プロローグ
異世界嫌いの主人公が異世界に転生したらのifストーリーです。
異世界ものに飽きてしまった方や異世界ものに抵抗がある人に是非読んで欲しいです。
もちろん異世界ものの好きな人にも読んでいただきたいのですが、異世界もの自身を否定したくて書いたのではないので、こういう捉え方もあるなという視点で見ていただけると幸いです。
初投稿なので文章が幼稚だったり、内容がガバガバになるかもしれませんが温かい目で見守っていただけるとありがたいです。
公立の中学から受験し、中堅の高校に入った俺。中学と高校であまり変わったことはなかったが、唯一違うものがあった。それは所謂『ライトノベル』というものだ。
休み時間毎に弱者どもが寄ってたかって感想を言い合っているあれだ。
学校の読書時間でよく読まれているがそもそも漫画ダメで『ライトノベル』はいいのだろうか?勉強にならない点ではさして変わらないし、極め付けに馬鹿の現実逃避のいい心地の居場所になっている点ではこちらの方がたちが悪いだろう。
特にそんな『ライトノベル』の中でも最悪の分野がある。その凶悪な名前が『異世界転生』だ。
はじめての人でもわかるように説明するならば、この凶悪な名前の通り、『異世界転生』は主人公というなの負け組が異世界と呼ばれる場所に転生して、無双と呼ばれる謎行為を繰り返し、勝ち組気分を味わうことをいわば妄想するものだ。
そしてそんな夢世界に毒されたもの達が集まって話すことが以下の通りだ。今日も俺の近くで集まって会話をしている。
「なあ!主人公の能力すごくね。いいなぁー俺もそんなのあればな...」
でました主人公のチート能力。主人公の個性のなさのあまり周りから区別化しようと現実逃避するものですねー。
「そうだよなー。やっぱヒロインもいいよな。特に××××とか。髪が青いロリってのもいいよな」
青髪ロリなんか現実にいるわけねーだろ。これだから3次元はクソとかわけわかんないこと喚くんだろ。
「そういやお前はラノベ読まないの?」
突如近くにいたやつが話しかけて来た。面倒くさいが丁寧に受け答えしてやった。
「俺はいいよ。それよりそろそろ授業始まるぞ。教科書早く取ってこいよ」
「やべっ!サンキュー」
この際はっきりいっておくが、俺は『ライトノベル』を読んでるからって無視したり、いじめたりはしない。日本国憲法で内心の自由が認められているからその範囲で軽蔑しているだけだ。
そんなこんなで普通の生活を送っていた俺がこんなことに巻き込まれるのは理不尽だと今でも思う。
その日の夕方のことだった。部活が大雨でなくなり、下校していた時、交差点で俺の目になぜか青い髪の女の子が見えた。見間違いだろうともう一度目をこすったらなぜかさっきまでいた住宅街がいつのまにか見慣れない田舎に変わっていた。
俺は断じてこの非現実的なことは認めたくない。幽霊もUMAも俺は信じてない。だが認知せざるを得なかった。そう俺は最も嫌いな異世界に転生していた。