15話 ダンジョン
2人はギルドのカウンターで冒険者証の更新をしている。
「え、お二人共どうなっているんですか!?」
「何かございましたか」
「まだ8歳の子供がDランク昇格は前代未聞ですよ!?」
メルビスが驚きと混乱が交錯しているようだ。
(この世界では子供でも冒険者になれるんだから、自分達のような子供の冒険者も少なからずいるだろう)
2人は更新された冒険者を受け取る。横でアリアが冒険者証を見てニヤニヤしているのを他所にメルクは本題にはいる。
「メルビスさん、ダンジョンに挑戦しようと思うんですけど、ダンジョンについて詳しく教えてもらえますか?初めに北にあるDランクのダンジョンに行こうと思っています」
メルクは森からダンジョンへと狩り場を変えようと考えていた。メルクが思うにダンジョンの方が魔物とのエンカウント率が良いと思ってのことだ。メルクにとってダンジョン制覇は二の次になる。
「はい、ノーランの町の北にあるDランクダンジョン『蒼の洞窟』は、最深部10階層のダンジョンになります。出現する魔物はE級になり、最深部にいるダンジョンボスはD級になります」
「宝箱は出てきますか!」
レアアイテムを集めるのが好きなアリアが質問する。アリアとは違って不要アイテムはすぐに売却する派のメルクは、アリアのためにアイテムバックを早く欲しいと思う。
「ダンジョン内に宝箱がランダムに出現されますが、出現確立は低いようです。また、ダンジョンボスを討伐すると討伐報酬が出現されます」
「ほほー」
アリアはニコニコしているが、メルクは宝探しはしないつもりだ。アリアに任せていただらダンジョンの隅から隅まで調べあげるため、メルクが大変な思いをしたことがゲーム内で多々あった。
「ダンジョン内のトラップと階層間の移動について教えてください」
「トラップにつきましてはBランクダンジョンから出現しますので、挑戦する際に説明致します。階層間移動については注意が必要で一度転移したら元の階層に戻ることができません。従ってダンジョン内に入ったらダンジョンボスを倒すまで戻ることができなくなります」
(この世界のダンジョンはハード仕様だな)
ダンジョン内のシステムはゲーム毎で違うが、階層間移動が出来るゲームもあれば出来ないゲームもある。だがどのゲームにも共通してダンジョンから田出することが出来るアイテムがあるはずとメルクは考える。
「ダンジョンから脱出するためのアイテムは存在しますか?」
「はい、脱出アイテムはありますが、市場にはめったに出回りません。稀にダンジョン内の宝箱から出現するようです」
(脱出用アイテムは必須だな…」
「あと、Dランクダンジョンはどのくらいの時間で最深部へ到達できますか?」
「はい、多くのパーティーは3~4日で到達出来るようです」
ダンジョンに行くにはダンジョン内で泊まる必要性が出てきたため、メルクは親の承諾が必要だなと頭を掻くが、メルクの心配事を他所に能天気顔をしている。
「ありがとうございます、早速明日からダンジョンに行こうと思います」
「そのままの装備でいかれるのですか?」
「はい、この状態でいきますが、問題ございません」
2人は普段着で魔物を討伐してきたが、これと言って不都合はなかったため、このままでダンジョンに行こうと思っている。
他の冒険者を見るとガッシリと装備した人達が多いがメルクは現状では問題無いと考えている。
ゲームで培った経験を元に初のダンジョンに挑む2人に一切の不安は無く、明日を目指し帰路につくのである。




