと言う言葉に意味を吹き込むか。ここで問題だな。どういう意味を込めばこの山の中から見つけられるか、答えは単純。
「おじいさんの妻の写真よ!回収!」
すると1番遠くにあった山の中から写真のみが出てきた。
「はい、おじいさん。写真だよ。」
「あぁ、ありがとの。若いの。」
これで後は戻って依頼をクリアしたということを伝えれば終わりだ。戻ろうとした時、僕に魔法でできた鎖が繋がれた。
「え?」
後ろを見るとおじいさんが鎖の先を持っていた。
「あなた、本当に造語師なのね。」
おじいさんの体が破けて角の生えた女性が出てきた。
「さぁ、行くわよ。」
―――――
どこだここは?最近気を失うこと多くね?
「ここは魔王軍の拠点よ。」
辺りを見渡すと角の生えた人が沢山いる。元々、魔王軍と人間は対立していたのだが、魔王軍の戦力低下により最近は姿を見かけなくなった。しかし何故だ?
「なんで僕をさらった?」
「あら、言ったじゃないの。あなたが造語師だからよ。」
なるほど。僕を魔王軍の戦力にするためにさらったのか。
それから僕は牢へ入れられた。僕を従わすために準備をするらしい。聞こえた話では最低3日、長くて1週間かかるらしい。それまでにここを抜け出す策を考えなければ。僕が魔王軍として人間と戦うのは嫌だ。明日からのルーレットに今後の生活がかかってる。造語師をなめるなよ。
第5話を読んでくださりありがとうございます。いやー「魔王軍編」スタートしましたね。これからルーレットが大切になってきます。(ちなみに、ルーレットの声は日替わりだそうです。)
なんでルーレットが大切になってくるか分からないって人がいるんじゃないでしょうか?だって、どんな言葉であれ、その時役立つような意味を込めればルーレットなんて関係ないと思いますよね?違うんです。今のターバにはそんなようなことは出来ません。理由は話を追っていくごとに判明してきます。なんかちょっと真面目になっちまった。それじゃあ(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪