貴方の小説が読まれないのは、時流やなろうのせいでなく、別の問題ではないのか?
その小説が読者にとって面白い物であるのが、大前提である。
さて、テンプレチートが流行る昨今においても、面白いなろう小説は多々存在する。
最近のアップデートで、テンプレチートなんちゃってファンタジーを除外する機能がついた事から、私はいくつかの小説を探して、読んでみた。
「ふむ、面白いじゃないですか!」
ブックマーク三つの、まったく読まれていない小説を読んだ時の私の感想だ。
正直、あの小説は金を払って読んでもいい位、面白い小説だった。
仕事場の休憩時間に読んだ物で、会社のPCやスマートフォンからはログインしないことに決めているのが、非常に勿体なかった、まだ最新話まで読み終わっていないし、続きを読みたかったが、タイトルを失念してしまった。
まぁ、私の事はどうでもいい。
そして、私は小説巡りをしてとある問題点を発見する。
ああ、いくつかの小説だが、最初に見つけた奴とは違って、金は払いたくないが文句無しに面白いものだった。正直、これがなろうのランキングに乗っていないのが悔やまれるほどの出来だ。
同時に、私はこれらの小説がランキングに乗っていなくて当たり前だと思ってしまった。
内容はとても面白い、正直、嫉妬を隠しえない出来だった。
だが同時に、これじゃあ読まれないのも当然だと思った。
タイトルが至って普通だったのだ。
どれもこれも、そのブックマークが当然の結果と言っていいようなタイトル内容だった。
たとえ、指輪物語のような本格的♂ハイファンタジーがなろうの主流になっても、これらの小説が読まれない事は明白だ。
我々作家は、何かのせいにして自分を慰める事も大事だが、それ以上に読ませる努力と言うのが必要だ。
例えば私の稚作、「終末世界を変態が行く」と言う作品は最大限読ませる努力をしている。
それは何か、上記にも言った通りのタイトルが大事なのだ。
このタイトルを見て、あなたはどう思っただろう。
漠然と、どんな世界の物語で、どんな人間が主人公かと言うのが一目で分からなかっただろうか。
恐らく、分からない人間は終末世界を知らないか、作者たる私が嫌いか、そもそも煽る為にエッセイを見ているかのどれかだろう。
今回は後者二人はさっさとブラウザバックする事をお勧めする。作者向けな真面目なエッセイだからだ。
ここで目を引くタイトル、その書き方を伝授しようと思う。一応私の半生を使って得た答えだ、大事に使ってほしい。
まず、タイトルは第一に分かりやすい事が条件だ。
ここで、悪い例を出させてもらう。
例えば、私の「終末世界を変態が行く」をどうしようもない位悪くすると「呪縛と廃墟の英雄譚」となる。
まず、どんな世界かわからないし、呪縛って何? となってしまう。呪縛は今作の大事なテーマではあるが、そんなものタイトルに書く必要なんて皆無だ。テーマは作中で伝えるものである(伝わるとは言ってない)
少しくらいの謎ならば、読者は気になるものだが、こんなヒントもない漠然とした謎など、興味を失わせるだけだ。
他にも悪い所があるが、それは書かないことにする。何故なら元のタイトルだからだ、私の心が痛くなってしまう。
わかりやすいタイトルの書き方と言うのは、至極単純ではあるが、気が付くのは難しい。何しろ、作者には作品を面白くしたいという欲がある、その欲は目を暗ませて、小難しい上に解りにくいタイトルを書かせると言う恐ろしい呪いだ。
と言うわけで、僭越ながら私が、その方法を伝授しようと思う。
しつこいようだが、大事に使って欲しい。
まず第一に、タイトルはその物語の顔、と言うのを理解して欲しい。
将来の読者が一番最初に読む貴方の文が、タイトルなのである。
以下、手に取ってもらえる努力の方法を書こう。
ステップワンだ。
その作品をタイトルだけで伝えよう。
全て伝える必要はない、漠然とどんな物語であるのかを、タイトルに書いて欲しいのだ。
例えば、しつこいようだが、「終末世界を変態が行く」は世界観プラス主人公のアピールポイントと言う構成になっている。
最低でも、終末世界で、変態がなんかするんでしょとは分かる。
ステップツー。
声に出して読みやすいタイトルを心がける。
なんでや! 阪神関係あらへんやろ! と思う人もいるだろうが、本当に関係ないので安心してくれ。
余談は置いといて、なぜ、声に出して読みやすいか、と言うと、単純に読んだ時に頭に残りやすいからだ、顔を覚えて貰えれば、次も読んでもらいやすくなる。
ステップスリー。
タイトルとはあまり関係がないと思われるかも知れないが、これも大事な関係がある。
分かりやすく、世界観を説明するあらすじを書こう。
これについては、細かく説明したりはしない。貴方の持ち味を真に発揮させるのが、ここだからだ。タイトルの次に目を引く部分だ、気合をいれてほしい。
以上だ。
これが、作者に出来る読ませる努力と言う奴だ。
いくら内容が面白くても、読んでもらえなければ、ただの無駄だ。
逆に言うならば、これが出来ていても、内容が面白くなければ、所詮無駄な努力と言う訳だ。
どちらも兼ね備えて、素敵な小説ライフを送ってくれ。