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ミニミニブックを、読むな

「驚く事ないじゃない」

そんな先輩は、地下室に響く

声を、聞くや否や

僕の顔面に、蹴りを入れて

紙をもぎ取る

「何するんですか」

それに対して、したり顔で

「驚く事ないじゃい」

なんて、説明にさえなっていない事を、いけしゃあしゃあと

口にした

そんな時になってようやく

森の奥から

窓際眼鏡堂が、紙の束を抱えてやって来た

「それ、それ探してたんだよ」

「あら、私の方が先に」

「見せろ」

「いやよ、私が先に見るんだから

「違う、それは危険なんだ」

そんな言葉など、まるで無かったかのように先輩は

その真っ赤な袖を上げ

声を張り上げ、内容を、読みだす

「何これ、読めないじゃない」

「あちゃー」

その瞬間、僕は、あらぬものを目撃していた

僕の伸長を、見下していた彼女の背が

どんどん、小さくなった

「これは」

「説明しよう、悪魔の書チビモワール34だ」

「そんな危険なものがどうして」

「いや、紙を隠すなら本の中と」

「なっなんなのこれ」

「どこまで小さくなるんですか」

「文字がとりあえず読めなくなるまでだ

なまじ頭が良いと、赤ん坊よりも小さくなりかねない

こいつが馬鹿な事を祈ろう」

「何言ってるのさ、私天才児だったんだから」

彼女は、文字を、幼稚園ぐらいで覚えたようだった

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